40歳・あるいは創業10年目を迎える近況

40歳になりました。2月末で会社も10年目を迎えます。スタートアップ2社の役員を経て31歳で起業したので、創業からの年数が揃うのが覚えやすくていいですね。

昨期まで一度も売上を落とさずこれたのは、時代と運、何よりメンバーに恵まれました。ここで感謝を伝えさせてください。

スタートアップ時代に経験した、会社の劇的な伸長と崩壊。自身の会社で選んだのは利益率重視の経営でした。おかげで日々を穏やかに過ごしています。褒められたスタンスとも言えませんが。

利益の額を追ってる経営者からすれば、利益率重視の経営はできるけどやらない。そりゃ食えて当たり前だよねという話です。少なくとも他人に誇るようなものではありません。

他方で、そうしたトップラインを追う経営者たちと肩を並べ、プロジェクトをご一緒できる喜びは何にも変えられません。私がコンサルティングを続ける理由です。

いまもって、会社を大きくしないのかと言わることがあります。ありがたい期待ですね。

荒野に旗を立てリソースを集める。それが起業です。あとは描く旗次第ですが、私はルフィのように「オレは海賊王になる」とは言えません。集めた期待を失望に変えるリスクを取って成したい物事が無いからです。0・100ではなくあくまで規模の話ですが。

社会を変えるダイナミズムはコンサルティングで得られます。その旗の持ち主が私である必要もなく、金銭的に困ることもありません。結果、世間的な経営者像からは少し逸れて映るのかもしれません。

ところで支援会社あるあるですが、原資がある会社ほど試行回数を取れるので施策を当てやすいんですよね。本当に困ってるのはリソースに欠ける企業・個人。これもまたあるあるでしょうが、この層を支えに行くのは最前線を降りるに等しい。

プロダクトを介すならいざしらず、対面で知見をシェアする取り組みができない。このフラストレーションというかうっすらとした罪悪感。これが30代では払拭できなかった心残りです。

今でこそ経営者として見られる日常ですが、そこに至る過程が何より難しいと思うのです。手元の1,000万を1億に変える難易度と比べれば、100万を1,000万円に変えるハードルは高い。一度当てていれば信用を換金できますがそれも結果論ですからね。

その辺りの知見の共有を、向こう10年の一つの貢献にできれば。そんなこととをぼんやり考えています。仕事というよりは私個人の使い方ですが。雇用の数や納税の額。それも誇れる社会貢献でしょう。ただ、使われ方をコントロールできない。それに自分が得たものは何より機会だったと思うのです。

今年も一年よい年を。誰もが自分なりの夢を見て、日々を心穏やかに過ごせますよう。

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