見出し画像

伊藤雅浩「Absolute Photographs」

文京区水道(最寄駅は有楽町線江戸川橋駅)の現代アートギャラリー aaploit では伊藤雅浩の個展「Absolute Photographs」を開催しています。アーティストであり、プログラマでもある伊藤は、1983年滋賀県生まれ。2022年に京都芸術大学大学院を修了しました。修士(芸術)
アート×プログラム、アルゴリズムで写真を創造する伊藤の作品シリーズ、本展覧会では4シリーズの作品展示をしております。

伊藤の創作のモチベーションはフルッサーの『カメラで撮影して得られた写真はカメラを作ったエンジニアの作品ではないか』という問いかけに応答を試みることです。
多くの人が"いい"と思うようにカメラが写真を作っている。カメラに搭載されたアルゴリズム(プログラム)によって、賛同を得られる写真ができあがる。SNS の例を改めて取り上げるまでもなく、フルッサーが指摘していた世界が立ち現れたようです。

伊藤は写真をアーティストの手に取り戻す、そうした思いから写真と向き合い、作品制作を実践してきました。

伊藤の作成したアルゴリズム(ソフトウェア・プログラム)が作り出した写真は、難解なように感じますが、視覚的な完成度も高くなっています。
そうした作品の見た目の印象と、その作品が作られた背景を鑑みると、思索が深まるような印象を持ちます。伊藤の作品の持つ多層性、それが思考の飛躍を促すような感じです。これこそがアート思考として、事業会社が注目している理由のひとつではないでしょうか。


以下、アーティストステートメントです。

「写真とはなにか」
「写真」を語るうえで、この問いは禅問答のごとく常に問われ続けてきた。その回答の多くが写真の意義や用途、その役割、しいては人間の感情や想念などといった感覚的な事象を、写真として表彰するイメージを通じてその意味を読み解こうと試みられてきた。
「写真」とはカメラを利用し「撮影」することによって獲得されるイメージである、といまなお多くの人々が信じてやまない表現方法のひとつである。
(中略)
私は絶対的な写真作品を制作・提示することで、写真としての表現の可能性「写真で何ができるのか」、そして「何が写真になるのか」を追求し続けている。

アーティストステートメントの全文はギャラリーで配布しておりますブローシャ―をご覧ください


昨年、伊藤が名古屋Flowで展示した際の後藤繁雄氏による解説動画です。本展覧会を楽しんでいただくためにもご視聴をおすすめいたします。


作品シリーズの解説などは展覧会ページをご確認ください

現代アートギャラリー aaploit の最寄り駅は有楽町線江戸川橋駅です。4番出口を出て右手側に進んで頂き、ローソンとマルエツの交差点から神田川方面に渡っていただきます。右手側に浅野屋さん(お蕎麦屋さん)、左手側にsuido cafeがある道をまっすぐ進むと左手側に郵便ポストが目印のWAITING ROOMさんが見えてきます。そのまま道なりに進むと左手側に aaploit があります。入場無料、お気軽にお立ちよりください。営業時間は上記リンクのホームページをご覧ください。

作品、展覧会などのお問い合わせにつきましてはinfo@aaploit.comまで、お気軽にメールください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?