なんやゆうき「無冠」 by P
ギャラリーaaploit、なんやゆうき個展「流転の澱」作品 『無冠』について。
『無冠』は、B4サイズ程の紙に鉛筆で描かれたドローイングである。遠目には磔刑図のようにみえるが、近寄って見ると脱力した体を引き上げているかのように両腕を上げ、両性器を所有する裸の人物が描かれている。しかしそこには、十字架もなく宗教性や死など磔刑に見られるようなものは感じられない。逆に、一日の終わりに疲れを癒すため深い湯船に浸かったているもののようにも見え、瞬間の開放感あふれる心地よささえも感じる