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早稲田大学ビジネススクール春学期を終えて(入学編)

2022年4月に早稲田大学ビジネススクールに入学し、MBAを取得するため2年間勉強することにした。正式名称は早稲田大学 大学院経営管理研究科で、在校生(卒業生)はWBSと言っている。

入学してから怒涛の日々が過ぎていて、感じたことを書き留めようとしていたら夏休みに入ってしまっていたので、一学期の振り返りもしていこうと思う。

大手企業会社員がMBA取得を目指す

簡単に自己紹介をすると、社会人歴12年目、現在2社目。新卒でITメガベンチャーに入社しインターネット広告の営業や、Webサービスのプロデューサーとして新規事業に携わってきた。現在の会社は通信系の大手企業で、BizDev、新規事業の企画、CVC(コーポーレートベンチャーキャピタル)でベンチャー投資業務をしている。

どうしてMBAを取得しようと思ったのか

子会社に出向していた時に、上司がグロービスのMBAを取得していたり、他の上司がスタンフォードのMBAを取得していたり、周りにMBAホルダーが居て、そこから「MBAって何だろう?」と思うようになったのが原点だったかもしれない。これに加えて身近な友人がWBSを卒業して話を聞いていたのもあって、4年前くらいから頭の片隅にMBAの存在が出てきた。

ここ数年間自分のキャリアについて漠然としたもやもやを抱えていた。明確な答えが出ないなあと思いつつ、会社の研修制度を使って、1Day講義を何度か受講していた。1Day講義はためにはなるけど、継続的に学び続ける習慣を身につけるには難しいなあと思っていた。

ここ数年で業務内容が変わって、自分の引き出しが足りないと感じることが増えたのも大きな理由だ。これまでは何か課題があっても、仕事の中で学びながら、なんとなく解決できていた。それが今自分が持っているどの引き出しを開けても「アレ出来ないぞ」と思うようになった。仕事の中で引き出しの中身は充実していっているかもしれないけど、そもそも引き出し自体が足りていない感覚だ。新しい引き出しをつくらないと立ち行かない。MBAなら幅広く、深く学べるはず。きっと新しい引き出しを作ってくれる、そんな期待感を持っていた。

そんな時にコロナ禍で、働き方がガラッと変わり、出社も少なくなりオンライン中心の生活に変わった。社交的で友人と遊ぶのが好きだったので、土日に外出できなくなり自分時間が急増。1週間のうち「土日休みが2日しかない」という感覚から「土日休みが2日もある」という感覚になり、これなら学習に時間を投資できるかもと思い、夏のオンライン説明会に参加した。

なぜ早稲田のMBAか?

学校選びでは「仕事をしながら通える」が第一優先だった。そうすると、早稲田、一橋、グロービスが候補になる。でも、考える余地もなく私は早稲田一択だった。
なぜなら私は学部生のときに早稲田大学に行きたかったからだ。私は学部が慶應だったので、慶應に夜間があれば悩んだ可能性は高いが、残念ながら全日しかないので悩まずに済んだ。
早稲田のこの3つのポイントが私にとっては魅力的だった。

  • MBAとしてランキングが高いこと(国際認証が多いこと)

  • 実務を意識した学びができること

  • 早稲田大学というブランド

受験の気持ちが高まったオンライン説明会

夏のオンライン説明会では、これまでMBAが何なのかよく分からなかったのが一気にクリアになった感覚があった。これに参加しなかったら受験していなかったと思う。その時、良い意味で違和感を覚えたのが「在校生との交流セッション」が設けられていることだった。入学した今、WBSがどんな文化なのかを知っていると納得のセッションだし、もしかすると一番参加したほうが良かったかもしれない。当時は在校生と話すことが何なのか分からず、退席をしてしまった。参加すればよかったと惜しいことをした。
WBSでは積極的に学生同士の交流を行う。学習のつながりだけでなく、ネットワーキングという意味で様々な形で交流する機会がある。学校が準備するものではなく、生徒が自主的に行うものがほとんどで、入学前オリエン時にこれを「ラーニングコミュニティー」と言っていた。なので、夏の説明会に在校生との交流セッションが設けられているのだなと今では理解できる。

受験準備は我流

私が所属する「夜間主総合コース」は秋と冬の2回の受験機会がある。1年に受験できるのは1回(のはず)なので、どちらかを受ければいいやと思っていた。秋は9月、冬は1月の出願だった気がする。夏の説明会に参加していたので、秋も間に合うスケジュールだったが、エントリーシートの筆が進まず見送った。エントリーシートの「志望理由」がなかなか埋まらない。本当にWBSで学ぶ必要があるのかどうか、自分と向き合うには時間が足らなかった。

そして、夏の説明会から年末までかけて、ダラダラとエントリーシートを記入していた。ずっと考え続けていると、思考がまとまってくるのか、最後は一気に書きあげた。決心が固まったというよりも、入学してみないと始まらないという思いが強くなった。どんな選択肢も自分には残っている、受験しなければ入学できないし、入学してみて違った・無理だとおもったら退学すればいい。入学前も入学後も答えは1つじゃないから、出願しようと。

ちなみに2022年入学の試験は、エッセイと面接のみだった。今年だけペーパーテストがないというのは、出願理由の半分くらいを占めているかもしれない(笑)。きっとテストがあったら受験勉強をしなければならなくなり、挫折していたと思う。受験準備は、本屋さんでMBA受験対策書を立ち読みした程度。あとは我流でエッセイを仕上げ、面接対策もエッセイの内容をわかりやすく伝えられるように読み込んだ。

面接では想定した質問は来なかった

書類通過をWebで確認して、WBSへの気持ちがぐっと高まった。そして次は最終面接。冬受験だと、最終結果が出る前に国の給付金申請を行わなければならないということで、ハローワークに行って申請したりとバタバタしていた。これも考えると秋受験のほうが時間と心に余裕があったんだろうな。

書類が通過して初めて、どの教授のゼミを取りたいか考えるようになった。私が志望する研究内容は「新規事業」「オープンイノベーション」「ベンチャー」がキーワードなので、これに関連する教授を探した。面接で誰のゼミに入りたいか聞かれた時のための用意として。
普段スーツを着ない中、少しばかりいつもよりピシっとした格好で早稲田へ。面接当日は、女性が多いなという印象を受けた。
面接では3名の面接官(教授)が居て、1人はオンライン参加でPC越しだった。

自己紹介、経歴、志望理由をざっと話して、その後、各教授から質問が来た。「日本のVCが海外で戦えない理由は?」「自社のオープンイノベーションは成功してないのでは?」等、結構ストイックな質問が来た。正直ちゃんと答えられていなかったと思う。ただ、緊張していたのもあって、ずっと口だけは動いていた。意地悪な質問だと心の中で思いながら「これが答えられるようになるためにWBSに来たんです」的なことを言っていた気がする。生意気だ。
最後に「あなたの長所、短所は?」という質問に対しては、空気を読めずに発言できることですと胸を張って話して、面接終了。
手応えはあまり無かった。でも「ダメだ、落ちた」という感覚もなかった。

面接官は私がゼミを志望している教授だった。そして、もう1人の教授は後に自分の学びたい領域を専門としている教授だった。志望理由を見て、その領域の面接官にしているのかなと思ったが、真偽はわからない。

合格、そしてオリエンでビジネススクールの洗礼を受ける

合格通知はWebで見れた。自分の受験番号を見つけた時に、久しぶりに勉強でワクワクする気持ちになった。後日、書面でも合格通知が来た。

入学前にはオンラインでのオリエンが準備されていた。そこで先述の「ラーニングコミュニティー」について説明を受けたり、ダイバーシティーの考え方について説明を受けた。そのあと、プレ講座ということで教授による3時間ほどの模擬講義があった。気楽に参加しようと思っていたら大間違いだった。準備に大量の記事やデータを読み込まないといけなかった。そして、講義が始まると、ZOOM越しで大量の挙手と発言で活発な意見交換をしながら授業が進む。

私は一言も発言できずに授業は終了。MBAはただ大人しく座って、一方的に講義を受けるものではなく、教授と生徒と双方向で学んで行くスタイルなんだ。そんな洗礼を受けて、一気に気が引き締まった。

人生で最後かもしれない入学式

入学式は対面でも開催ということで参加した。もしかすると人生で最後の入学式になるかもしれないと思ったからだ。全大学院の生徒たちがオンライン、対面のハイブリッドで参加。対面で参加してよかったと本当に思う。

気づけば、入学に至るまでだけで1記事書き上げてしまった。授業については別記事で記していこうと思う。



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