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私の武装

今日久しぶりにネイルをした。

水色のワンカラーで爪の先にラメがのっている。
久しぶりに自分の爪が彩られている。

手元にキラキラがあるのはやっぱりいいものだなと思う。

そういえば、私が化粧やネイルをやり始めたのは早かった。
小学校5年生の頃、幼稚園が一緒で小学校で離れてしまった友人と再会した。
その子のお姉さんはギャルで、その子も髪を金髪にしていて化粧をしていた。

すごく可愛くて羨ましいと思った。

幼稚園の頃から、ギャルが可愛いと思い憧れていた。

髪を染めることは親に反対されてできなかったけど、化粧をその子に教わって休みの日は化粧をして出かけることが多くなった。

中学生に上がると、校則で化粧や眉毛をいじるのは禁止された。
けど、休みの日は化粧をして出かけたし眉毛をいじるようになった。(今も眉毛は生えてこない)

あの頃の私は、化粧そのものより一緒に友達と「これがいい」「あれがいい」と話しながら、集まっている空間が好きだったんだと思う。

楽しく化粧をしていたのはいつまでだっただろう。

中学生の頃、訳あって実家を出て転校した。
思えばあの頃から私の武装は始まったんだと思う。

前の学校で色々うまくいかなかった私は武装を始めた。
ピアスを開けて、スカートを短くし、化粧で顔をきつく見せた。

本当は小心者で、喧嘩なんてしたことないし、先輩は普通に怖い。

でも、私の作戦は成功した。
みんな私を「度胸のある人」「怖い人」「怒らせない方がいい人」と認識し始めた。
後輩は私を避けて、同級生は私を一目置き、先輩には可愛がられるか煙たがられた。
嫌がらせを受けることもあって、悲しい思いはしたけど、なんでもない風に振る舞った。
気づいたら私は、強い自分以外を人に見せられなくなった。

弱さを見せたら人につけ込まれる。
舐められてはいけない。
人に舐められるということは、負けということだ。

刷り込みというものは恐ろしい。

大人になっても、そのスタイルは変わらなかった。
むしろ、どんどん悪化していった。

強い女を演じて、その通りに武装していく。

できるだけ強く見えるように。

でも、それでいい思いしたことってあっただろうか?
強く演じても嫌がらせを受けることもある。
人に嫌われたり、近づかない人も出てくる。
何より、自分が苦しくなってくる。

なんで弱くてはいけないのか。
人に舐められるとはどういうことなのか。
負けとは何に負けるのか。

答えてと言われても答えられない。

人はみんな弱さを持っているし、完璧な人なんていない。

私は今、自分を少しずつ解放している最中だ。
強くなくてもいいんだと、自分の好きなスタイルで生きていいんだと。
人に言い聞かせるように、自分に言い聞かせている。

まだ、強がる私の方が大きいけど。
負けてはいけないと、思うことも多いけど。

いつか、自分が楽に生きれるようになるまで。
その時まで、時々こんな話にお付き合いしてくださいな。

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