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家以外に必要な場所for me②

前回、本屋さんが必要な場所①であれば②は喫茶店だろう。カフェでもOK。お茶ができてくつろげる場所ならいいのだ。家にいて気分転換にコーヒーやお茶の時間を過ごすのとは気分が違ってくる。当たり前だけれど、家だと全部自分で用意する。それが楽しい時もあるのだけれど。喫茶店へ行けば、美味しいメニューがあり、人が飲み物を淹れてくれる。これが結構うれしい。ちょっと甘いものでも食べたいな、となればオーダーすれば良いだけだし、片付けもしなくていい。家にいれば、やらなきゃいけないことの義務から解放された小さなフリーダムを感じるのだ。座って好きなことに没頭できる。読書はもちろん、何か書いてもいいし空想してもいい(怪しまれない様、至って普通に座っている風で)ちょっとした事務仕事もこなせる。理由はそれぞれにあるけれど大多数は喫茶店が好きだろうと思う。

ただ、「くつろげる」喫茶店というのがちょっと難しい。店自体は探せばあるにはあるのだが、「くつろぐ」ことができる店は数少ないのである。雰囲気はもちろん、座り心地、隣テーブルとの距離感、店員さん、空調等が私にとって心地良いことである。私自身、濃いコーヒーはお腹が緩くなる傾向にあるので濃すぎないコーヒーであることも重要だ。書き出して見ると細かい神経質なやつだな、と自分で思ったが、特にクレームを言ったり態度に出すわけでもないし、いち客としてのマナーは当たり前に守っているのでよしとしよう。

初めて気になる店へ入る時はちょっとどきどきする。新参者がお邪魔します、といった感じだ。席はどこがいいかな、ここかなと座ってみる。メニューに目を通しつつおしりがムズムズ居心地が定まらない感じ。店員さんを呼び、注文。あまり周囲にわからない程度にキョロキョロしてしまう。注文したものを飲みながら本を読もうとするが集中できず。滞在時間も短くお店を後にする。それでも2、3回通って違う席に座ったりしてみる。それでも落ち着く場所が見出せず、居心地が微妙だと行かなくなる。たまにここ!と1回で居心地のよさを確信する時もある。同じ町に10数年いるのだけれど、いつもいく店は大体同じであまり多くないのはそういう理由なのだな、と納得。

いわば喫茶店も家とは別に息抜きができる場所なのだと思う。今まであまりなんとも思わなかったが、行きたい時に行けないとなると知らないうちにフラストレーションが溜まってしまっていたのだろう。自粛が開けて、まずお茶がしたかった。本屋も同じでどちらも息抜きできる場所なのだと思う。取るに足らない日常かと思っていたが、できなくなって初めて無くては困ると確認できたことだった。同時に日常に戻れたと安心したところもあるのかもしれない。自粛や、この事態にあまりダメージを感じていないとは思っていなかったのだけれど、ちゃんと受けていたのだなあ。ないがしろにしているとどこかでドカっと反動が起こってしまうこともあるから、自粛ダメージを認識できて良かった。

日常にしていることって大事だ。気づかず定期的に行っている場所、していること。自分がバランスよく機嫌よく過ごすことに繋がっている。それができる素敵な日常を送っていたのだなあ。そういうことに気付けるのも収穫。こういう事態でもただでは起きないぞ。


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