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ずっとアロマと暮らすために~これってもしやSDGs?

毎日、エッセンシャルオイルやキャリアオイル、
植物のチカラに助けられ、快適に生活しています。

アロマテラピーの定義を簡単に明記します。
まず、動物の生命に有用な薬効を持つ植物のことを『ハーブ』と言います。『アロマ』はハーブの中の香り成分のことを指し、
『アロマテラピー』はこれらの香り成分の効能を生活に役立て、
QOLを向上させることを目的としています。

エッセンシャルオイルは100%植物から抽出した油のことで、
元の植物の効能と近いことが多いですが、
注意すべきはその成分が高濃度だということです。
そのため、アロマテラピーは正しい知識の下、
アレルギーテストをしっかり行って、実施する必要があります。

植物のオイルが隠れている場所を油胞(ゆほう)と言います。
油胞の代表選手はオレンジの表皮のぶつぶつです。
丸く透明感のあるところと、繊維質のところ。
そのうち、丸く透明感のある所にエッセンシャルオイルが入っています。
中の果実を傷つけていないのに、
外側の果皮を剥いただけで手がべたべたしたり、
しぶきが飛んだりするのも、この油胞にオイルが入っているためです。

オレンジ
グレープフルーツ
レモン
ベルガモット
など柑橘系のエッセンシャルオイルは、
この果皮を搾り油胞を傷つける方法(圧搾法)で抽出されます。

花や葉にも油胞があります。
花びらや葉を裏側から透かして見てみると、
ぽつぽつ丸い組織があるのがわかります。
多くは水蒸気蒸留法という方法で
この油胞からオイルを抽出し、採収します。

いずれにしてもエッセンシャルオイルと名を打てる
純度100%のオイルを製品として必要な量、抽出するには、
た~くさんの植物が必要なることは想像に難くありません。
広大な土地で多くの人の手により、
正しく生産されるエッセンシャルオイルが安価であるはずがないのです。
特にバラなどはトゲもあり、
収穫が難しく、作業される方々が怪我されることも少なくないそうです。

では、油胞からオイルを抽出した後の植物はどうしましょう。
果実だったら、ジュースになることもあるかもしれません。
種子ならどうでしょう?
キャリアオイル(ベースオイル)として使用される、
スイートアーモンドオイルはアーモンドをすりつぶして、
抽出されます。(ごま油と同じです)
アーモンドをすりつぶした残りカスはどうしましょう?
一部家畜などのえさになることもあるそうです。
その他にはたい肥になることなどもあるようですが、
生産量が多くなればそれらも限界があり、産業廃棄物になります。

私はアロマテラピーを勉強することで、
オイル生産のバックグランドを無視できなくなりました。
自分が快適さを享受しているものがどう作られ、
どう廃棄され、働く人々の労働環境がどうなっているのか。

5年後、10年後、20年後、
オイルが作れなくなって、入手できなくなったら困るな。
作れたとしても、どれもとても高価になったら困るな。
そんな自己中心的な観点からだけど、
産業が
『サスティナブルであること』
の重要さを実感させてくれたように思います。

各オイルメーカーも多くのトライをしています。
空瓶の回収とリース
簡易包装の奨励
生産現場の開示
農園との業務提携
直営農園の運営などによる労働環境の改善と資源の安定供給…。

オイルのバックグラウンドを知って、信念をもって、製品を選択すること。

生活に必須ではないもの、
だけど、自分には、なくてはならないもの。
だからこそ、
その生産の過程で人々が傷つくことがないように、
環境を傷つけることがないように。
しっかりバックグラウンドも知って、
自らの信念に従い、オイルを選択したいと思います。

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