見出し画像

ありがとう、オリンパス。

幼い頃、写真を撮られるのが好きだった。
祖父母や両親にかわいいかわいいと褒めてもらえるのが嬉しくて、カメラの前でたくさんポーズを取った。

写真を撮ることにはさほど興味がなくて、遠足の時に写ルンですを持っていくくらい。
はじめの方はテンポよくたくさん撮るんだけど、後半になればなるほど勿体なく感じて出し惜しみしてしまう。
でも、結局初めの方に勢いよく撮った写真の方がよかったりするんだよね。不思議だった。

大学生になってチェキを購入したけど、フィルムが10枚か20枚入で700円とすごく高くて続かなかった。

以来カメラに触ることのなかったわたしが、はじめて欲しいと思い購入したのがオリンパスのOM-D EM10 Mark3だった。

画像1

画像2

最高のカメラだった

フィルムカメラ、OMシリーズの美を受け継いだクラシックな佇まい。マイクロフォーサーズとセンサーサイズは小さいものの、それを補う強力な手ぶれ補正のおかげで夜間でもISOを上げすぎずに手持ち撮影できた。
小さくて軽いボディ、そしてレンズのおかげで1日中首から下げていてもへっちゃらだった。
1600万画素は入門者には必要十分で、スマホで撮った写真とは異なる感動を与えてくれた。
操作性もシンプルかつ明快、シャッターボタンの押し心地や各ダイヤルのクリック感も心地よかった。
何よりファインダーがクリアで明るく見やすくて、覗いて撮るのが楽しかった。
「カメラで写真を撮る楽しみ」を存分に教えてくれた。
今でも心から大好きなカメラ。

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

このカメラを携えて色々な場所へ出かけた。
歩き慣れた場所でも、カメラを持って気ままに練り歩くことでそれまで見えなかった魅力を発見できた。
そうして撮影してきた写真たちはどれも稚拙でけっして上手いとは言えないけれど、自分にとってのタカラモノになった。

手放すことにした

そんな大好きで大切なカメラを、手放すことにした。
新しいカメラを迎えることにしたからだ。

当初は買い増しをして、2台を使い分けるつもりでいた。
けれど自らを振り返ってみて、今の多忙さだとそこまで頻繁には撮影に時間を避けないし、結局は新しいカメラを使いこなすようになるのに精一杯でEM10は置物化してしまうのではないかと感じた。
マップカメラにて買取価格アップ中だったのも後押しとなり、下取りに出すことを決めた。

正直、自分の腕でEM10の性能を引き出せていたとは言い難いし、もっと突き詰めればこのカメラでいい写真をもっともっとたくさん撮れたと思う。
なので買い替えにあたって本当に悩んだし、今でも寂しい気持ちは大きい。
ただ、フィルムのトリップ35や、マニュアルフォーカスのOMレンズは手元にあるのでオリンパスと完全にバイバイってわけでもない。

EM10に教わった「カメラで写真を撮る楽しさ」を大切に、
新しく購入を決めたカメラと共にたくさんたくさん撮影していきたいと思う。

画像8

画像9

楽しかったなぁ。
ありがとう、オリンパス。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?