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「それって面白いの?病」にかかったら【ドジな鳩】を探そう<小説の書き方>

今、書いている小説、面白い?
そのプロットで書き始めて大丈夫?

小説を書く人なら誰しも、悩んだり迷ったりすることだと思います。
そんな時は、【ドジな鳩】を探してみるのがお薦めです。

私もプロット考案中や執筆の初期の辺りにはよくこの
「それって面白いの?病」にかかります。
何日もかけて考えに考えたのに、あるとき、ふっと「これってつまらないんじゃね?」と思い始めるのです。そのときはもう病気にかかっています。

原稿を最後まで書き上げてからこの病(やまい)にかかると、もう目も当てられません。
誰かに読んでもらいたいが、そんな暇な人はいないし、第一恥ずかしい。
数ヶ月かけて書いた原稿を前に、立ち尽くしてしまいます。

そうならないように初期治療をしましょう。私の場合ですが、プロット段階でこの病気にかかったら、【ドジな鳩】を探します。

ミステリーなら、この五項目 【ドジな鳩】

たとえばミステリーなら、次の五項目を書き出してみてください。

・動機は何か    
・事件は何か    
・謎は何か     
・犯人は誰か    
・トリックは何か  

これを一つ一つ、しっかりごまかさずに書くのです。
全部が書けなくても、どれか一つが突き抜けていればOKです。
あるいは、組み合わせたら新しい驚きがある、でも良いと思います。

「うん、この謎は魅力的だ」
「こんな事件ならみんなの目を引く」
「こんなトリックは聞いたことがない」
「犯人には、そんな秘密があったのか」
と思えたら、その小説は絶対に面白いでしょうし、書き進めてOKだと思います。

有名なミステリー小説をこれに当てはめると、分りやすいと思います。
・犯人は子どもだった
・家が傾いていたから
・全員に殺害の動機があった
・ゾンビに囲まれて密室になった

などなど、面白い小説には、
すごいセールスポイント=【ドジな鳩】が隠れているはずです。

【ドジな鳩】の五項目、これが一つも書けない場合や、書けるけどもありきたりだと感じるならば、それはつまらない小説になる可能性が大ありなので
もう一度、初めから考えてみた方が良いでしょう。

このとき、第三者の意見がほしいでしょうが、まずは自分が納得することが大切です。
自分が小説の構想に酔わないと、書くエンジンも動きませんから。

大事なミステリーの要素を書き出すことで、こんがらがった頭を整理して、もう一度どこが面白いのか、どこがつまらないのか、どうすれば面白くなりそうか、
どこかに【ドジな鳩】がいないか
それを考えるのです。

面倒に感じるかもしれませんが、「それって面白いの?病」で悶々と苦しんでいるよりも、建設的で気づきもたくさんもらえると思います。

かくいう私も現在、次回作のプロット作業中です。気がついたら「それって面白いの?病」にかかってしまったので、これから【ドジな鳩】探しの旅に出てみようと思います。


なお、私の基本のプロット作業は、こちらの記事にまとめてありますので、良かったらどうぞ。


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