トルコ旅行記2日目 1月25日前編

 飛行機に乗ること約13時間。現地時間の25日早朝5時半頃、イスタンブール新空港に到着しました。6時間の時差があるので、日本では25日の午前11時半になります。以後、帰国するまでトルコ時間(twitterリンクは日本時間)です。

 機内ではビーサンを履いてたんですけど、当たり前のように自然に息をするように、脱いだスニーカーを座席下に忘れました。知ってた。分かってた。未来で待ってた。
 ターキッシュエアラインのCAさんとの「ハロー!マイシューズ・イズ・アンダーザシート!ヘルプ!」「忘レマシタ?チョト待テ〜」という双方向カタコトコミュニケーションの末、すぐに靴を取りに行かせてもらえました。あ、あぶねーッ!!!ビーサンで真冬のトルコ過ごすハメになるとこだった!!!!

ここで得た教訓:私の英語、けっこうイケるな…?

 2018年にできたばかりだというイスタンブール新空港はめちゃくちゃ現代的なデザインで、時間も時間なので人も少なく、ディストピアSFっぽい雰囲気です。

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 「çıkış」は出口という意味で、チュクシみたいな発音になります。
 トルコ語では下にヘニョがついてない「C」はジャ行の音、下にヘニョがついてる「ç」はチャ行の音が割り当てられているそうです。それじゃあJはどうなってんのかというと、現地ガイドさんによれば、トルコ語としては使われてない文字で、外来語のときにだけ使うんだって。
 「ı」はアイじゃなくて、ウの音を表す母音。ウはもうひとつüもあるって別のトルコ人に教えてもらったけど、それは私には聞き分けできませんでした。ちなみにこのトルコ人は数日後の森のくまさんイベに出てきます。
 アイに該当する文字として、上にチョンが付いた「i」というアルファベットがあり、これは「イ」の音を表す母音です。
 つまり「müzik」と書いてあれば、ムジクみたいな発音になるってこと。意味は音楽。
 発音とスペルにあんまりズレが感じられないから、もしかして今のアルファベットを導入したのは結構最近のことなのかな?

 …っていうところまで、現地でポーターさんが荷物運んでくれてる間にスマホでピッピッピってすぐ調べられる現代社会どちゃくそ便利。

 荷物を受け取るところで、旅行代理店の添乗員さんと現地ガイドさんと、他のツアー同行者のみなさんとはじめて顔合わせしました。
 ツアーは上限25名だったか30名だったかそれくらいで、1月上旬に出発だった同ツアーは定員になったのに、今回のは私とタケユキの他にお客さんは6名だけでした。小回りきくぜー!ラッキー!

 合流したあとに空港の両替屋さんで両替タイム。旅行代理店からは「事前に両替済ませておいてね」って言われていましたが、出発1週間前に添乗員さんが電話してくれた時に「現着後に空港で両替タイム作りますね〜」って話になりました。人数が少なかったからかな?

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 右がトルコの1リラ硬化。日本の500円玉(左)とまったく同じサイズですが、これで約20円の価値しかありません!デカくね!?
 トルコリラは去年バカみたいに暴落したそうで、札幌では道銀でも北洋でも両替の取扱がなく、私は事前に狸小路の両替屋さんまで行って両替を済ませておきました。暴落の影響か、トルコ国内ではユーロ表記になってるメニューもあちこちで見ました。トルコリラ表記じゃどんどん価値が下がっちゃうからね…。この時の相場は1ユーロ=120円くらい。
 ガイドさんによれば、日本人がツアーで行くようなホテルならチップの支払いもドルとかユーロで大丈夫っていう話でした。初海外旅行の私はもちろん持ってないのでリラだけです。

 両替を済ませ、バスに乗り込んだ我々は、さらにここからバスで7時間かけて370キロ走ります。地球、でかい。

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 朝7時、赤:イスタンブール新空港から、青:トロイア遺跡へ向けて出発。外はまっくらで、薄明すらまだまだ遠い気配です。

ここで得た教訓:トルコの冬の朝はめっちゃ暗い。

 バスで7時間移動といっても、ずっと走りっぱなしっていうわけでもありません。


 まずは午前9時前頃にトイレ休憩も兼ねて、サービスエリアっぽいガソリンスタンドに寄り道しました。トイレは有料で、確か1リラ。洋式の水洗ではあるけど、個室の中にでかいゴミ箱が置いてあって、トイレットペーパーは流すんじゃなくてゴミ箱に捨てる式。
 ガソスタにくっついてる売店兼カフェでは、現地のみなさんがモーニングチャイをキメていました。この場所に限らず、人のいる場所ではどこでもチャイが目に付きました。トルコのチャイはミルクなしのストレートティー。持ち手のないガラスのコップに入れて飲みます。サイズは、ショットグラスとラーメン屋で出されるお水グラスの中間くらい。なぜクソ熱い紅茶を持ち手のないガラスコップで飲むんだぜトルコ…?チャイは3リラくらい。

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 ガソスタで20分くらい休んで、再び出発。
 トルコの内海であるマルマラ海の西岸(↓地図オレンジ色のあたり)を西に向かって走っていると、刈り取られたあとの畑がひたすら広がっています。これはすべて油を取るためのひまわり畑だと言っていました。規模で言えばスペインより大きいそうで(スペインってひまわりが有名なの?)、夏の盛りはすごい眺めなんだろうなあ。残念ながら今は冬で刈り取り後ですが、おかげで地形がよく見えるし、あの丘の向こうにはブルガリアとかギリシャの国境があるんか…などと感慨もひとしおであります。

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 そう言えば今この記事書きながら思い出したけど、ガイドさんがマルマラ海をトルコの内海って言う時、はっきりそうとは言わないけど、地中海と黒海を明らかに外海として考えてるのが伝わってきて、興味深かった。
 私はトルコに実際に来る前に、メソポタミア地域の農耕の興りからキリスト教東西分離まで、数年かけてトルコ周辺の文明史についての本をそこそこ読んできたんだけど、それでもやっぱり「世界史の中に出てくる国のひとつ」っていう印象がまずあったんだよね。だから、地中海も黒海も世界地図でしか見たことないから「どっちも内海じゃん!」て思ってました。
 でも、街や山の名前が見えるくらいまで拡大して、要は暮らすスケールで地図を見たら、地中海も黒海もめっちゃくちゃでかいんだなー!黒海なんか世界地図で見たら水たまりじゃんって感じだけど、それでも北海道2つすっぽり入りそうだもんな。
 っていうことをマジモンの地中海見て感じました。「これ…本で読んだことあるやつ!!!」を日本から遠く離れたトルコの現地でできんの、めちゃ贅沢。予習済みのフィールドワーク最高。

 ひまわり畑を抜けて南に下ると、ダーダネルス海峡が見えてきます。
 マルマラ海の北から黒海に抜けるイスタンブールの海峡がボスポラス海峡で、マルマラ海の南から地中海に抜ける海峡がダーダネルス海峡です。このあたりは半島がくびれていて、地中海沿岸を走る時もあり、突然エーゲ海がログインしてくるのが非常に良かった。

 ダーダネルス海峡の両岸には連絡船を渡している港町がいくつもあり、混雑具合を見ながらどこから船に乗るか、ガイドさんと運転手さんがいい感じに見繕ってくれました。今回はゲリボルという港から連絡船に乗って、ダーダネルス海峡を渡ることになりました。フェリーにバスごと乗り付けるので、荷物を移動する必要がありません。すごく楽。嬉しい。
 観光バスだけじゃなくて地元の人たちもたくさん乗ってた。

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 天気良すぎてうける。船のマークに国旗の模様が入ってんの、すっっっげーおしゃれじゃない?
 船の周りを尋常じゃないほどカモメが飛んでて、船内のカフェで買ったパンをちぎって投げると、カモメが超至近距離で空中キャッチして見せてくれるというアトラクションもあります(アトラクションではない)。

 ヨーロッパ側から出発してアジア側に着くまで、大体30分くらい。
 海峡を渡った先にも市場のある港町があって、地元民で賑わっていました。多分バスは大きな街道をずっと走ってたはずなのに、沿道には商店街どころかスーパーマーケット的なものもまったく見えなくて、もしかしてここいらの人たちは地元の市場だけで買い物全部済ますのかなあ…?


 思いつくままにダラダラ書いてたら、まだランチにすら到達してないのに結構な長さになってしまったので、とりあえずここで区切ろうと思います。
 次回、2日目後半!!じゃあねー。

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