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シンガポール到着。皆の想いをケージに伝えよう。

10時39分。京急線で羽田空港第3ターミナルに到着。
検索の予定だと36分着の予定なのだが3分遅れでの到着だ。焦ることもなく到着したらチェックインを済ませる。先に北岡さんが着いている連絡を貰っていた。北岡さんはこういうところがしっかりしているというか、理解があってセコンドの際は選手よりも早く来ることが多い。立ち位置を大事にしてくれるからセコンドとして依頼しやすい。気遣えて弁えがある人だ。

チェックイン時には書類の確認をされてPCR検査の陰性証明と入国の書類を確認される。2回目なので慣れているのもあるが、それでも心配だしソワソワするものだ。今回も預け入れの荷物はないから切符を貰っておしまい。

11時過ぎに鬼澤さんがさいたまの狭山市からわざわざ見送りに来てくれた。帰って診察があると10分もしないうちに帰った。多忙中の多忙なはずなのにわざわざ来てくれた。移動が滞在時間の10倍以上だろう。彼は『よかった!満足した!』と笑顔で帰って行った。見送りって納得する意味もあるのだと学びを得る。彼が納得したかっただけなのだが、想いは伝わったし、こんな仲間がいることが嬉しい。ありがとう。

ちなみに鬼澤さんは狭山市の在宅医療を支えているお医者さん。友人付き合いでは医者であることを忘れてしまうのですが、彼の社会を支えていこうとする想いには頭が下がる。同い年で医療法人の理事長って冷静に考えたら凄い。

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北野さんと三浦さんも来てくれて想いを受け取った。
全ては力になる。帰る家があるから旅だ。待っている人がいるから僕は生きて帰ってこようと思う。帰る家がない旅ほど辛いものはないだろう。三浦さんは『いつも任せてばかりですみません』と言うが、任されること、託されることも喜びであって、試合から先は『任せた』ので、『あとは頼むよ』と。

38歳目前。同世代でやっている選手は少ない。歳を取ると本性が出るというか、誤魔化しが利かなくなるから、『好きなことで生きている』のが浮き彫りになってくる。好きなことに真っ向うから向き合っている人間が勝手に出会って仲間になっていく。そういえば空港に来てくれたメンバーは全員が必死だ。みんないい顔してる。

展望デッキでAbemaチームのインタビューに応える。
澁澤ディレクターが今回の試合は着いてくれた。気合い入れてやってくれたから、身を預けることができた。身を預けれるか否かが仕上がりを大きく左右する。出来てきたものに、彼が僕に向き合ってくれた姿勢に尊敬と感謝と信頼を持っている。ありがとう。この信頼関係が出来たことが今回の試合の財産の一つだ。

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出国を済ませてゲートに向かう。ICが壊れていて顔認証ができないのが毎回不便だ。パスポートの扱いが荒いからだろうか。そう言われたら心当たりはあるというか、そのまま使っているし、そもそも性格が粗いのだ。

驚くほど空港は空いている。1月も空いていたけどそれ以上のような気もするし、飛行機に人が乗っていない。10人もいない気がする。飛行機もサウナも空いている方が快適。東京にいると人がいることが当たり前になっているけど、人がいない方が快適だし、これは緊急事態宣言のメリットなような気もする。飛行機もサウナも街も人がいない方が快適。経済的には相当に厳しいのだろうが。

明日からは緊急事態宣言か。街灯以外を消すとか、酒類禁止とか、どうしようもない状態だ。そこにきて後楽園ホールは無観客試合が開催の条件のようで客入りができない。放送マッチで成り立つのはなかなか難しく、親会社がある団体以外は延期だったり、中止になると思って見ている。そんな時期に試合があってよかったし、開催してくれているONEには感謝せねばいけない。場があることがありがたいことだ。

世界を見ても北米とロシアと中東とONEだけが国際的な大会を開いていて、国の往来のハードルが上がった今は内向きな大会を余儀なくされているところが多いと思います。厳しい状況の中でも出来ているのは力があるんだろうなと思います。ありがたいことです。

到着。入国手続きに必要な書類をいくつか持っていく、それを見せてPCR検査をして、そのままホテルに直行。ここからはセコンドの北岡さんとも検査の陰性が互いに確認されるまでは接触出来ずにホテルの部屋から出れない。これも2回目になると慣れるし驚きもなく、ニューノーマルに慣れてるなあと感じずにはいられない。身体や荷物に消毒液掛けられるのにも抵抗がなくなっている。もちろん気持ち良くはないし、率先してやりたいとは思わないが、仕方なさや、諦観はある。

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