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武尊さんがK-1が凄かった。なぜ武尊さんがかっこいいのか考えてみました。

日本武道館でK-1を見てきました。K-1MAXの魔裟斗ファイナルカウントダウン以来のK-1の日本武道館です。新生K-1としては初の武道館で「戻ってきた」感があります。

観た感想を最初にいうと凄かったです。ただそれはK-1が凄いのか武尊さんが凄いのかで言えば、武尊さんが凄いように見えてしまいました。それほどに武尊さんの存在感がありました。もちろん武尊さんを創りあげたK-1の凄さもわかってはいるし、武尊さんのずば抜けた努力と才能からくる実力もわかっています。どちらもわかった上で武尊さんが凄いの感想なのです。

K-1の凄さを感じるのは武尊さんようなずば抜けた努力と才能からくる実力が伴わなくとも、それなりに形にしてくれるところであって、K-1は富の再分配がよくできている団体だと僕は見ています。

上5試合を会場で観たのですが、お客さんも入っているし、試合もノックアウトで、ルール改正と発破をかけたのがいい方向に回っているとは思うものの、特に感情を動かされるわけでもなく、淡々と観ていました。今まで見てきた格闘技と大きくは変わらないし、今まであらゆるものを見てきたから、なかなか感情を揺さぶられることはありません。

今日も感情を揺さぶられずに帰るかなと思ってました。メインを観るまでは。メインの武尊さんの試合で全てをひっくり返されました。

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武尊さんの入場としっかりした勝利でイベントを着地させたところに凄みを感じました。技術的なことは専門外で素人にはわからないのですが、ノックアウトで決着させるのは大変なことで凄いのだろうけど、そこは打撃の専門家が丁寧に解説してくれるでしょうから、僕が素人解説するのも違うなと思うので控えます。

武尊さんの入場から会場の雰囲気が変わったし、入場中も試合中も試合後もとにかくかっこよく映ったのですが、なぜ武尊さんがかっこよく映ったのかを考えてみたいなと思います。かっこいいは個々の価値観が入るので、曖昧なものなので、様々な意見があるとは思うのですが、僕が考えるかっこよさを考えて説明していきます。

かっこよさとは何かを考えると見映え、思想信念主義主張(哲学)、実力のトータルとバランスだと思っていて、見映えだけでもバランスが悪いし、実力だけでもまた違うし、思想信念だけでもまた違います全てが一定基準を満たしていなければ行けなくて、尚且つバランスが取れていないといけないので「かっこよく」映るのは実は難しいのだと思います。

彼の見映えは言わずもがなかっこよくて、プロモーションの写真もそうだし、雑誌などで出ている写真もよく練り上げられています。ただ視覚からくるかっこよさで言えば、他の選手にもいるとは思うし、武尊さんのビジュアルはかっこいいのだけど、K-1の中で武尊さんが独走しているわけではないと思うのだけども、武尊さんがかっこよく見えるのには思想信念主義主張の部分があると思っています。

思想信念主義主張として、「格闘技を盛り上げたい」「メジャーにしたい」との想いを彼は本気で持っています。この本気が重要なのであって、口に出す選手はたくさんいるけれども、実際に彼ほど行動が伴っている選手はいないし、彼のリスクを背負う姿勢は献身と見えてしまうほどです。

最後は実力なのだけども、それは今日の試合を見れば一目瞭然です。圧倒的な実力を兼ね備えているからこそです。かっこいいレベルが高水準で保てているのはこの実力ありきであって、この実力を得るために彼は今も誰にもできないであろう練習を積んでいるのでしょう。

格闘技選手を見てかっこいいなと思う選手はなかなかいないです。僕がかっこいいなと思う選手は実力だけではなく、思想信念主義主張があって、見映えがある選手がかっこいいと感じるのだなと思った次第です。いやあ。かっこ良かった。

最後にK-1を見て感じたことをいくつか。
重量級の試合を意図的に3試合並べたと思うのですが、大会場でのヘビー級の試合は伝わりやすいので、グッジョブです。技術レベル関係なく、大きな人が殴り合うのは伝わります。重量級を並べたのは大会場仕様か。

レオナペタスさんを武尊さんの相手として創りあげたのはK-1のグッジョブ。1年以上掛けて作ってきて、武道館に結びつけたわけですから、焦らずにしっかりと育ててビックマッチに仕上げた腕を皆で褒めたほうがいいです。すぐ組めばいいってわけじゃないのは特にMMAのマッチメイカーは見習ってほしい。

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改めてK-1はK-1。独立した競技。ムエタイ的な闘い方では勝てないし、野杁選手の試合で解説陣が言っていたようにムエタイの下がって蹴るスタイルはK-1では勝つ気がないとされてしまいます。良い悪いではなく別競技。K-1で勝つにはK-1しないと勝てないと思いました。

MMAでグラップラーからすると打撃競技はただでさえ危ないのに、K-1はそのなかでもファイトを推奨しているルールで危険の極みです。やる側として考えるとゾッとしますが、観る側としては面白いから、困った話です。K-1は見やすくて面白いのですが、MMAに役立つかというとこれはまた別の話で、組みがある打撃と組みがない打撃はまったく別物ですよね。

K-1を会場で見て、見やすさでいえば圧倒的にabemaです。ただ会場でしか感じられない雰囲気や選手の圧は確実にあって会場観戦は選手と一緒に試合を作る演者の一部になるような感覚ですね。なんだろう。試合の一部になる感覚というか。

全ての試合を会場観戦をお勧めするわけではないのですが、自分の推しの選手だったり、この試合は生で見ておきたいと思う選手の試合は会場で見ておいたほうがいいと思いますよ。特別な経験になるから。

というわけでお疲れ様でした。明日からまた1週間頑張りましょうか!

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