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PV至上主義からの脱却と必死に考えて生きているから伝わるものができる話。

試合前の公開練習の際に「カーフキック」に関して質問をされて、僕の論を話しつつ、この場は公開練習であって、この話題は試合からは関係がないことなこともあって、カーフキックにについては格闘技を知っている人が話題にするのは恥ずかしいことだと切り返しました。

記者さんに対しての返答もトゲを持って返して、割と打ち抜き気味ではあったので、まさかそれが記事になるとは思いもせず、品がないと思いつつ、何が何でもPVを稼がなけばいけない事情も容易に想像がつくので、編集部にビートたけしもしないし、文句も伝えていません。品はないけど、悪いことだとも思っていないし、お察しますと思っています。

ただ試合前のプロモーションとして、Abemaさんが開いてくれた公開練習で、試合のプロモーションよりも自らの利を貪欲に取りに行く姿勢は考えさせられるものがあります。PV至上主義は今のウェブメディアの問題だし、今に始まった話ではないのだけど、流石にこのタイミングでやられると溜息がでるし、そもそもその媒体はコタツ記事ばかりだから、余計に首を傾げてしまうし、共に作って行く意識がないなら、一緒に何かすることができないと思うのです。これはお互いに損をしているというか、しっかりと意思疎通ができたら掛け算で上がっていけるのになあ。

今は取材もなく、YouTubeやTwitterを見て、アクセス狙いで書いている記事が多く、選手側としても気持ちよくないし、読み手としても読む価値がないと思って、開けないです。そんなこともあって信用ができる媒体だったり、人だったりを読むようになるから、信用とか信頼が大事なのだと思っています。もちろん偏りは生まれるから、そこには注意をしつつではあります。

いいモノを書いてくれるメディアは課金に踏み込んでほしい。PV至上主義のコタツ記事全盛は読みたいものが見つからない。

ただ、このPV至上主義は根強く残ると思っています。
PV数で広告を追いかける限りは「終わらない戦い」です。当然そこで戦うことも選択肢の一つだし、それはそれで大変なことは重々承知しています。何よりも精神的に厳しいと思います。格闘技が好きであればあるほどに「これではない感」が出てしまうのではないかと思います。

僕はPV至上主義に参戦する覚悟も自信もないので、一定のファンに響く自分の物語を(コンテンツと書くとハードルが上がるから物語にした)作って行きたいです。受け取り手としてもいいものを見たいし読みたいから行き着く先は課金になると思います。ウェブで何でも無料で見れる時代になって久しいけれど、いいものは課金して見るのが当たり前な感覚を改めて、考えた方がいい気がしています。このままでは疲弊して行くし、自滅です。格闘技メディアはウェブ課金をしていってほしいし、質の良いものはカネがかかるとしたほうがいい気がしています。その代わりにいいものができたらハッピーです。

僕ら世代が活字で格闘技を楽しんでいた世代の最後なのかもしれません。週刊プロレス、格闘技通信、ゴング格闘技と発売日を楽しみにしていたし、活字で格闘技を楽しんでいました。何よりも多様な見方を提案してくれて、生活を楽しく豊かにしてくれたのが格闘技なので、この文化を大事にしていきたいと思っています。この文化がなくなることに危機感があるし、貧しくなって行くというか、ただ試合があって、消費されるような味気ないものになってしまうと思っています。やっぱり何かがあったら最初から最後までしっかりと味わいたいと思うファンが一定層いるし、そこは大事に残して行きたいです。

ゆっくりといいものが流れてる。そんな格闘技がいいなーと思って僕はやっています。

文章や喋りが上手いのではなく、必死に生きているから伝わる。

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