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2020大晦日にリベンジ戦決定! 堀口×朝倉海の再戦を考える!

 去る11月13日、都内にて大晦日での堀口恭司×朝倉海による再戦が発表された。思えば昨年夏に行なわれた同一戦で堀口がまさかの敗退。さらには右膝の怪我により1年以上の長期欠場を余儀なくされたが、これで晴れて再戦が公にされたことになる。RIZIN立ち上げから5年にして実現したキラーカード。果たしてこれを“バカサバイバー”はどう論じていくのか。必読セヨ!(聞き手◉“Show”大谷泰顕)

負けたら大きなものを失うが、勝っても…

――“バカサバイバー”、ついに朝倉海×堀口恭司による再戦が、今年の大晦日に行なわれることが発表されましたよ!
青木 まずそもそもで言うと、このタイミングで、第1弾に軸としてこれを発表したかったんだと思うんですよ。
――そうですよね。
青木 それがようやくくくれたなっていうので、第1弾としてはこの軸があれば、大会としては大丈夫だろうと。
――その狙いはあったでしょうね。
青木 ええ。っていうのはあったと思いますよね。この軸でつくっていけば、まずは問題ないかなという。
――ここまでRIZINを5年間やってきて、両選手ともに、その5年間でRIZINがつくってきたスター選手になります。
青木 ただ、ここでこの試合をやるのは、堀口選手が「凄い」ですよね。
――“最強のメジャーリーガー”が凄い?
青木 それは思いましたね。
――というと?
青木 堀口恭司ありきのカードだなあって。
――要は、以前“バカサバイバー”が言っていた、堀口恭司はここまでRIZINに尽くしてきて、その上でタイトルを主催者に返したわけだから、あとは好きにやっていいのに、もう1回この試合をやることを選んだっていう。
青木 そう。もう1回やるっていうのがね。
――まあ、「忘れ物を取りにきた」(by高田延彦)というか、結果的にはこの選択をしたわけですもんね。
青木 だからなんだろうな。ここではない場所が他になかったってことなんですかね。
――そういうことなんですかね。
青木 まあ、全てが地続きになってしまって、全てがUFC軸で語られていって、UFCをどこも無視できなくなってしまって、総合格闘技をやる上でここではないところがないっていうことですもんね。
――なるほど。
青木 全てが平面というか、(SNSで言うところの)「イマココ」になってしまったのはあるかなと思うんです。
――確かに。
青木 ただ、すごく面白いと思うのは、この勝利が大きく何も変えないってことだと思うんですよ。
――大きく何も変えない!?
青木 ええ。ただ、何も変えないんだけど、負けたら全てというか、多くのものを失う、みたいなところはあると思うんですよ。
――何も世界は変えないのに失うって興味深いですね。
青木 そうですよね。
――例えば、朝倉海が負けたらどうなりますか? 振り出しに戻る?
青木 競技的にファイターの価値がドンと下がるじゃないですか。それは堀口さんもそうだと思いますよね。
――もちろん、海選手が勝てば、それなりのものは得るけど、去年の勝ち以上のものは手に入らないと思うし、堀口恭司が勝っても、そこまで大きなものは手に入れられない。
青木 そう。
――ただ、負けたらそれなりのものは失う試合。
青木 そうなんですよねー。
――それはなんというか複雑な、というか摩訶不思議な試合ですね。
青木 ただ、失うものがお互いにあるわけだから、そこは格闘技ファンが観たいものではあるわけだから、ということじゃないですかね?

カムバックという文化 堀口恭司にのれる理由

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