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才能を超えるには「思考」。「思考」するには「言葉」。与太話に見せかけた真面目な話。

ONEの女子大会の解説をしていたら、1試合を除いて全ての試合が判定で、その判定さえも「判定見直し」の報が聞こえてきて、いかにもONEらしい風景だと見ていたら、ニューヒーローがのぼりを立てて轟音で存在感を示してインターネットを暖めております。9月にしては寒い今は暖をとる人々でいっぱいです。長袖着ろよ。

改めて格闘技界は狭いようで深く味わいのある真の魔境だと思い知りました。アーセン山本さん。本当にありがとうございます。

このくらいのボヤ騒ぎでは僕の認識しているアーセン山本さんであれば「へーき」だと思っていたのですが、それがそうでもなくどうやら堪えていたようでインスタグラムで不満をぶちまけておりました。ぶちまける作法におきましては名前をあげておかないと誤爆しますので次回からは名前をあげることをお勧めします。まあムカついたんですね。わかります。僕は味方ですよ。

アーセン山本さんに限らず、格闘技選手同士でパートナー関係を築いて公になったときにはそれなりの風当たりがくるのはわかっていたと思うのですよね。それもコーチと選手の関係になっていて、女性の方が役者として上のケースは余計に風当たりが強いのは事実であります。静かにしてればいいんだぞ。面白いからいいけどさ。

男性と女性の役割に捉われることなく個々の形があっていいとは言われても、脈々と受け継がれる世の中における男性像があって、そこから情けねえな!的な声が上がるのは仕方がないことだと思うのですよ。今の世の中で男やるのはそれはそれで大変な話ではあるんですよね。男はつらいよ。

その他にパッと思い浮かぶパートナー関係は渡辺華奈さんと上田貴央さんですが、上田貴央さんの場合は浅い格闘技論をSNSで語ったり、なかなかに強引なチケットの売り方をライングループで講釈垂れたり、実際に男性選手のセコンドをした際にもタオルを投げずにセコンドとしてまったく機能していなかったりと意見論評の範囲であれば言われても仕方がないとは思います。まあピントズレてるんですよね。

アーセン山本さんに関しては平田樹さんを誠実にサポートしただけであって、つっこみどころはあれど彼は胸を張って自分の仕事をしたと堂々としていればいいと思います。全力で自分の仕事をした上で話題になってしまうのは彼のタレント性の為せる技でありますし、ここは胸を張って堂々としていればいいと思うのですよ。しっかりしろよ。やまもと。おもしろいぞ。

アーセン山本さんが責められるのは僕からすると選手「平田樹」が軽く見られているように思ってしまうところがあります。コーチがいないとかコーチがダメだと言われることはどこにでもある話ではありますが、選手は自分で思考して作りあげていく能力も含めての実力だとすると選手に対して軽く見ている言葉だと思います。そう言われてしまう平田樹も悔しさを感じたほうがいいと思います。がんばれよ。平田樹。

多くの選手が「思考」していないのも事実です。
とりあえず練習して、あとは自分の才能に任せていく。才能があれば上にけるし、才能がなければそれなりの結果で消えていく。要は才能を超えることができないのです。才能を超えられない選手がほとんどです。運動が得意な人の集まりな現実。少しでいいから考えろよ。

僕は那須川天心さんに対して、尊敬を持って常に見ています。
彼は類稀なる才能を持っているのは事実ですが、その才能を超える思考が彼にはあると僕には見えています。那須川天心のインタビューや振る舞いを見ると学びになるので欠かさずに見るようにしています。彼には思考と言葉があるのです。才能を超えた天才は彼だけではないのかな。

思考が大事なのは誰もが知っています。
その思考をするためには言葉が必要です。その言葉の重要性に関しては格闘技界では重きを置かれていないのが現状です。言葉がなければ思考もできなければ才能を超えていけないのです。

アーセン山本さんのボヤ騒ぎや平田樹さんの試合を見ていて、言葉があれば思考を深められて理屈のある進み方や自己肯定ができているのではないかと思いました。彼らに必要なのは言葉だ。格闘技界の言葉と思考の粗さが見えてしまった部分があってこの週末はつらく過ごしました。平田樹さんの次戦の活躍を祈ります。才能を超えて力で認めさせてほしい。きみにはできるから。


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