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好きを大事にしたほうがいい話 

好きなことをして39歳までくることができました。

好きなことでここまでくることができたのか、好きなことをしてきてしまったのかは難しいところであります。好きなことをしてここまでくることができてしまったからこその先行き不安は当然ありますし、それどころか好きなこと以外まともにできない不安を通り越して失敗即失業の綱渡り感は常に持ち合わせています。それでもなんとかここまでやってこれたから、好きなことをしてくることができた感謝が正直なところです。ここまできてしまうと引き返すわけにもいかないので、このまま行けるところまで行ってみようかとなるし、好きなことをして生きていかないと耐えられないのは自分が一番よく知っているから開き直りの爽やかさがあります。

好きなことを大事にして生きていくのは1丁目1番地の話であって、当たり前で何を今更な話だと思っていたのですが、大事なことだからと改めてツイートしてみました。青木真也のツイートの中ではいいね!が多く、当たり前のことなのにと少し意外に思いつつも「好き」を全うできなかったり、好きと世間の挾間に悩む人が多いのだろうなと思いました。

僕は大学卒業して就職した静岡県警(2ヶ月弱)で23歳のときに好きなことができない苦しさを感じました。退屈で仕方がなかったです。身体的には全く苦しくなかったのですが、好きなことができない精神的な辛さで参ってしまい早々に退職して格闘技選手としてここまで生きています。このときの記憶が強く残っていて、好きなことをできない時間が苦痛で働く=やりたくないことをする意味の「働く」は絶対にやりたくないと思って、今もそこに怯えて生きています。働く=やりたいことをやる意味の「働く」は大好物で大歓迎であるから詰め込んでやっています。

好きをどれだけ優先するかは塩梅の話ではあるとは思うのですが、収入を優先する場合もあるだろうし、知名度やステイタスを優先する場合もあるとは思うので否定もしません。ただ好きな気持ちに蓋をしたり、好きな気持ちがないと続けられないと思うのです。逆に好きな気持ちがあればどんな理不尽でも貧乏でも耐えることができますが、好きがなければ裕福でも環境が良くとも耐えられません。これはモノでも人でもことでも何にでも言えるはずです。

僕は皆がもっと好きを信頼していいと思っています。何かを選ぶ際に好きの優先度をあげていいです。選ぶときに好きを優先しないから耐えられないし、続かないし、苦しいのであって、好きを優先してやっていたら気がついたら39歳まで格闘技を辞められず、今日も明日も明後日も練習をして仕事をして、練習も仕事も減らすのに苦労しているようになるはずです。。好きだからいくらでもできるし、やれるのであればずっとやりたいのです。自分の中の好きな気持ちをもっともっと信頼しましょう。

こんな当たり前のことを思ったのは負担の大きい介護をしていた方が介護が終わった後に娘さんに「貧乏でもクズでもいいから好きな人を選んだほうがいい」と伝えた話を聞いて、すべての事柄に当てはまるなかなかな金言だなと思ったからなのです。好きがあれば耐えられるけれど、好きがなければ耐えられないのですよね。青木真也が好きってだけで皆様に助けてもらってきた人生であるからよくわかります。僕の周りの人は「青木真也」が好きなんですよね。僕のことはどうかと思っていても「青木真也」のことは好きでいてくれます。甘えずに謙虚でいたいとは思いますが、青木真也を好きでいてもらえるように今日もコツコツ積み上げていこうと気が引き締まります。

好きは信用信頼にも繋がると思っています。
いくら好きと言っても好きの熱量や温度や形は相手に伝わるから、好きがなければ信用信頼を築くのは難しいように思っています。僕がプロレスラーとしては力量が足りずともトップレスラーの竹下幸之介さんや上野勇希さんが認めてくれて仲良くしてくれるのは「プロレスが好き」な気持ちを持っているからだと思うし、プロレスが好きな気持ちがあるからお互いに尊敬と尊重ができる部分があると僕は思っています。

格闘技も同じで「格闘技が好き」だけで許せていたり、一定認めてあげられることは多々あります。選手も関係者も記者もすべて好きな気持ちがあるから大嫌いだけれども付き合えているところがあります。僕が格闘技選手と練習以外で食事に行かないのは「格闘技が好き」な気持ちだけで繋がっているだけだからです。好きは信用信頼に繋がっていて格闘技が好きで付き合いができます。青木真也は面倒で関わりたくないけれど、格闘技が好きで真面目であるから付き合わざるを得ないってのはあると思うんですよね。

好きなモノや人とは良い関係が築けることが多いと僕は思っています。
好きモノへの理解や解釈が芯を食っていたら必ず相互に良い関係になるのを僕は格闘技で学びました。芯を食っていないと突き放されるから過不足なく受け止め解釈していくのが大事ではありますけど、本当に好きであれば大きく外れることはないのが経験則としてありますのでご安心ください。

好きの優先順位を上げて好きに正直になることが強く生きる大事なことのように思います。好きな気持ちに理由をつけるのは得意だけれどもそんなものは後付けであって、ただ好きだという気持ちに他ならずこれと言った理由などはないのだと思います。理由がないほどにシンプルならば必死にやってみるのが吉ではないでしょうか。週末も元気に働きましょう。

みんなで読もう。月刊青木真也。

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