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週末の格闘技界隈の雑感。学びが多い。

平本蓮さんの試合前後のあれこれを拝見させて頂きました。
試合ですから結果はついて回ります。結果はついてこずとも大会を成立させる大きな仕事をされました。お疲れ様でした。

平本さんとは練習をして頂いたり、試合前のプロモーションに協力して頂いたこともあって、感謝をしておりますし、魅力的な方なのは存じ上げております。ただ僕は意見論評することに関しては「仕事」として捉えております。よって青木が急に掌を返したのではなく、意見論評と批評としてやらせて頂いていることに選手関係者だけではなく、観客側もご理解いただけたら幸いです。

影響力と実力のバランスが崩れるのは幸か不幸か

影響力とぼやかせてしまいましたが、フォロワー数と書くと分かりやすいのではないかと思います。実際にはフォロアー数だけではなく、場とか、広告とか様々な形があると思います。フォロワー数自体には意味はなく、そこにどれだけの購買に繋がるファンがいるかとか、年齢層や居住地はどこだとか様々な要素があるのは承知の上で影響力=フォロワー数を手に入れたときに幸か不幸かわからないのが僕の思うところです。

団体も選手もSNSを活用してプロモーションをしようと考えるのは当然です。だって広告費の掛からない広告なのですから。

SNSで発信をしていく=善とするのも僕はまた違うと思っていまして、何事もメリットデメリットのあるものです。今のSNSと影響力がかなりの割合を占める風潮には影響力が先行してしまって実力が追いつかず苦労する状況を考えていないのかなと感じることが多いのです。

格闘技では多くのケースは良品がまだ知られていない状態であるから、SNSやテレビなどのメディアを通じてより多くの人に知ってもらおうとするのも良く分かりますが、近年はSNSを通じて先に影響力を持つケースが格闘技に限らず出てきていて、苦しんでいるケースも見受けられます。

実力が影響力に追いつかない苦しさを頭に入れよう

2018年にご一緒させて頂いたABEMAの「格闘代理戦争」では椿飛鳥、古瀬美月の両選手を世に出してしまったのですが、その際も実力に見合わない注目や知名度を得ることに対する葛藤は僕自身が一番持っていました。

その後の競技生活で苦労をして足掻いてやっていってくれてはいるけど、もしも両選手が世に出る器でなかったのであれば、悪いことをしてしまった部分もあるだろうし、それとは別に思い出や財産になった部分もあるので一概にどうとは言えないです。

鶏が先か。卵が先か。のような話ではあって、実力があって世に出る覚悟のある人間がSNSや注目される場に出会って無駄な時間を過ごすことなく世に出ることを見れば素晴らしいのですが、実力も覚悟もないヨカタ(素人)が世に出かけてしまって影響力だけを得たときを考えると悲劇とも考えられるなと思うのです。

いくら広告を掛けても商品が広告に耐えられなければ、広告は意味を成さないわけです。いくら影響力を持っても影響力に腕が耐えられなければ形になりません。まずは腕がなければ始まらないし、そのために日々の積み上げが大切です。それがわかっているかで行動も変わってきますよね。

腕が問われる時代になってくるはず。

影響力を得るのが昔ほど難しくなくなってきたときに重要になってくるのが「実力」です。最近は視点として、この人は「本物」か否かを見極めるようになっているし、何かを懸命にやっていないと外に出て行って話せないなと思っています。格闘技選手をしていると胸を張って言えるためにも日々を積み上げましょう。

結局は日々の積み上げが大事でコツコツやっていかねばの基本に戻ります。近道はないし、近道のツケは必ず回ってくるんですよね。

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