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強さとは内面的なもの。選択や組み立てができることを大事にしている話。

試合が決まって気が張っているのですが、疲労感が抜けずに練習したら、見事に肘を打ち込まれました。盛大に格闘家らしいカットをしまして、友人の経営する病院で縫合してもらいました。友人が医者だと助かりますし、こんなときに彼は医者だったんだと気がつくので定期的に怪我をしたり、メディカルチェックがある格闘技選手をしていると友人関係を良好に保てる気がします。

ちなみに相手と技は3月名古屋大会でRIZINデビューを迎える堀江さんの肘。すなわち有効打でのカットであって、完敗も完敗ですから恥ずかしさを胸にまた今日から生きていこうと思います。彼は強くて、良い練習をしてもらっていて感謝でしかないです。おじさんをカットしたことなど気にせずどんどん前にいってね。

カットもケガと言えばケガになるのですが、縫合して時間が経てば治りますし、すぐに練習復帰もできるので、ケガとは思っていないのですが、これを機会に休養をとって心身ともにリフレッシュをできると思って内心ホッとしたのも事実であります。そのくらいに最近は詰まっていて、休養が取れていなかったのです。休むのも仕事だから未熟であることを自ら露わにしているようで恥ずかしいのですが、コツコツ積み上げを大事にするデメリットなので物事は裏と表があります。

友人とサウナに入りつつ「強くなりたい」と仕切りに口に出す僕を見て、友人から「強くなるとは何ですか。」と問いかけを貰いました。強さの定義はそれぞれ違って、社会的な強さだったり、単純な生物としての強さだったり、競技の勝敗だったり、精神的な強さだったりします。これはもう人それぞれで曖昧なものなので「最強を決める!」みたいなことを言われると自然と笑みが溢れてしまいます。

目指す強さは内面的なものか、外的なものか。

強さの基準として内面的なものと外的なものがあります
ここでいう外的なものはチャンピオンとか相手と言った自分以外のものを指します。格闘技を競技として取り組む格闘技選手は外的な目標を立てる方が多いので、チャンピオンになりたいとか、誰に勝ちたいとか、お金を稼ぎたいなどの外的要因が多くて、インタビュー記事を読んでも似通ったものになりがちです。

ここでの内的な要因は自分自身の成長を目標にしていることを指します。相対的な評価ではなく、絶対評価です。順位ではなく、あくまで自分自身がどこまで向上できたかを大事にします。

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僕は外的な要因としては「勝ちたい」がありますが、それはあくまでスパイスというか、楽しむためであって、自分自身の向上を一番の楽しみにしてやっています。ここに関しては僕は終始一貫していて、自分自身の向上が楽しくて格闘技をやっていて、自身の変化を楽しめています。

もしも外的な要因だけでやっていたら、ギルバートメレンデスに負けたときに格闘技選手を辞めているだろうし、世界で一番を本気で見れたのはあの時が最後だと思っています。それでもやっているのは自分自身の向上と物語が好きな内的な要因があるからです。

強さとは「選択」をスムーズにできること。

友人からの問いに「選択を滑らかにすること」と答えました。試合の中では場面、場面で選択を求められるし、選択を澱みなくしていくことが「試合」=「闘い」では大事になります。

選択しているようでは後手に回っていると思うし、選択させられるような状態は負け戦であって、オートモードで身体が勝手に選択している状態が大切だと思っています。これをゾーンとか言ったりするんだろうが、特別な状態ではなく、意識や意思で誰にでも出来るものです。

選択と選択の合間をシームレスにしていくことが大事で格闘技選手としての腕の見せ所だと思っています。

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技術や力の飛躍的な成長が望めないところからが始まり。

若い時分は練習すればするだけ強くなるし、すぐに伸びるじゃないですか。自分自身を思い返しても圧倒的な練習量と伸びがあるから、楽しかったし、楽しいからやる好循環でした。

ただいつからか練習をすれば疲れるし、前ほど成長もないし、無理をするとケガをするようになりました。年齢からくる成長の鈍化とレベルが上がることで難易度があがって、成長スピードが遅れるのもありますが、どちらにせよ行き詰まり感を誰もが感じるはずです。

そこで辞めるのもありだし、面白味を感じてのめり込むのもありです。これは価値観であって美学の話です。

裏を返せば成長なくなるまでは徹底して伸ばせ。

最近は情報も豊富で要領よくできるから、効率的なやり方で限界にタッチしないで、上手にこなすやり方が多い気もしますが、成長なくなるまでは徹底して伸ばすのがよいし、行き詰まらないと要領も身につかないと考えています。

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