マガジンのカバー画像

第5章 貯蓄と投資

25
「A Little Dough」はこれから社会人になる人、あるいはこれからのライフデザインを考えている人達の参考になるような「パーソナル・ファイナンスの考え方」について記載してい…
運営しているクリエイター

#リターン

🅂1 貯蓄と投資について

「A little dough」 第5章(Chapter5)貯蓄と投資について <🅂1(Section1)貯蓄と投資について>  これまで、私たちが行う意思決定には「認知バイアス」などが原因となる非合理的判断が多発していることを確認してきました。またこうした判断が、結果的に「後悔してしまう」支出と深く関係していることも事実のようです。第5章では私たちのファイナンシャル・プランに組み込まれた「貯蓄と投資」という経済行為を扱いますが、これらもまた人間が行う意思決定とはあまり相性

🅂15 CAPMとは…

「A little dough」 第5章 貯蓄と投資 🅂15 ポートフォリオ理論(3)  ポートフォリオ理論では「分散投資」によってリスクをコントロールし、許容できるリスクの範囲で最大のリターン目指す「効率的フロンティア」の存在を示しています。これを一歩進めて、すべての市場参加者が分散投資を行うという仮定の下で、個別の期待リターンの計算を可能したのが「CAPM(キャップエム/資本資産評価モデル)」というウィリアム・シャープの理論です。 ➤リスク資産の期待リターン  🅂7で

🅂14 リターンを決めるリスク許容度

「A little dough」 第5章 貯蓄と投資 🅂14ポートフォリオ理論(2)  前節では、マーコウィッツのポートフォリオ理論のうち、リスクが分散投資によって軽減される仕組みについて記載しました。「相関係数」が「+1」から「-1」に近づくほどリスクが軽減されていく様子が、下のグラフから読み取れると思います。 ➤ポートフォリオABのパフォーマンスは  前節で例示したA・B2銘柄の構成比を単純に50%にしたポートフォリオの結果は下表の通りです。「期待リターン12.5%、

🅂13 リスクを下げる相性💛とは…

「A little dough」 第5章 貯蓄と投資 🅂13 ポートフォリオ理論(1)  さて、ポートフォリオ理論(MPT:Modern Portfolio Theory)に進む前に、本章🅂7で記載したリスクとリターンの関係について、もう一度確認をしておきたいと思います。 ➤「トレードオフ」を正しく理解する  株式市場におけるリスクには様々なものがありますが、リスクの潜在的な変化や顕在化は多くの場合「価格変動」に繋がります。言い換えると株式には「価格変動リスク」があり、そ