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リーダーが意思決定するための基礎知識

「意思決定」は、多くの人にとってストレスになります。脳科学によると、シビアな意思決定にもストレスを感じない人が稀にいるようですが、私はそうではありません。

今回は、マネジメントでの大きなテーマである「意思決定」について、改めて学んだことを整理しておこうと思います。

意思決定の2つの仕組み

急成長を導くマネージャーの型 」では、意思決定の仕組みは2つのパターンがあると紹介されています。

1. 誰かが決める

「誰が」決めるかの仕組みを作ることが重要です。当たり前でしょと思うかもしれませんが、誰が決めるのかが明確になっていないシーンは多いです。

特に組織が急速に変化していくベンチャー企業では、人員や組織形態が目まぐるしく変わり、意思決定者が曖昧なまま進んでしまうことも少なくありません。

「誰が意思決定者なのか」を放置しないためにも、権限設計表を作って明確化にしておきます。

2. 会議で決める

意思決定が必要な場面では、何らかの会議を経て判断すること多いと思います。しかしながら、議論はしても判断に及ばず、結論が先送りになってしまいがちなので、注意しなければなりません。

会議で決める形式には、さらに2つのパターンがあります。

a. 会議の中で誰かが決める
最後は意思決定者が決めるが、最初からは決めるのではなく、議論を経た上で決定する方法です。

意見が割れた場合、一方の提案は却下されることになります。意思決定者は、「なぜA案に決定したのか」を説明、納得してもらう必要があります。

b. 合議で決める
全員が合意する形で決める方法です。
この方法の注意点は、「合議に逃げる」ことです。意思決定者がはっきりしない分、一人の負担は減りますが、決めるべきことが一向に決まらない状況に陥る可能性があります。

個人的な体験では、「合議で決める」ことにあまり良いイメージはありません。「最後、決めるのはこの人」と決まっている組織の方が、力強い推進力があると感じています。

意思決定のタイミング

次に、時間軸についてです。
管理職1年目の教科書」では、「決断のデッドラインを決めることに慣れる」と述べられています。
つまり、「いつまでに決めるのかを決める」ということです。

仕事は「決めて実行する」の繰り返しです。いつ実行し終わるのかという最終的なデッドラインだけではなく、その途中にある「決める」という行為に対してもデッドラインをも受けるのです。

確かに、何かしら意思決定が必要になったなとき、この場で決めるのか、持ち帰って明日決めるのか、認識を合わせることで進行がスムーズになりそうです。
また、決断のデッドラインを決めることは、間違ったときに再調整できることも強調されています。
意思決定者は責任を伴いますが、当然、判断を誤ることも多々あります。「人や組織はそもそもよく間違える」ことを全員が認識しておくことで、意思決定がしやすい組織になるのではないかと思います。

たとえ判断を間違っても、改善すれば良い

スタンフォードで学んだ最強の意思決定」では、リーダーの役割を果たそうという人は、当事者意識を持って決断しなければいけないと書かれています。

マネジメント経験豊かな人でさえ、「毎回、毎回、苦しみながら意思決定している」と。であれば、まだまだ知識も経験も浅い我々が苦労するのは当然のように思えますが、同時に「とりあえず決断する」ことも重要です。

仮に結果が悪かったとしても、「即死」するほどの事案ではないので、とりあえず決断し、結果を見てフィードバックをかけながら改善を重ねていけばいい

意思決定することが迫られている状況では、間違った決断をしてしまうことを恐れてしまいます。そういう時は一歩引いた目で見ることが重要です。

まとめ

いかがでしょうか。
今回、3冊の本から要点を抜粋して紹介しましたが、意思決定において重要なことは次の3つにまとめられると思います。

  1. 「だれが、どの場で、いつまでに決めるのか」を決める

  2. リーダーは当事者意識を持って決断しなければならない

  3. 判断が間違ったとしても、「即死」することはないので、改善すれば良い

特に、気の持ちようとして3は大切かもしれません。
自分にとっては大きな意思決定も、組織や会社全体から見れば、経営を左右するような場面はそうそうありません。
「間違ってもいいや」くらいに考えて、意思決定の量を増やしてみるのはいかがでしょうか。

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