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第2章 ミーティングの話。

前回、僕たち「旅部」がキューバに行くことになった話を綴らせてもらった。
今回は、その続きを綴っていく。

話は、キューバ行きが決定した4ヶ月前に遡る。
「旅部」は伊豆大島に居た。
僕は正直この旅は失敗したと考えている。伊豆大島がつまらない所だったからではない、計画が悪かったからだ。いや、旅の計画を立てる話し合いがLINEのみでしか行われなかったからだ。LINEの返信がお互い面倒で、旅の計画のほとんどをナガサクが単独で決めた。
ナガサクは、計画力は物凄く優れているが企画力がない。僕は、計画力はないがナガサクより企画力がある。お互いの長所・短所を補い今まで僕たちは最高の旅をしてきた。「旅部・伊豆大島編」は、ミーティング不足によって敗戦した。

キューバは、「旅部」にとって初の海外遠征。ナガサクとよっちにとっては、初の海外渡航、絶対に失敗できない。
キューバに行くことはLINEで決定したが、計画は絶対に会って決めていきたいと思った。
そこで僕は、LINEグループで「本気で行く覚悟があるか目を見たいから、いったんミーティングしたい。」 と送った。
デニーズに集合した僕らの目は、本気でキューバに行く「覚悟のある目」なんて、していなかった。
だけど、とにかく計画を立て始めた。
パスポートはいつ取るか?
どの航空会社がいいのか?
どの地域に行くのか?
費用は?保険は?
キューバの相場は?
キューバに入国するにはツーリストカードが必要だが取得方法は?
宿を予約していくか、現地で交渉するか、海外でリスクを取りたくないナガサクとイベント性が欲しい僕とで少々もめた。こんなミーティングを週に2、3回深夜のデニーズでキューバに行くまでの3ヶ月間行われた。旅部のミーティングといっても、よっちは集合するのが面倒ということで参加率が少なかった。だから、ほとんどがナガサクと僕2人でのミーティングになった。

これだけミーティングに時間を割いたが、僕はキューバに行くことをキューバに行く直前まで友達や家族に話さなかった。これには、僕なりの理由がある。僕は、何かと人に自慢したくなる性格だ。小学生の頃「来月ディズニーに行くんだ」と色んな人に自慢したが、ディズニー行きの予定はおじゃんになった。似たようなことを僕は人生で何回も経験している。僕が、未来のことを人に自慢するとその予定がダメになる。今考えると計画性や実行力がなかっただけだ。
しかし、19歳の僕は、そんなジンクスを本気で信じた。
キューバに行く話を、誰にもしなかったのは、僕なりの覚悟だ。
ミーティングを重ねるうちに僕は「覚悟のある目」をしていた。 

多分つづく

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