生命の誕生

日々朝から食べている何気ない目玉焼き。山口家の人気ナンバーワンの夕食は卵かけご飯であったりする日常の卵料理。何気ない食べ物の卵、なくてはならない卵。そんな卵と向き合い、今日は一日地域の子どもやお父さんお母さんとともに過ごした週末でした。

朝から鶏に餌をあげたり、生まれてはじめて生みたての温かい卵を触れて感動したり、草は草でもヨモギが一番好きであることがわかったり、一人ひとりの子ども、もちろん大人にとっても発見、感動の連続でした。

そして、山に燃料を集めに入り、大量の枯れ枝を集めて、まきで料理に挑戦。なかなか着火できなかったが、初老の農夫にアドバイスをもらいながら、皆で協力して香ばしい芳醇なお米が炊き上がりました。とりたての卵を落として、食べ放題のTKGやレアの目玉焼きなど、自然の中で皆でわいわいいいながら、大地の恵みをいただきました。まさに絶品でした。

200匹の鶏が一日に産む卵をペロリとみんなで食べてしまいました。ありがとうございます。

昼からは卵の孵化。さっき食べた卵からまさかヒヨコが生まれてくるのでは。子どもたちと考えれば考えるほど、怪獣が生まれたり、恐竜がでていきたり、、、、半信半疑だけれでも可愛いヒヨコが生まれてくるという生命の神秘。卵が食べ物から命にかわり、命が自分たちの命になっていくのを体感したような。不思議な瞬間です。

山口家でも2週間前から子供たちと孵化をはじめました。図書館から本をかりて、鶏を観察して、鶏のお母さんのことを想像しながら、どうしたら本当にヒヨコが生まれるのか。毎日毎日の世話がはじめりました。ヒヨコのお母さんになりたい。すこしばかり責任が生まれ、朝おきて、学校からかえっていきて、何気ない日常の中に不安と緊張と期待がいりみだった生活が続いています。そんな卵の今の状態を参加者と一緒に検卵しました。

もう少しで生まれてくるんじゃない・・・。さっき生まれた卵との違いに参加者皆で興奮しながら、今後の成長に期待です。

この週末に孵化機にはいった卵たちも今月末にはヒヨコになるのでしょうか。楽しみです。随時インスタグラムに状況をアップしていきます。

私たち養鶏農家にとっても日常の鶏の暮らしと仕事はどうしても作業や業務になり、日々感動から遠ざかりつつあります。そんな中地域の子どもたちと共有した一日は日々の暮らしのある命のつながりを改めて感じさせてくれ、自然の摂理、生命の神秘さを肌で感じることができた一日でした。山の学校次回は10月24日アラスカ冒険家を招いて、なぜ過酷な冒険に自ら挑戦するのか、そのような体験のなかで、コロナ社会を生き抜くためのヒントをいただけるような気がします。              山口 敦史


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