未来の私を恨む
ずっと心待ちにしていた何かが過ぎ去ってしまうと、
今度はそれを忘れていく自分が恐ろしくなってしまいますね
今日は短い日記です
昔から手帳に日記を書いています
毎日10行ほど、感情を書き留めています
内容は実にくだらないもので
決して人に見せるために書いているわけではありませんからかなり砕けた口調でつらつらと書いているだけなのですが
物事を忘れて変わっていく未来の私に恨みがあります
もともと日記を書き始めた理由もそういう恨みからきたものでした
今はこんなにも傷ついて苦しんでいるのに、その苦しみを忘れて幸せそうに生きている私へ
彼女を一生愛すると決めたのに易々と他の人を好きになる私へ
何歳になったら死にますと決めていたのに平気でずるずると生きている私へ
そういった、変わっていく未来の私に向けての恨みとして
今の私の感情の弔いとして日記を書いています
変わっていくことも忘れてしまうことも決して悪いことではないんですけどね
時には、前向きな理由で書くこともあります
今は天にも昇る心地になっているのに、数日したらそんなことも忘れてまた消えてしまいたいと思っている私に向けて書く日もあります
未来の私の幸せを願っているわけではなくて
いつか忘れられる今の私の哀悼です
そしてたまに、そういう昔の日記を読み返して返事を書いてあげることもあります
日記に赤ペンで「変わってしまってごめんね」「それはまだ忘れてないよ」「これはあなたが間違っていた」など
過去の私と今の私は、地続きであるはずなのに同じ人間だとは到底思えなくて、いつも手紙みたいになってしまいます
こうして返事を書くことで、過去の独りぼっちだった私を抱きしめてあげたい
ちゃんとあなたの心を見ていたよ、辛かったねと優しく頭を撫でてあげたい
自分に甘くて笑っちゃいますね
こうでもしないとやっていけなかったから
今も見た作品の感想を書き残しています
先日見た人生最高の舞台のことも、来月になったら忘れてしまうんだろうか
寂しいですね
忘れたくないですね
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