背筋を使いこなそう(僧帽筋編)
背筋は大きな筋肉で背中の広範囲を占めています。同じ筋肉でも使う部位を変えることで違った働きをします。
普段、何気なく使っていますが、使い方を変えれば無駄のない動きが可能になります。
今回はその前編として、僧帽筋の作用をまとめてみます。
僧帽筋の位置
僧帽筋の働きは、棒にぶら下がったり、重いものを持ち上げたりする際に使う筋肉です。最近流行りの肩甲骨の使い方とも関連深い筋肉です。
それでは、僧帽筋の働きを見ていきましょう。
僧帽筋の働き
①全部使用で肩甲骨を後に引く
②両肩を固定すると
A.左右の同時使用で頭を後に引く
B.片方使用で頭を側屈する
③頭を固定で
僧帽筋の上部が肩先を挙げる
④肩甲骨(のみ)を固定で
僧帽筋の全部が肩先を挙げる
主にスポーツや武道など、素早い動きをする時にかの知識が役に立つと思います。
『肋骨のコルセット効果について』で紹介した、意識的に肩を下げて撫で肩にした状態との組み合わせで使い方のバリエーションが出てきます。
竹刀のツカと、日本刀のツカでは長さが違っています。僧帽筋の力をいれた状態でツカを握ると竹刀のツカの長さが心地よく、僧帽筋の力を抜いた状態だと日本刀のツカの長さが心地よく使えます。
(どちらも、身長に合わせてオーダーメイドになることと関係があるのではないのでしょうか)
久野の知識上、他の実例が思い浮かびませんが、スポーツや大工仕事では、関連のあることがたくさんあるのではないでしょうか?
筋トレしなくても、使い方を工夫するだけでずいぶん調子が変わるので、ご検討ください!
参考文献:『解剖生理及び体育』 川瀬元九郎 著
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