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Turkish Airlinesで乗り換え失敗した話

トルコの新空港で乗り換えに失敗したのですが,空港自体新しく,あまり情報がなかったので,困った人がいたときのために体験記を残しておきます.

乗り換え失敗時の状況

羽田→イスタンブール(新空港)→リスボン
2022/10/8出発,予定では10/9リスボン着.
乗り換え時間: 2時間5分 (出発時刻の15分前にゲートが閉まる想定)
実際の到着時刻: 30分遅れ(乗り換え時間は1時間35分)
預けた荷物はなし(不幸中の幸い).

乗り換え失敗後の状況

Gateまでダッシュしたが,既にclosedだと言われる.このとき,gateの前に集まっている人がいた.(翌日観察してわかったが,それより前に乗りそこねたりしてキャンセル待ちしている人たちが名前を呼ばれるのを待っている状況だった).
ここから先,英語が話せないと結構詰むので注意が必要(翌日に積んでいる韓国籍の女性を見かけた).
1. Closedだと言われたあと,Care Point Deskへ行けと言われる.場所はわかりやすい位置にあるが,説明が聞き取れなければしっかり聞き返すのが良い.
2. Care Point Deskで,まずチケットの変更手続きをしてもらう.ここで粘っている人も多い.自分は早く手続きを終えたほうがキャンセル待ちで有利かなと思い,言われたとおりにさっさと進む.
3. できるだけ早くリスボンに行きたいと伝える.「明日の飛行機に乗れるように手配したから,変更手数料を払え」と言われる.最初に高めの金額をいったあとに値引き額を提示され,これがミニマムだと言われた.しかし,実際にはそのように値引きした感を出しているだけかもしれない.なお,実際には明日の飛行機のキャンセル待ちの列に並んだだけだった!なので,後から考えると,ここで値引きはいらないからキャンセル待ちのプライオリティをあげてくれ,などと交渉した方が良かったように思える.
4. 支払いを済ませたら書類をもらう.この時点では明日は飛行機に乗れるのか,よかったーなどと安心する.「明日,隣のカウンターでBoarding Passに交換せよ」と言われる.なお,翌日判明したが,ここでBoarding Passに交換した順がキャンセル待ちのpriorityになるそうだ(後述する場面で質問をして説明を受けた).念入りにいつから交換できるのか聞いた方が良かった.
5. 空港があまりにも市街地から離れていること,長時間フライトの直後で市街地まで足を伸ばして観光する気分にもトルコリラに両替する気分にもなれず,国際線のセキュリティチェック/Passport Controlを出ずにそのまま滞在できるYotelというホテルがあったので,とりあえず多少値段が高かったが,まず落ち着く&休むために部屋を確保する.リスボンの宿泊先へは到着が明日になる旨を伝える(←実際には明日ではなくあさってになった).
6. 翌朝,Care Point DeskへBoarding Passを受け取りに行く(Care Point Deskは複数箇所あり,どこでも良いので一番近い場所へ行くべき).ここで,席が確保できない旨を告げられ,座席名にSBY (スタンバイの略)と入ったボーディングパスを受け取る.雲行きが怪しいことに気がつく(が,まだキャンセル待ちの多さに気がついていない).「Gateでスタッフの指示に従え」と言われる.なお,前述の通り,このSBYチケットを受け取った順がキャンセル待ちの優先順位になる模様.早く受け取るべし.
7. とりあえず,最初にGateで相談すれば優先されると仮定し,Gateにスタッフが来たときにSBYパスを見せてキャンセル待ち一番乗り(な気分)になる.「名前を呼ぶから座ってまっておけ」 と言われる.
8. 搭乗開始.途中で航空会社の職員が「400ユーロとホテルを補償するから明日の便に振り替えてくれる人いませんかー」と叫び始める.Overbookingでよくある光景.キャンセル待ちは申し出がないと無理かと焦る.
9. 一人,申し出がある.しかし,キャンセル待ちしているのは5人.結局,3人の名前が呼ばれる.自分は呼ばれなかった.また今日もリスボンに行けないことが確定(メインの仕事がある日だった).ここで,スタッフに自分が最初にゲートに来て待っていたんだけどと主張してみる.順番はSBYのボーディングパスを受け取った順だと言われる.昨日のCare Point Deskの兄ちゃんの「明日の朝にBoarding Passを受け取れ」という指示が適当すぎたことに気が付き,恨む
10. SBYパスで乗れないのは航空会社の補償対象になるらしく,Care Point Deskとは別のところにドナドナされる.「400ユーロとホテルの補償」を自分も受けることになる.それより何より,ここで座席番号入りのチケットをついに手に入れる.I got ticket to ride! 嬉しい.指示に従ってパスポートコントロールを抜け,Turkish AirlinesのHotel Booking Deskへ.
11. 書類を見せて指示があるまで座ってまっておけといわれる.
12. キャビン(大きなタクシー)で観光地とは程遠いホテルにドナドナされる.翌日もキャビンで空港に送ってくれる.
13. 今,Lisbon行きの飛行機を待ちながらこの記事を執筆しています.
14. いろいろと用事を終えて帰国.400ユーロの受け取りについて羽田の出発ロビーにあるTurkish Airlineの窓口にいく.Supervisorから国内のカスタマーセンターとメールでやり取りして欲しい旨を伝える.なお,帰りにひと悶着あった件(本記事末尾の「帰路でもトラブルが…」参照)についても同じカスタマーセンターに問い合わせとなった.

反省点

反省というか,予期し得なかったことが多くて乗り換えに失敗した.乗り換えには失敗しない方が人生は幸せだろう.起きてしまったことは仕方がないのでとりあえず迷惑をかけた人にごめんなさいしたらレアな状況を楽しむしかない.後から思えば,こうしたら回避できたかも?という点を箇条書きにする.

  1. そもそも乗り換えは3時間以上をみるべき.コロナ前はそうしていたが,すっかり忘れていた.Google Flightのおすすめは信じてはいけない.

  2. 同じく,Google Flightで買うと格安航空券的なものになる.座席の指定とか色々していないと航空会社からみて金払いが悪い優先度の低い客にされる.座席の指定は購入時にできるならかならずやっておくべき(今回は予約した時期に忙しすぎて座席指定を完全に忘れていた).

  3. 海外の行列はカオスなので,ちょっとでも時間に不安があったら,前の人を押しのけてでも先に行かないといけない.のんびり列に並んでいてはいけない.実は前方に2箇所も横入りできるポイントがあり,列に並んでいた人はひたすら待たされるだけで無意味だった.日本のように列を整理する職員はいない.関西のおばちゃんにならなければならない.

  4. セキュリティチェックの人がどれくらいストレスを抱えていそうか見極める必要がある.自分がならんでいた列はどんどんイライラしてしまったのか,最終的に1人に1分以上かける状況になり,途中で職務放棄をして混雑する行列の中に突っ込んでいって同僚にトルコ語で何か文句言われていた.その職員は,朝7:00になる少し前に最後にチェックしていた女性を別室に連行していっていなくなった(自分のフライトは7:25).その後,別の職員が来るまでゲートは完全にストップ.後から考えれば,声を張り上げてかばんからPCを出せとかずーっと叫んでいる列にならぶべきだった.世の中には,あのような場所でどんなに相手を待たせても気にしない人と,できるだけ早く通してあげようという人がいる.声を張り上げている人は,少なくともイライラしてセキュリティチェックを遅らせたりしない.

  5. イスタンブールの新空港は広い.7:05くらいにはチェックを抜けたがダッシュしても5分では到底ゲートに着くことができなかった.そもそも,列といい客のモラルといい,この空港は使わない方が良い.

新イスタンブール空港に対する改善案

  1. セキュリティチェックに入るためのボーディングパスチェック機の手前も,少しだけ仕切りを作って行列を整理すべき.チェック機の動作が遅くて,そこにも自然に行列ができる.自由に列ができるので自由に列に横入りできる.誰も整理する人がいないので,列は横入りした方が得をする.よくない.

  2. セキュリティチェックの荷物をかごに入れるところにパソコンはかばんの外に出すとか,飲み物は持ち込めないとか書いた看板を置くべき.旅慣れていない人が全員ひっかかって全く列が解消しない.これらの指示を叫んでいる人はグッジョブだが喉がやられる前に会社に看板設置を提案すべき

  3. 荷物をかごに入れるところの長さが短すぎて,無駄な待ちが発生している.どれくらい短いかというと2人が立ったらスペースが埋まるほど短い.

  4. 柱が邪魔で列を整理するポールに切れ目がある.ここから前の方にワープをしている人がたくさんいるが,柱の影で全然何が起きているのか,だいぶ後にならないと把握できなかった.あそこには柱がない空港にすべきだった.あるいはせめてポールの切れ目は無くすべき.あと,そのショートカットに切れて職務放棄する職員はまじでナンセンスだった.報復を受けたのは横入りの被害で検査が遅れた自分を含めた5人くらい+嫌がらせのように別室に連行された女性だけだった.今回の乗り換え失敗の戦犯.職員の心理的安全性を保つためにも秩序を保つよう環境を整備すべき.結論をいうならば,この空港の管理会社は割と終わっている.

このトラブルの間にみかけた人々

  1. 自分がGateに遅れたときにGateに群がっていた人々(8人くらい).この人達は別の便から流れてきたキャンセル待ちやオーバーブッキングで予約していたのに座席がなくて乗れないといわれた人々.確率的にある程度予測可能なはずなのだが,どうやら日常的に乗れない人が溢れているようだ(予測は本当にできているのか?).

  2. チケット変更のために行ったCare point deskでみかけた年配の男性(日本人).どうやらグループで来ていて載りそこねたようだ.5人くらいのパスポートをもって手続きをしておられた.後から2人やってきてさらにパスポートが2冊増えていた.遅れてきた2人に年配の男性が「何処に行ってたの?」と聞いたら「ちょっとトイレに」といわれ,絶句しておられたのが印象的であった.この空港には魔が潜んでいるので使わない方がよいと思った瞬間.

  3. ケバブ屋を探して空港内をぶらぶらしていたときにGate Aはどっちかを聞いてきた地元っぽい女性.海外にいくと毎回必ず一回は道を聞かれるクエストが発生します.

  4. 2日目にゲートで立ち尽くしていた韓国人女性.英語が話せないようでGateのスタッフから完全に無視されてしまっていました.全てが済んで飛行機が飛び立ったあとに,とりあえず着いてきて,みたいな感じで肩を叩かれて移動していきました.Officeにいけば韓国語が話せるスタッフがいるから,みたいなことも言われていましたが,本当に全く聞き取れない様子でした.せめて日本人なら助けて上げられたかもしれないのですが,南無.

  5. 2日目にゲートで自分と一緒にキャンセル待ちに失敗したアメリカ人男性.仕事で来ているっていってたけど,気楽そうだった.ヘビースモーカー.

  6. 同じく2日目に,しかし400ユーロの補償を求めて翌日への便の振替に同意したアメリカ人男性.こちらは観光ぽかった.親切.イスタンブール観光する気がなかったからなんにも調べてないって伝えたら,古代ローマから第四次十字軍遠征くらいまでの歴史と,あとトルコ帝国の起こりにハンガリーから武器買った話とかを教えてくれた.でも仕事でホテルに缶詰で,結局どこも観光にいけてないんです,ごめんなさい.

  7. 同じく2日目に,まるで初日の自分のように乗り遅れた子連れの親子.乗り遅れたといっても,Gateの近くにはいた模様.子供を遊ばせているうちにFinal Callが終わってgate closedになって乗れなかった.これも空港の欠点だと思う.広すぎてFinal CallはGateの真ん前にいないと全く聞こえない(←Callになってない).子供は2歳くらいで本当に可愛そうだった.幸い,翌日の便(つまり自分と同じ便)には乗れていた模様.とにかく,あの空港は作り直した方がよい.

  8. ホテルに一緒にドナドナされた人.行きは6人くらい(うち2名は前述のアメリカ人).帰りは朝3時発のキャビンに12人くらい?キャビンは何時間ごとなんだろうか…一日6便(4時間毎)としてあのホテルだけで毎日72人以上の人がドナドナされているのか…他に何個,似たようなホテルがあるのか….

帰路でもトラブルが…

24時間前になってオンラインチェックインできるはずが,下記の文言がでてチェックインできない事態に遭遇.

There has been a change to your flight(s) due to operational reasons. Please select the action you wish to perform regarding the status of the flight.

選択肢は cancel / change the flight のみ.ポルトガルに一生住むわけには行かないので後者しか選択肢がない…ので同じ日の朝の便に振り替え.flight変えるのに8800トルコリラ取られました….多分,ここでflightを変えずに空港でごねても飛行機に乗れず,運が良くて補償400ユーロがでる,運が悪いと結局お金を払って翌日のflightに変更になりそう.これまでのトルコ航空の対応の悪さから前者はまずないだろうと判断.
そもそも,これ自分がオンラインチェックインを早めにやっておこうとしたから気がつくことができたけど,少なくとも出発8時間前でメールその他による航空会社からの通知はゼロ.事前に問題解決する気が皆無です.

ところで,今帰りですが,リスボンで補償金400ユーロ受け取れなかったので羽田で日本円で受け取る予定….
リスボン空港のチェックインカウンターは多分DかEのゾーンあたり,奥まったところにチケットカウンターがありました(記憶が薄れている).ただ,到着時はB&Bチェック時間の関係で捜索時間足りずに見つけられず,出発時は朝9:00になっても開かずにリスボンでの受け取り断念.日本円で受け取れると聞いているが羽田のチケットカウンターに果たしてたどり着けるか….
(追記) 羽田はリスボンの空港と違って非常にわかりやすかった.さすがである.がチケットカウンターはなく,国内のカスタマーセンターとメールでのやり取りとなった.

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