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好きであるが故に「自覚なき加害者」になる

みなさんおはようございます、ユシアです。

以前、有川浩さんの小説『シアター!』の感想を書きました。

そして今、この作品の続編である『シアター!2』を読んでいます。

『シアター!』そして『シアター!2』の存在は
ずいぶん前から知っていました。
有川浩さんの作品は、本屋さんや図書館には必ず置いてあるので
読んだことはなくとも、何度も目にしていました。

しかし『シアター!3』は一度も見たことがなかったので
シアター!シリーズは、2巻で完結なのだろうと疑っていませんでした。

しかし僕は気付いてしまったんです。
『シアター!2』のあとがきで、有川さんが
「シアター!は次の巻で完結になると思います。」
と描いていることに。

まだ2は読み終えていないのですが
続きが気になって、パラパラと先を読んでしまい
その結果『シアター!3』が言及されていることに気付いたのです。

あれ……シアター!って、実は僕が知らないだけで
3も発売されているのかな…?

そう思った僕は『シアター!3』について調べてみました。
すると、ものすごくショッキングな事実に辿りついたんです。

僕が最初に見つけたのは、『シアター!』を紹介する
こちらのブログ記事でした。

悪意ある批判には作品を殺す力がある

直接的で、とても心に刺さるブログタイトルだと思いました。
こちらの記事を読んだところ、他のブログ記事のこんな言葉が引用されていました。

私は心無い言い方で求められることが多かった『シアター!』を完結させることを現状で断念しました。
読者さんの声は、一つの作品を殺すことができるのです。
クリエイターの心を殺すことができるのです。

この言葉が誰のものかはすぐに分かると思います。
『シアター!』の作者、有川浩さんの言葉としか思えません。

その記事で引用していたブログはこちらでした。

僕はこの記事しか読んでいないので、証拠はないのですが
恐らく、有川浩さん自身のブログかと思われます。

この記事の中に上記の言葉、つまり『シアター!』の続編は書く予定がない
という言葉がありました。
その理由については、僕がここで説明するより
上記のブログを読んでいただいた方が、正しく伝わると思うので
是非そちらを読んでいただきたいです。

僕も該当の記事は読んでみたのですが
その中に「まずいな、自分はこれをやってしまっている可能性があるな」
と感じるものがありました。

上記の記事の中に「無自覚な加害者」という言葉が出てきます。
意味は文字通りで、自分はそのつもりはなく他人を傷付けている人
という解釈で合っていると思います。

「無自覚な加害者」にはいろいろなタイプがいますが
僕が「自分はこれに当てはまるかもしれない…」と思ったものがあります。

原作が好きな故に、その派生作品を否定する人です。

小説の映画化やドラマ化、漫画の実写化や舞台化を受け入れられない
という意見はよく見かけます。
(最近は昔ほどではなくなった気もする。)
そして、僕もよくそう感じる人間のうちの1人です。

最近は
「派生作品には、原作とは別の『伝えたいこと』がある。」
「原作とは別の『ターゲット』がいる。」
と思うようになったので、自分の期待と異なる作品でも
「これは僕には向いていなかったのだな。」
と思うようになりました。

それでもTwitterやこのnote等で
否定的な意見を書くことがないわけではないです。
「僕には面白いと思えなかった。」
これも否定か肯定か聞かれたら「否定的意見」ですしね。

「否定的な意見を述べる人」=「加害者」ではないですが
「それを読んで傷付いた」という人がいれば、「加害者」と言えるでしょう。
とは言え、マイナスな意見が一切ないということも恐ろしいことだと思いますし。
なかなか難しいところです。

とにもかくにも、どこで発言するにしても
自分の言葉には、ちゃんと責任を持たなければならないなぁ
と思います。


20代後半ゲーム好き。Youtubeにてゲーム実況を始めたばかり。好きな人と好きなことをして生きていくことが目標。