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異性の友情は成立する?

「ねぇねぇ、あの子誰?」

一つ年上の先輩が
派手な女子に言われていた

「部活の後輩だって」
うるさそうに先輩は歩いて行く

「本当に?ねぇ」
派手な先輩がこちらをみて
私を睨んだ

隣にいた友人が
「何あれ?」と呆れたように言った

私は全く興味がなかったから
「さぁねぇ」と答えた

文化祭、空き時間に友人と校内を歩いていた時
「よぉ!」
声をかけてきたのは先輩の方だった

部活にちっとも顔を出さない先輩で
久しぶりに見た

「あ!お久しぶりです」
と答えると
「元気?見て回ってるの?」
「はい」

そんなたわいない話をしていると

「ちょっと、待ってよ!」という
黄色い声が
先輩の顔が歪んだ
(めんどくさいなぁ)
そんな顔だった。

「じゃあ、またね」
派手な先輩が追いついてきた所で
逃げるように先輩は行ってしまった。

先輩、部活出てくださいよ
って言えなかった。

なんでか知らないが、
いつも、ライバル意識を持たれてしまう
『いい関係』と誤解されてしまうのだ。
別に付き合ってもいないし、そんなつもりもないのに。

同級生でも先輩でも
男子を恋愛対象に見る事が少なくて
仲良くしているのは「友人」だから

だが、これは良くないらしい

意中の人が他の女子と仲良かったら、
気分は良くないだろう
普通に話していても
馴れ馴れしいと思うのかもしれないけれど…

中学生の時、それが原因で
仲良しだった幼馴染が
ある日、口を聞いてくれなくなり、無視するまでに至った

そのせいなのか
誰かが誰を好きなのか、すぐわかった

逆になんで気づかないの?と。

実は、脈あり(今はこんな言い方しないかな)の人がわかったりもした。

私の意中の人ではなかったけど(苦笑)

前述の先輩が私にどんな気持ちを持っていたかはわからない。

ただ、普通に先輩後輩の関係で良かったから知る必要もなかった。

友人が
「あの態度は絶対、気があるって、だから、
あの派手な先輩、焦ったんだよ。多分、付き合いたくておしてるんだよ」
っていっても
「ふう〜ん」と友人の言葉をクルクル回して、ぽいと放り投げた

「興味ない、先輩は先輩だし」

優しい先輩
でも
妹扱いをされてるのはわかってる
恋愛対象になど、なってない事も
周りからどう思われても
それは先輩と話してればわかる

よく見ればわかるのに
バカだなぁ

高校生の私は、
そんな風に思っていた

今でも、
男性に対して恋愛感情を持つ事は少ない

恋愛に対して冷めてるんだろうな
かわい気がないけど。
恋愛小説が苦手だし。

かっこいいなぁ
好きだな

とは思うけど
それは恋愛とは違う感覚

この本好き
このパン好き

そんな感じだ

ファンはファンであり、
恋愛ではないのだ。

私は異性の友情は、成立すると信じている
だって、私は成立させてきたから。

たまに
私は本当は恋愛に対して「男」なのか?
と思うことがある

#エッセイ
#恋愛について
#恋愛小説が苦手
#創作大賞2023
#エッセイ部門

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