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九州場所千秋楽*勝負事と争い事

応援していた霧島が勝った。

良かった。

引き落としとか、はたき込みとか、
あっと言う間の良く分かんない取り組みがあると、
解説の舞の海さんの言葉に(なるほどね)と、力なく思う。

ポーカーフェイスな霧島が気になった今場所。

優勝を争う熱海富士は、ヤンキー風味だけど、
インタビューでの表情とお喋りは可愛い。

21歳と若いので、テーピングだらけだけど、
身体は柔らかいし、動きも早くていい感じ。

大関、豊昇龍も、熱海富士との取り組みでは、
負けた後(しょうがねえなあ)って感じで白い歯を見せて、
叔父さんの朝青龍似の顔をほころばせた。

きっとノリに乗ってるんだろう。

誰にも止められないほどに。

熱海富士の仕切り前のルーティンは何度も足を擦ったり、
両腕を大きく左右に動かしたり、
経験の浅い自分自身を落ち着かせようと、必死に見える。

立ち合いの気が合わなくて、静まり返る会場から漏れるため息の嵐。

そもそも、気を合わせて始める勝負って何?と思う。

その後の会場からの大きな拍手は、まだ若い熱海富士への応援だ。

なんてみんな暖かいんだろう。

でもこういうのって集中が途切れるきっかけになる。

まさか霧島、わざと立ち合いはずした?

でもやっぱり上手い。

体だって恵まれた体格という訳でもないのに、
終始熱海富士の力を削いで、動きを封じてた。

う~ん、同じ大関でも腕が短い貴景勝は押し相撲しかないし。

そもそも貴景勝を見ると、美人過ぎるお母さまを思い出してしまう。

お相撲さんには、その育ちのどっかにハングリー部分を見つけたい。

そういう意味ではシングルマザーの、
「母親を楽させたい」という熱海富士の分かりやすい思いは、
うるうるっと単純な私の心を掴む。

しかし、別の意味で忙しくさせているのであるよ、サクちゃん。

霧島は霧馬山時代から、華があったわけではないけど
なんか努力家的オーラ。

遊牧民のご家庭育ちというのも、
18歳から相撲を始めたというのも、
関取になるまでモンゴルに帰らないと約束したのも、
奥様とは友達の紹介で、
結婚するまで電話で話したことしかないというのも、
大関昇進の際に霧馬山から霧島にしこ名を変えたのも、
いろんな物語があって好き。

優勝してちゃんと笑った霧島の表情を見たい。

部屋付き親方に、好きだった元横綱鶴竜親方もいる。

相撲は勝敗を分ける時間が短い分、凝縮された
それぞれの勝負ごとにかけるマンパワーを見るのが面白い。

男の「競争」に絡む妬みや嫉妬のドロドロは半端ないが、
マワシだけの裸で、公衆の面前で行うのだから、
その勝負のつまびらかさが面白い。

勝負事の裏には必ず争いごとも付きそう。

熱海富士所属の幕内力士も多数抱える伊勢ケ濱部屋と違って、
陸奥部屋は昭和の時代から続いたゴタゴタがある。

部屋の名前を変えても、実質本家井筒部屋だ。

「部屋の力士優勝」という晴れがましさを持ち帰って、
井筒部屋一門でその晴れがましさを共有して欲しいと願う。

有名人の105日で離婚問題も、当人同士でなければ分からない
あれこれはあるに違いないけれど、回りの騒動が賑やかすぎて
私もついトピックを眺めてしまう。

「長州藩と伊達藩は相容れない」という意見はないのですね。

私はつい考えてしまいました。

戊辰戦争というのは、日本人にとってなかったことには出来ないのに、
歴史好きの私としては、奥様との年齢差がどうとかよりも、
(これで大きな手打ちになるかも)と思ったんだけどな。

某ブログで、現役時代の東北出張時、特に福島では
「鹿児島出身」というと態度は変わらないが、
空気が変わるのを感じたという追想を最近読んだことがある。

訛りがないので、その後は聞かれたら福岡出身にしてるとのこと。

ブログ主さんの感覚では
「でも薩摩藩は、嫌われてる長州藩よりはましなので良かった」
と、さらりと結んでいたと思う。

争いごとは、間に入る人たちが盛り上げすぎてはいけないと思う。

今日の千秋楽、楽しみだ。

フランス人のロバさんの相撲愛には舌を巻く。









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