自分探しのひとり旅

自分を知るのに必要なのは
他者とのふれあい

四季それぞれに味わいがありますが、春は旅をしたくなる季節です。
「自分探しのひとり旅」といった話を時々聞きます。
確かに何かの考え事や悩み事に、一人でしっくり向き合い、自分へ矢印を向けて思案する時間も必要です。
同行する人に気兼ねすることなく、自由に動き回れるひとり旅も良いものですよね。
ただ、「自分探し」が目的なら、ひとり旅であっても、行く先々の色々な人と接点を持つべきと思います。
自分ひとりで生活していると、判断基準や価値観が自分の主観オンリーで、自分がベストで自分が普通です。
ところが、他人と接点を持つと、自分の普通が他所では普通ではないことに気づきます。
「自分探し」には、自分以外の価値観に触れて基準軸を得て、自分を客観視できる必要があると思います。
だから、「自分探しのひとり旅」では、いかに他者との接点を持つかが大事と思うのです。
引きこもりが社会問題に取り上げられたりします。
問題は、自分中心以外の判断基準が得られないことにある気がします。
引きこもりではなくても、他者との関わりを遮断する人は、そんな問題を抱えている気がするのです。

人生は未完の我に出会う旅