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プールサイドでの撮影会禁止のこと、おばはんが若い人の何にうらやましがるかって

能町さんと久保さんのトークショーの感想を書く。今回は、プールサイドでの撮影会が禁止になった話。

共産党の女性議員が青少年の性的搾取の保護のため、全面的にプールサイドでの撮影会を禁止したというニュースを受けて、時世を鋭く切るみたいな20代くらいの若いインフルエンサーの子が、
「男性から若い時からもチヤホヤされた経験のないようなかわいそうなおばはん議員が、若くて美しい女に嫉妬したから、プールサイドでの撮影会を禁止にした。撮影会でご飯を食べてる人もいるのに。」
みたいな発言をしたらしい。(ごめんなさい、私はその方を存じ上げず、名前も失念してしまったので、そのツイートを読み返すこともできず、トークショーの時の記憶で書いております)

この若いインフルエンサーのツイートと、「そうだそうだ!」と、それを擁護するツイッターの動向をみて久保さんは、
「若い子は、おばさんが若い子たちのどの部分に羨ましいと思うか、分かってないからこんなことになるのだ!」と思ったらしい。
「おばさんである、私が羨ましいと思うのは、
まず、スマホをみながら歩いてる若い子を見たとき。動きながら、あんな小さなスマホの文字を読めない!羨ましいよ!一方で、水着着て、撮影会してるをしてる子達には、全然嫉妬なんかしませんよ。これはほんとに、そうなのよ。
だから、私ができることは、おばさんが若い子のどこの、何に羨ましいと思うかを、きちんと発信していくことなんだ!」

久保さん、最高かよ。
そうだね。ほんとにそうだ。私はおそらく10代や20代の子達からすれば、十分おばさんになるのだろうけど、会社で後輩の子からパソコンの画面を見せられて、ここのことなんですけどって相談に来た時に、
「私にゃ文字が小さすぎてなんにも見えんよ。200%の等倍にしておくれ。」と言ったことのある、この私は、久保さんの意見に超賛成するよ。
男性から、見た目や性的にも、ふるいにかけられるような”若さ”があった時代には、私は戻りたくないんだ。太って、ぼてぼての身体になっても、「何とも思わん」と言うパートナーがそばにいる方が若い時よりも楽に生きられるようになったから。

久保さんのおもろい着眼点は置いといて、この若いインフルエンサーの子が伝えたいと思っていることは私は理解したつもりでいる。重要なのは後半部分で、撮影会で生計を立てている子の職を奪うんじゃない、ということだと認識した。おばはんの嫉妬とか、余計な情報を入れちゃうから、本来の意図を汲んでもらえないのに残念だ。それか、そうやって炎上させて意見を言うのがツイッターのセオリーなのかしらね。
話を戻すと、共産党の議員さん方なんてものは、撮影会で生計を立てるような子がいるなんて、思いもよらなかったでしょう。そんな価値観すら備わっていないでしょう。
その意見には私も同意である。
少なくとも、そのような子達がいると分かっていれば、彼女たちの職を奪うことになるのだから、いったん全面禁止という案は出ないと思う。もっと時間をかけて、中間地点の良き方法を練る必要がある。有無を言わさない強制力に対して、彼女たちは憤りを感じたのだろう。誇りを持ってその仕事をしてる方もいるだろうし、自分が大事にしているものを蔑ろにされたような気になったんじゃなかろうかと推測する。
私はそんな撮影会があったことなんて、何にも知らずに、今まで生きてきてしまっていたのだけど、私が検索して写真でみた撮影会の様子は、10代前半くらいのおこちゃまたちが水着を着て、ゼロ距離のところで、あらゆる世代の男性たちがごっついカメラを構えてるものだった。
うわぁ、目に入れたくないもの見ちゃったな。
そらぁ、規制しなきゃだなとも思いましたよ。
朝井リョウさんの正欲を読んでからは、少し見方も違うのだけど、規制はしないといけないという意見からは概ね外れない。

私が父と最後にお風呂に入ったのは、小学一年生くらいの時で、強烈に今でも覚えてる。
父は単身赴任をしていてほとんど家に帰ってこなくて、ほんとに久しぶりに父に会った時に、母から「今日はお父さんとお風呂に入って」と言われて、「なんか嫌だ」と思った。私にとって父は、いつも家にいて、生活を共にしてきたお父さんというより、たまに会う程度のよく知らないおじさんだった。そんな人とお風呂に入るなんて気持ち悪い、そう思ったのだと思う。ただ、当時はその”なんか嫌”を説明できないから、見たいテレビがあると言ったり、何かしら理由をつけてお風呂に入るのを先延ばしにしていたら、母と父両方にめちゃくちゃ怒られた。泣きながら拒否していたら、無理やり服を脱がされてお風呂に入れられた。湯船に入ってる間、私は今回の不当な対応に対して恨みつらみを言った。結果、父にビンタされた。ビンタされて結局その後私は黙ったのだけど、お風呂からでて、母にビンタされたことを話すと
「あんたが、わがまま言うからや」と
突き放されたことも、またショックだった。
まぁ小学生の時の記憶だから、私に都合の良いように改竄されている可能性もあるのだけど、この話でのポイントは1990年代の日本では、「小学生低学年の子どもと一緒にお風呂に入る異性の親」は、当たり前で、当然のこととされていたという事実である。私の母は、小学校の教師だった。今考えると、アメリカなら性的暴行と、虐待で通報されちゃいそうな内容だけど、日本ならぜーんぜんokで、何が悪いことなのかも、たぶん私の親世代は分からないんじゃないかと思う。そんな日本で培われてきた性に対する価値観を、”プールサイドでの撮影会禁止”みたいな形で今整えている最中なのだろう。もっと文部省とかとコラボして他にもしなきゃいけないことたくさんありそうだけど。ただ、政治的に日本を良い方向に進めようとする中にも犠牲が生まれちゃって、その犠牲になるのが、結局、”女性”であることに私は胸が痛いよ、ほんと。
他にもこの件について色々考えたのだけど、文章ではらまとまらず、今日はここまでにするー。

2023.6.11日曜日の出来事③で終わり

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