天国二丁目、ふつうのはなし。

海と山の間、とある二丁目に、古びたアパートと少しの庭があります。 そこでは老人から若者…

天国二丁目、ふつうのはなし。

海と山の間、とある二丁目に、古びたアパートと少しの庭があります。 そこでは老人から若者まで、10室に15人ほどが暮らしております。 何でもないような日常を記し続けると、それはいつか物語になるかもしれない。

最近の記事

空気読む人

空気を読むか読まないか、長年考えてきた。しばらく空気を読まない様に気をつけて、今度はしばらく逆をして。しばらく空気を読む様に気をつけたら、またその逆を。なんだか、ずっと気をつけているジャナイ。 ある人が言っていたのは、目の前の出来事をちゃんと分かりたければ、自分と世界の両方を、意識の中で呼吸するように行き来し続けるのが大切ということ。座禅を組めば、内臓から指先、そして徐々に世界へと意識を広げてゆくようにと指南された事もある。チリ、ペルー辺りで眠たくなる。 とっても暑くて、

    • ピザを食って帰ってネル

      どこに行きたい?「一緒に行きたい」 何を食べたい?「ピザを食べたい」 どのピザが良い?「チーズたくさん」 帰る?「かえる」 もう、寝てる。 遊びに来た二人の子供たちと。

      • 手をピンと伸ばして、信号を渡る。

        近所を歩いてたら、そんな人がいた。 此処は都心ではないから、信号のない横断歩道で車は割と止まってくれる。でもその人(推測60歳過ぎのおばさん、背筋はまっすぐ)は、意志を持っていた。車を自ら止めるのだと、私はお前に勝つのだと。「さん、はい!」と言わんばかりの調子で、一拍助走をつけた風に、ピッと手を挙げた。若い頃はそんな気概で、修羅場を潜り抜けたこともあったもんだ。 近頃はヌルいよ。世の中は勝ち負けで溢れている。くだらない。比較で溢れている。しょーもない。情報で溢れている。暇