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まっしろな世界で、燃ゆる

2020年を一言で表すなら白だった。
良いことも、悪いことも全部白かった。

【白紙】
いろんなものが白紙になった。オリンピックも、海外旅行も、ライブも、GWと年末年始の帰省も、仕事も。スケジュール帳に書いていた予定を消えるペンで消してもかすかに残った文字を見るたびに、このタイミングでしかできなかったことがたくさんあったんだよと悔しくなった。

【空白】
何もしない、何も生み出さない、ぼーっとする時間がたくさんあった。目を閉じると眠ってしまって気づいたら夕方、みたいな。猫か。それこそはじめはせっせとあれやこれやと精をだしていたのに、やること全部やっちゃうと年末になるにつれてなーんにも頭が働かないし体が動かない。ドラマを見て本を読んで漫画を読んで筋トレをして、何かをやった気に、空白を埋めることに必死だった。

【独白】
Twitterで好きなものに衝動的に熱を上げることに慣れて、他人の言葉と感情を必要以上に目に入れすぎて、自分の感情が自分じゃないような、どこかへ流されてしまいそうな気持ちになって怖くなった。自分の言葉で感情を表す前に誰かの意見を目にしてしまうと、私が感じていたものが段々ぼかされて曖昧になっていくような気がした。それもあって、はじめたのがnoteだった。混沌とした自分の感情を時間をかけてああでもないこうでもないと悩みながら手触りのあるものとして咀嚼していく行程は、この1年で一番自分という輪郭を強く実感させてくれたし楽しかった。私、書くこと好きだな、と思えたのが嬉しかった。

【純白】
唯一手放しでHAPPYだったのは、姪っ子が生まれたことだ。赤ちゃんの無垢で可愛い姿を見るとただただ幸せになってほしいと願っちゃう。少し会わないうちにどんどん成長していってしまうから、なんだか置いてかないでと思ってしまうよ叔母さんは。

本当にまっしろ。白昼夢のようだ。
年が明けた2021年1月3日も、窓の外を見るとすがすがしいほどの青空なのに、私はこの6畳の部屋から外に出ないで1日が終わる。2020年から続く夢を見ているみたいに思えてくる。でも、そろそろまっしろな世界にも飽きちゃった。カラフルな世界が恋しい。

2021年はこのまっしろな世界に色を、夢から目が覚めるようなまばゆい色を投げつけたい。まずは大好きな赤色のように情熱を持って、燃ゆる日々を過ごす。その一歩がこのnoteとなりますように。

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