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障害福祉シリーズ:就労移行支援事業所ってどんな場所?

こんにちは。akechiと申します。
今回から、障害者雇用に関して調べたことを共有していきます。
今回は、就労移行支援事業所について書いていきます。

就労移行支援事業所とは?

就労移行支援事業所とはどんなところなのでしょうか。

就労移行支援について、障害者総合支援法は以下のように定めています。

この法律において「就労移行支援」とは、就労を希望する障害者につき、主務省令で定める期間にわたり、生産活動その他の活動の機会の提供を通じて、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の主務省令で定める便宜を供与することをいう。

障害者総合支援法第5条1項13号

つまり、就労移行支援事業所は、就労を希望する障害の方に対して、就労に必要な知識や能力の向上のために必要な訓練などを行う機会を提供する福祉サービスのことを言います。

ここでは、一般企業への就職を目指している方を対象として、就職に必要な知識やスキル向上のためのサポートが行われます。

就労移行支援って何をするの?

就労移行支援といってもその内容は様々あります。

就職に向けたトレーニング

一般企業等で働きたい方については、就職やその先の将来の希望・不安などについてスタッフに相談することができます。
そして、一般企業等への就職に必要な知識や能力の向上を目指します。そのプログラムの内容は、事業所によって異なります。

たとえば、身体面・精神面での耐久性や仕事・対人スキルなどを座学や模擬的な環境を通じて体験・学習したりします。これを準備訓練と呼びます。

仕事の紹介

準備訓練が終わると、利用者に合った仕事の紹介が行われます。事業所はハローワークと連携を取り、利用者の希望の求職と求人のマッチングをサポートします。

事業所は仕事の紹介を待つだけではなく、積極的にハローワークの担当者と情報交換を行うため、利用者は仕事を探しやすくなります。また、事業所は応募先の企業との面接を行い、本人に代わって企業に本人の現況を伝えることもあります

労働条件や労働環境の調整

事業所は、就職を希望する職場の特徴を調べたり、企業が障害のある人の特性を理解した上での受け入れが可能であるかなど情報を収集します。

その後、事業所と企業との間で担当業務や企業からの要求水準、労働条件をすり合わせます。そして、一般企業への就職実現に繋がります。

誰が支援をしてくれるの?

就労移行支援には様々な職種の人が関わっています。

管理者

管理者は、主にスタッフの管理や事業運営の指揮などを行います。事業所の代表者として全体の管理を行っています。

サービス管理責任者

サービス管理責任者(サビ管)は、利用者の個別支援計画の作成スタッフへのアドバイス・技術的な指導などを行います。

職業指導員

職業指導員は、パソコンや印刷など職業上に必要な技術に関する指導を行います。また、職業生活に必要なマナーの指導なども行います。

就労支援員

就労支援員は、就労を目指す利用者に対し、就職活動や職場定着、実習先の開拓など就労全般をサポートします。

たとえば、就労支援計画の内容の確認や見直し、ハローワークなどとの連絡調整などを行います。

生活支援員

生活支援員は、利用者に対して日常生活の介助や日中活動の支援などを行い、自立的な生活をサポートします。

就労移行支援事業所を利用するには?

利用者の条件とは?

就労移行支援を利用できるのは、以下のような方です。
身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病のある方
65歳未満の方
一般企業へ就職したいと考えている方

就労移行支援は、障害者手帳の有無に関わらず、医師などの判断により就職に困難が認められる方であれば利用できます。

利用できる期間は?

就労移行支援を利用できる期間は原則2年間となります。そのため、2年間で就職するためのスキルを身につけ、仕事を見つけていきます。

利用料金はかかるの?

就労移行支援の自己負担額は、前年の世帯収入に応じて決まります。世帯収入は、本人と配偶者の収入の合計金額を指します。

たとえば、以下の通りになります。
・生活保護受給世帯や市町村民税非課税世帯
 →0円
・収入が概ね600万円以下の世帯
 →9300円
・それ以外の世帯
 →37200円

なお、交通費は原則として自己負担となります。しかし、自治体によっては交通費の助成金を出しているところもあるため、詳しくは自治体の行政窓口にお問い合わせください。

また、賃金の支給は原則としてありません

最後に

ということで、今回は、就労移行支援事業所についてまとめました。
障害のある方のための施設ですが、障碍者手帳を持っていなくても利用できるというのは意外でした。多くの方が利用できそうですね。

また、支援員としてたくさんの職種が関わっているので、安心して利用できそうだなと思いました。

最後まで読んでくださりありがとうございます。

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