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ヒント|ビジネス

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ビジネスのヒントの詰め合わせです。 【参考記事】 竹村俊助さん 谷尻誠さん
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#編集者

「このまま本だけつくっていて大丈夫かな」と感じている書籍編集者への手紙

1冊の本をつくるとき、書籍編集者は毎回「ゼロ」からスタートします。 もちろんこれまでの経験則から「きっと売れるはずだ」と信じてはいるけれど、それは単なる「見込み」にすぎません。本当に売れるかどうかなんて、出してみるまでわからない……。 しかも以前に比べると書籍マーケットの不確実性もずいぶん高くなりました。「こうすれば売れる!」という法則なんて、ほとんどないも同然です。 毎回、ゼロからスタートできること――。 それは本づくりの「楽しさ」であり、同時に「しんどさ」でもあり

編集者の仕事はコンテクストの構築

今日は「コンテクスト」の話をします。 編集者は何をやっているのか? 当然「コンテンツを磨く」というのも大切な仕事ですが、「コンテクストの構築」もすごく重要な仕事です。 この「コンテクスト」。ちょっとわかりにくい概念なのでnoteにいつかまとめたいと思っていました。うまく説明できるかわからないですが、ちょっと挑戦してみます。うまくいかなかったらまた書きます。 ちなみにコンテクストを広辞苑でひくと「文章の前後の脈絡。文脈」と出てきますね。ただ、いまはもっと広義でとらえられて

編集者に好奇心は必要か問題

編集者に好奇心は必要でしょうか? はい、必要です。 「これって本当はどうなんだろう?」「あの人に話を聞きに行きたい!」「これについての真相を知りたい!」 そういう好奇心は編集者の武器になります。好奇心は必要です。 以上。 と、このnoteを終えてもいいのですが、それではあたりまえすぎますよね。 編集者に必要なもうひとつの要素編集者にはもうひとつ必要な要素があると思います。 それは「冷めた目」です。 冷めた目というのは「こんなものおもしろくないよ」「ぜんぜん興味

2021年、世界はもっと「コンテンツ化」していく

ぼくは、2018年に出版社を辞めました。 そのあと「言葉」を軸にした小さな会社、WORDSをつくりました。 独立当初は、主に本の編集やライティングの仕事をしていました。しかしあるとき経営者のnoteを編集するという仕事をいただき、思いのほか多くの人に読んでいただきました。 それをきっかけとして「広告」や「広報」に近いお仕事も増えていきました。これは独立のときには想定していなかったことでした。 言葉を軸にいろいろと仕事をしていくうちに、出版業界でなくても編集者(および編

なぜ「売れそうですね!」は危険ワードなのか?

 本ができあがって、営業のみんなやまわりの人に見せていると「売れそうですね」と言われることがある。 「売れそうですね」  うれしい言葉だけれど、気をつけないといけない言葉でもあると思う。それは「売れそうですね」のあとに「自分は買わないけど」が潜んでいることがあるからだ。  試しに「買いたいですか?」と聞いてみると、答えに窮するような反応を見せる人もわりといる。(「買いますよ!」もおべっかだったりするので注意。そりゃ編集者本人に「買いません」とは言いづらいよね……。)

「ターゲット」を誰にするか問題

「年齢」「性別」で分けられる時代は終わった 今日はマジメにマーケティングっぽい話を。  会社に提出する本の企画書には「読者対象(ターゲット)」を書く欄があります。「20代の働く女性」とか「40代の男性リーダー」などと書くのですが、ぼくはいつもその欄を埋めるときに悩んでしまいます。  ぼくは「◯歳の男」「職業が◯◯の女」などとターゲットを決めて本をつくることはあまりありません。年齢や性別、職業などで属性を分ける時代はもう終わったと思っているからです。  では、誰をターゲッ

「仕事に困らない人材」になるには、自分についているタグを意識する

 あなたがテレビ番組のキャスティングを頼まれたとしたら、誰にお願いするでしょう? プロデューサー「魚に詳しくて、話が面白い人いないかねえ……」 あなた「さかなクンでしょうね」 プロデューサー「若くて明るくてコメントもできるような、女子に人気の誰かいないかねえ……」 あなた「藤田ニコルとかどうですか?」 「この仕事、誰にお願いしようかな?」という場面で、真っ先に名前が挙がる人がいます。それは強力な「タグ」がついている人と言えるでしょう。「タグ」。インスタグラムなどにつける

「書き手が言いたいこと」と「読者が聞きたいこと」は違う

 編集者には「著者・書き手にテーマを提案する」という大切な仕事があります。椎木さんには「経営」を、可士和さんには「打ち合わせ」を、新谷さんには「文春の仕事術」を、という具合です。  どういうふうにテーマを見つけているのか?  まず興味を持った人物がいたら、その人の情報をほぼ全て収集します。  過去に本を書いていたらその本にはひととおり目を通し、Webや雑誌のインタビュー記事があれば、それもすべて入手して目を通します。ツイッターをやっていたら過去にさかのぼってツイートを見

だれでも企画が立てられる3つのヒント

「企画」はどうやって生み出せばいいのでしょうか? メディア乱立時代のいま、あらゆる場所で「企画」が求められます。企画を立てるのは、もはやクリエイティブ職だけの問題ではないのです。そこで今回は、だれでも企画が立てられるヒントをお伝えしたいと思います。 ①「悩み」はそのまま企画になるあなたに悩みはありますか? ・肩こりがひどい? ・職場の人間関係がぎくしゃくしてる? ・やせたい? ……それ、そのまま企画になります。 ・肩こりがひどい→「肩こりを一発で治す最強ストレッチ」