【170】Today’s Branding Topic
選択と集中という言葉がありますが、一方でリスク分散という言葉もあります。経営の安定を考えたとき、一つに絞ることのリスクとリソースを集中できないことによる競争力をなくすリスク。判断が難しいところです。ごまに集中して、ごま油シェアを約50％持つブランド、かどやを取り上げます。
かどやは1858年、香川県小豆島で創業。一昨年に千葉県の袖ケ浦に工場ができるまで、小豆島の工場のみで生産を続けてきました。
かどやの22年3月期の決算報告書資料を見ると、自己資本比率が約80％。営業利益率は10.7％となっています。食用油の競合日清オイリオは、自己資本比率が約50％。営業利益率は3.6％となっていて、一概に比較はできませんが、かどやの財務基盤の強さが際立っています。
特に目立った広告でコミュニケーションを発信している感じもないのですが、ごま油市場におけるかどやのブランドポジションは強いものがあります。それは市場規模と関係あるのかもしれません。ごま油市場が約440億円。大企業が本気でシェアを取りに来ていないことが、結果的にブランドトップに君臨している結果なのかもしれません。
写真出典：https://www.kadoya.com/
HP：https://www.essepartum.com/
過去のToday’s Branding Topicは、https://note.com/a2h