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親知らず4本抜歯で入院した話③入院編

これまでのお話
親知らず4本抜歯で入院した話①町医者〜大学病院編
親知らず4本抜歯で入院した話②2回目の通院編

入院初日

いよいよ入院の日がやってきました。前日にはしばらく好きなものが食べられなくなるということを考え、食べたいものを食べておこうということで、ラム肉を仕事帰りに購入して家で一人ジンギスカンをして過ごしました。

私は10時からの入院だったので、書類や着替えなどの荷物を抱え9時半に大学病院へ。入院窓口で簡単な手続きを済ませた後に、8階にある入院病棟へ向かいます。
口腔外科の入院受付窓口で必要な書類を渡したのち、コミュニティルームという場所で薬剤師さん、看護師さんからの説明を受けるように言われました。コミュニティルームには私と同じタイミングで入院される患者さんが5名ほどいらっしゃいました。

薬剤師さんからは入院中に服薬するロキソニンや、抜歯後に点滴で使用される抗生物質などについて説明がありました。私が一番驚いたのはパニックになってしまった際に鎮静剤が使用されるということでした。それほどまでに抜歯は過酷なのだと、覚悟を決めました。

その後、看護師さんが一人ひとりにつく形で入院部屋と病棟の案内をしてくださいました。私は歯科病棟だったので、同じフロアにいる方は私のように抜歯で入院している方や、口腔がん、顎の手術の方などさまざまです。どちらかというと中年の方が多いように感じました。私の部屋は、先に入院されていた方と私のみで、私は廊下側のベッドでした。トイレが部屋から近かったのが個人的には嬉しかったです。

一通りの説明が終わったのが10時半で、一度診察のためにお医者さん数名に呼ばれ、顔面と口腔内の写真を撮られました。午後に一度、手術担当医の先生の診察がある以外には、大きなイベントは何もありません。至って健康体である私は大いに暇を持て余していたので、8階から1階まで階段で降りてみたり、医科病棟にあるコンビニにいっておやつを買ったり、中庭の桜を見に行ったりして時間を潰していました。

12時ごろ病室に戻ると昼食が部屋に運ばれていました。初日はまさかのカレー。私の大好物です。

16時くらいに担当医の先生に呼ばれ、口腔内を診察されました。手術担当医の先生は入院前に診察していただいていた先生とは別の方でした。入院前に説明を受けた通り、大きく腫れることなどの注意を受けたあと、今日このあとは何もないので今日はゆっくり体力を温存するように伝えられました。
その後、看護師さんから手術開始時間についての説明がありました。私の場合、前の方が終わってから開始という「オンコール入室」のため、前日の時点での手術時刻は決まっていませんでした。ただ、絶食は24時以降、水のみ手術当日9時半まで摂取可能ということだったので、あまり早い時間ではないという察しがつきました。

18時に夕食、21時が消灯時刻で、割と眠かったため一度眠りに落ちたのですが、夜中隣の方のいびきで目が覚めてしまい、しばらく眠ることができませんでした。幸いAirpodsをもってきていたので音楽を聴きながら眠りにつくことに成功しました。


入院1日目のスケジュール

1日目のスケジュールをざっくりまとめます。

10:00 入院
10:30 入院時の診察
11:00 フリータイム
12:00 昼食
13:00 検温・以後フリータイム
16:00 手術担当医の診察・説明
17:00 おやつ
18:00 夕食
19:00 検温
21:00 消灯


入院2日目、いよいよ手術!

起床時刻は6時。6時になると看護師さんから声をかけられます。私は前日あまり眠れなかったこともあり、7時ごろまで二度寝をしてしまいました。

7時ごろ、再度看護師さんが検温をしにいらっしゃいました。私は絶食のため朝食はなかったので、手術に呼ばれるまでまたゲームをしたり、パソコンで動画を見たりしながら時間を潰していました。

手術着に着替えて待つこと5時間、12時ごろ看護師さんから手術室への入室が12時半に決定したことを告げられました。心の準備をする時間はわずか30分。今年度一番長い30分間に感じました。

手術室は7階にあり、看護師さんに連れられ看護師さんと徒歩で向かいます。この辺の流れはグロムス腫瘍のときと同じで、手術台にも自分で寝転がるパターンでした。
手術台に乗ると紙のような素材でできた布のような何かを被せられます。そしてその中で全裸になるように指示を受けました。歯の手術で全裸になるように指示があると誰が想像するでしょうか。
血圧や脈拍などをはかる器具を体のあちこちにつけられ、点滴の針を入れられました。麻酔科の先生は「若いから血管が逃げちゃうのよ〜」などと言いながら和ませてくれました。

麻酔科の先生の「これから眠くなるお薬を入れていきますね〜」という声を最後に私はふっと意識を失い、夢の世界へ入りました。よくあるカウントダウンではないようでした。


手術無事終了

お花畑をスキップしている夢を見ていたところで、先生が私を呼ぶ声で目が覚めました。「わかりますか〜?」という声に頷くと、鼻から刺していた人工呼吸器のチューブをズボッと抜かれました。痛かったですが、それよりもすでにじわじわと抜歯後の痛みが襲ってきていたので大したことには感じませんでした。うっすらと、手術時間が2時間と書いてあるように見えましたが、目を覚ましたのは16時半ごろだったかと思います。

キャスター付きのベッドに乗せられ、エスカレータを上がり、病室のベッドに搬送されます。いつの間にか手術着を着せられていたので、全裸ではありませんでした。

病室に帰ってきた時点で体はとても熱っぽく、だるさはありましたが、全身麻酔でまれにおこると言われている気持ち悪さはありませんでした。とにかく左側の頬がものすごく痛く、痛み止めをもってきていただくよう看護師さんにお願いしたところ、在庫がないとのことで体感30分ほどは待っていたかと思います。痛みなのか目からは涙が出てきました。そしてこの時点ですでに私の左頬は腫れ始めていました。

抜歯の痛みの次に辛かったのは痰と鼻水がとめどなく出てくることです。これは人工呼吸器をつけた影響でどうしようもないものなのですが、鼻をかんだらティッシュいっぱいに血が広がった時は流石に驚きました。口からも咳をすると血が混じった痰が出てくるので、昭和の文豪になった気分でした。

痛み止めの点滴を打っていただき、意識もだいぶはっきりしてきた頃、看護師さんが様子を見にきてくださいました。この看護師さんが天使のように優しくて私の入院生活(残り12時間)の癒しでした。パジャマに着替えたあと、歩行の問題がないかトイレについてきてくださいます。私は導尿がなかったので何も問題なく排泄ができました。

18時、食事の時間になると、看護師さんが夕食を運んできてくださいました。入院前、抜歯後は絶対食欲なんてないと思っていましたが、普通にお腹が空いていたので普通に食べました。ただ、やはり噛むことはできないので、全体的に柔らかく、細かく刻まれたような食事です。カトラリーですりつぶした上で、口に含んだ後に舌ですり潰すようにして食べました。大体9割ほどは食べ終えたところで看護師さんがまた食器を下げてくださいました。食後の検温では37.5度とやはりまだ熱は残っているようでした。

食事を終えた19時ごろ、手術医の先生による診察がありました。特に問題なさそうとのことで、予定通り翌日の退院が決まりました。糸取りも、1週間後に予約を取りました。

消灯時刻寸前の20時50分ごろに抗生物質の点滴が始まりました。感染を防ぐためのようです。30分後に点滴自体が外れ、私の体は解放されました。この日も眠かったので普通に眠りに落ちたのですが、1時ごろ痛みで目が覚めてしまったので、看護師さんを呼んでロキソニンをいただきました。

という感じで手術当日が過ぎていきました。


入院2日目のスケジュール

06:00 起床(二度寝)
07:30 本当に起床 
09:00 検温、以後フリータイム
12:30 手術室入室
16:00 手術終了?
17:00 痛み止め投与
18:00 夕食
19:00 検温
21:00 消灯
25:00 痛み止め服薬


入院3日目、退院

入院3日目、6時ごろ、この日も看護師さんからの声かけで目が覚めました。まだ熱っぽく、体温はこの時点でも37.5度でした。また、左の頬が大きく腫れ出し始めていました。

退院は10時と聞いていたので、この日は二度寝もそこそこにして荷物の整理など、退院の準備を進めていました。8時ごろ、朝食をとりに行きましたが、痛みが強くなってきたことと、食事が非常に食べづらかったため半分ほどで断念。看護師さんを呼び、痛み止めをもらいました。

9時すぎになり、退院前の診察のため処置室へ呼ばれました。入院時と同じよう、正面と横からの顔の写真を撮られました。痛くて口が開かないのにも関わらず、歯の中の写真も取るからと大きく口を開けるように言われた時は鬼か、と思いました。
まだ血が滲んでいる状態のためガーゼを噛んで待つようにという指示を受けたので、取り残しがないか確認のため地下1階でレントゲンを撮った後は部屋で待機していました。

同室の方もすでに退院されたなか、10時をすぎても先生が来ないので不安に駆られましたが、この後入院される予定の患者さんがいないとのことでゆっくりしていて問題ないと看護師さんに言われました。どうやら処置室が立て込んでいたようで、20分ごろに先生が到着。出血は完全に止まっていないようでしたが、滲んでいる程度とのことだったのでそのまま退院許可が降りました。看護師さんを呼び、忘れ物がないかなどのチェックを終えて病室を後にします。入院時と同じように、電車と徒歩で帰宅しました。


入院の持ち物

入院に必ず必要な持ち物は以下の通りです。

  • バスタオル 4枚

    • 自分を搬送するために用意するように言われた3枚分と、シャワー用の1枚を持っていきました。

  • 前開きのパジャマ

    • 借りることもできましたが、ちょうど夏に向けてパジャマが欲しかったのでGUで購入したものを持っていきました。

  • 割れないコップ

    • 私はたまたま家にあったプラスチックのコップを持っていきました。

  • 箱(袋)ティッシュ

    • 手術後、血や痰、鼻水を拭うのに一袋全て使い切りました。

  • 充電ケーブル

  • 下着 2泊分

  • 歯ブラシセット

  • 印鑑・保険証

次に、私が持っていってよかったと思ったものです。

  • ノイズキャンセリングイヤホン

    • 私はAirpods proを持参しました。テレビを見る人は有線イヤホンが必須です。

  • ポータブル充電器

    • 充電プラグが一個しかなかったため、ポータブル充電器があってよかったです。できれば延長コードなどを持っていくことをお勧めします。

  • ラップトップ

  • Nintendo Switch

    • 眠れない夜はラップトップで動画を流しながらポケモンのレベル上げを無心でしていました。


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