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夢を叶えて

20才のとき、中学3年の自分からの手紙を当時の担任の先生から受け取った。手紙には「あなたは夢を叶えるために頑張っているだろう。夢を叶えられると信じている。」と応援のメッセージが書かれていた。子どもの頃の私は英語が話せるようになること、英語を使う職業に就くことが夢だった。

私は前職まで特許事務という仕事をしていて、日本のお客様が外国で特許を取るための手続き面のサポートをしていた。世界各国の特許事務所とメールでやり取りするのが日常で、初めはちょっとした問合せをするのも時間がかかったけど、英文メールの書き方の本を読んだりネットで調べたりして徐々に慣れていった。

結果的に、英語を使った職業に就くという私の夢は叶った。ピアニストやサッカー選手のような具体的な職業を挙げていなかったせいもある。とはいえ、子どもの頃の夢を叶えられたという人はそんなに多くないかもしれないし、そう考えると少しは自分を褒めても良いのかなと思う。

子どもの頃の夢は叶った。じゃあ、今の私の夢は何だろう。中学3年の自分には胸を張っていられてもどこか物足りないのは、昔の夢=今の夢ではないから?それとも理想と現実が違ったから?

夢を叶えるには時間がかかる。これから努力して叶える夢も、叶ったときには既に別の夢に上書きされてまた過去の夢になっているのかもしれない。