後悔しない!新型コロナワクチン、納得接種への道 其の1【ワクチンってなに?】
紙面に掲載しきれなかった旭川市からのインタビュー全編を、個人的に公開します!
ワクチン接種は任意ですが、皆さんの意思に任せるには、皆さんが納得をして接種を受ける・受けないの判断のための正しい情報は残念ながら少なすぎます。薬剤師の視点から新型コロナウイルスワクチンを紐解きます!
納得接種への道 其の1は【ワクチンってなに?】
-ーーそもそも「予防接種」ってどんな意味があるのでしょうか?
まずは皆さんがよく使う言葉である「予防接種」とは、何かですね。
風邪やインフルエンザ、膀胱炎や口唇ヘルペス・帯状疱疹などはすべて感染症といいます。感染症の原因は外からやって来る何らかの敵です。
今回の場合であれば新型コロナウイルスですね。新型コロナは人間の体にとって、外から来た敵になるわけです。2019年12月から我々人類は、新型コロナという未知の敵に悩まされています。
しかし、人間も馬鹿ではありません。人間の体はこれに対抗して戦うという「免疫」という仕組み・能力を持っています。風邪をひいても、安静にしていれば自然と治っていくのは、この「免疫」を担う細胞たちが外敵と戦って、打ち勝っていきます。
この「免疫」を作ったり強くしたりするために、「ワクチン」と呼ばれる薬を人間の体に投与することを「予防接種」といいます。
外敵の侵攻を「防」ぐための練習台となる薬を「予」め「接種」することで、本番には速やかに対抗し「疫」を「免」れることが出来るようになります。
これが免疫をつくる予防接種の仕組みです。
ーーーでは、練習台である「ワクチン」ってなんなんですか?
人類はこれまでにも多くの病気に打ち勝つための武器として「ワクチン」を生み出してきています。
ワクチンの本体として使用されるモノは
・本物の病原体を弱らせたもの
・本物の病原体の殻の全部や一部
・病原体の目印となるパーツのみを人工的に合成したもの
などです。
これらのワクチン成分を利用した予防接種は、医薬品としての歴史が長く、比較的安全性や危険性に関する情報も多くあります。
例えば、本物の病原体を弱らせたものは、弱らせているだけなので、実際に感染力をもっていて、免疫が低下している高齢者や、お薬で免疫を下げたり調整したりする治療を受けている方などでは、実際に感染が成立してしまう危険性があり、使うことができません。
また、病原体の殻や一部のパーツのみを使う方法では、免疫を作る力が弱く、ワクチンの主成分とは別に、効果を増強する物質を一緒に投与しなければなりません。
効果や副次的に表れる反応などによって、使用できない方が多いのも特徴です。
さらに、病原体を弱らせたり、殻だけにしたりするには、当然のことながらもとになる「病原体の本体」が必要です。これは培養して増やすという作業を繰り返して確保していきますが、とてつもない時間がかかります。
ワクチンの効果や安全性を検証・議論する前に、ワクチンを創り出す段階でロスタイムが生じます。これまでの方法では、こんなことをやっている間に、外敵の侵略を許してしまうこととなります。
ーーーでは、もっと早く人類を救う方法はないのでしょうか?
今回、旭川市で多くの方が利用されるファイザー社製ワクチンおよびモデルナ社製ワクチンは「mRNAワクチン」と呼ばれています。このワクチンはウイルスが持つ「遺伝情報」を用いたとっても画期的な「新しい」ワクチンです。
『「新しい方法」であり「遺伝情報」を使う薬』というと、漠然と不安になる方もいらっしゃると思いますが、大丈夫です。
当初は私も不安な一人でした笑
しかし、自分の薬剤師としての知識と経験を合わせて理解していくと、非常に安全で有効性の高いワクチンであることがわかってきます。そして、mRNAワクチンが素早く人類を救う唯一の道ではないかとすら思えてきます。
ワクチン接種は任意ですが、納得して後悔のない選択をすることがとても重要です。
メディアやネットに踊る面白おかしい間違った情報を基にした判断で、「あのとき打っておけばよかった」と、後悔がないようにしっかりと理解しましょう。
【其の2】へつづく
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