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Begin a New Beginning

シンガーソングライターとして活躍し続ける福山雅治さん。

デビュー30周年、Anniversary Yearの2020年は、30th ANNIVERSARY KICK-OFF LIVE三十祭『序』、2019年末のカウントダウンライブにて電撃発表された、故郷 長崎での野外ライブ『福山☆夏の大創業祭2020 稲佐山』、全国20会場、全44公演の全国アリーナツアー『WE'RE BROS. TOUR 2020-2021』と、ライブイベントが目白押しでした。


かく言う私も3月の横浜、9月の長崎のチケットを無事確保し、記念すべきこの年に横浜 (約束の浜)、長崎稲佐山(約束の丘)でのライブ参戦を楽しみにしていました。しかし、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大によって、『序』は中止、あとに続く稲佐山野外ライブ、全国アリーナツアーは次々に延期となってしまいました。


新型コロナウイルスの影響は、私たち医療業界はもちろん、人々に希望を与えるエンターテイメント業界にも大きな影響を及ぼしました。しかし「チーム福山」は活動の手を休めませんでした。全国各地から多くのファンが集まるライブが開催できないとなれば、『序』は瞬く間に30th ANNIVERSARY KICK-OFF STUDIO LIVE『序』へと生まれ変わり、急遽都内のレコーディングスタジオにて無観客で行われたライブの様子を衛星放送で生中継しました。テレビの前のオーディエンスはTwitter上でハッシュタグをつけて歓声をあげ、感想戦で大盛り上がり。You Tube Liveで行われたファンクラブ限定生配信「おうちでBros.」(Bros.はファンクラブ名称)では、日曜日の夕方から福山とBros.のみんなで乾杯し、ラジオを彷彿とさせる軽快なトークをはじめとした企画、最後は福山本人の弾き語りで締めの一曲、視聴者を「次の一週間、また頑張ろう」という気持ちにさせるプログラムを提供してくれました。誰もが自宅にいながら、最強のバンドメンバーの演奏を、トークを、一挙手一投足をアリーナ最前列のような席で楽しめる、もともと予定されていた1年とは全く異なる未来となりました。

シンガーソングライター以外にも、俳優やラジオDJ、写真家としても活躍しています。この4つのフィールドはそれぞれ邪魔し合うことなく混ざり合い、それぞれの才能を高め合っています。スペシャリストでありながら、ジェネラリストの側面を持ち合わせ、自らの役割と役割・活躍の場と場を掛け合わせた活動スタイルは、一般男性の私もあこがれて止まず、ルックスは遠く及びませんが、薬剤師として、社会人としてのマインドだけはどこか近しくありたいと感じています。

私のはじまりの福山歌は「虹」です。
2003年当時、まだ中学生だった私は、青春をシンクロナイズドスイミングにかける男たちの物語ドラマ「WATER BOYS」の主題歌として起用されたこの楽曲に出会いました。

ただ雨に打たれ
ただ虹を待ってたんだ 疑いもせずに
いま僕は行くのさ
イメージの向こう側へ 空の向こうへと
この翼で

未来にあるであろう希望を、なんの根拠も、疑うこともなく信じ、ただひたすらに努力を続け追い求め、目の前に立ちはだかる試練を一歩一歩乗り越えていく。当時の私が、そんな想いまで感じ取ることが出来ていたかどうか、定かではありません。ただなんとなく心地の良いメロディーとドラマのメッセージに、青春をバレーボールに捧げた自分を重ね合わせ、頑張ろうと思ったにすぎません。しかし、世界が未曽有の危機に陥り、誰もが先の見えない不安の中、それぞれがそれぞれの役割を果たし、先にある希望を信じてただがむしゃらに努力し乗り越えていけるよう、今をただ頑張ろう。今はそんな気持ちにさせてくれる一曲です。

さて、創作活動では6年8か月ぶりとなるオリジナルアルバムをリリースしています。2019年よりドラマやCMソングとして使用されてきた楽曲たちが初音源化されました。第100回夏の甲子園のNHKテーマソング「甲子園」や某名探偵アニメの劇場版主題歌「零-ZERO-」など皆さんも聞いたことがある曲もあるのではないでしょうか。アルバム全体のテーマは≪死生観≫。早くに亡くされたお父様の年齢に近づくにつれて考え至るようになった生と死。死を考えて初めて見えてくる様々な生き方、生きる意味を、収録された楽曲を通して伝えています。

その中に「始まりがまた始まってゆく」という楽曲があります(こちらはタイヤのタイアップ曲)。Anniversary Yearのテーマソングとして生まれたこの曲のなかでは、

楽譜通りになんて進まないのが人生ってシンフォニーで

設計図通りには組み合わないのが人生ってステージだから

「繋がり」がまた繋がってゆくんだ
探してた 君が知らない 君に会いに行こう
「今この時」のために ほら
「今まで」があったなら
それを運命と呼んで 僕らの歌と呼ぼう

と歌っています。
手洗い、マスク、ソーシャルディスタンス。新しい生活様式、新北海道スタイル、ニューノーマルの時代、withコロナ。テレワークやオンライン飲み会など、まさに新しい社会、新しい時代の幕開け、予定された通りにはまったく進んでくれない人生という交響曲を、人生という舞台を、私自身のはじまりの歌「虹」に込められた想いとともに、今この時を楽しみながら一歩一歩乗り越えていきたいと思います。

新たな1年、始まりがまた始まってゆきます。
Begin a New Beginning

一日も早く世界に「虹」がかかることを、ただ信じて。

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