【漫画かんそうぶん】アリスと太陽(凸ノ高秀先生/WJ2017年26号)

をひとつに紡げ――――!
少年ジャンプに掲載されたお漫画の感想文です。
テンションが上がってネタバレ書いちゃうかもしれないので、
読んでないアナタは今すぐコンビニ・書店へGo!Go!

2017年5月30日発売の週刊少年ジャンプに掲載された読み切り「アリスと太陽」の感想兼ダイレクトマーケティング記事です。

内容については深く切り込むつもりはないです。
ネタバレ is Not Goodの精神。

あらすじ

「平凡に生きる」を掲げて暮らす高校生・太陽は、ヘッドホンで外界と自分を隔絶して生きていた。
目立たないように、目立たないように。彼の世界は、少女・アリスとの出会いを機に変わっていく――。

ここがすごいぞ。

絵がすごいぞ。

絵がとても魅力的だ。例えばメイン二人で言えば「奔放な少女」と「内にこもったやつ」が一瞬で伝わるデザインも然り、そいつらがどんな表情をするのか?も然り。コミカルなデフォルメも、感情的なシリアスでも、フェティシズム溢れる一瞬も、キャラクターが生き生きしている。

人の目と心を惹きつける、魅力的な味をもった絵。

画がすごいぞ。

画面構成力。魔法も怪異もない、あくまで日常的な高校生活の物語の中で、テンポのメリハリがついている……と思う。特に「心を打たれる一瞬」を切り取るのが抜群に巧くて旨い。
それは「アリスの艶やかな横顔」だったり、「心の弱みを突かれた瞬間」であったり、プラスもマイナスもあるんだけど、そのどれもが印象的。=主人公・太陽と読者の感情がリンクする。物語にのめり込まされる。心をつかまれる。

「終盤のとあるワンシーン」は、一瞬で起きた「世界の変化」を象徴してて好き。音と空気の揺れが、すべて世界を食う牙のようで、刻みつけられる爪痕のようで、圧倒的迫力であった。
画力あってのもの、でもあり、積み上げてきたフラストレーション・溜めあってのものでもある。これはぜひ皆さんの目で見ていただきたい。

物語がすごいぞ。

青春の爽やかさ、甘酸っぱさ。
葛藤のえぐみ、苦しみ、苦み。
羽化の熱、脈のざわめき。
すべてが合わさって強く訴えかけてくる物語。

ボーイ・ミーツ・ガール。そして悩む少年の殻破り。
ここだけを切り取ればありきたりなんだけど、感情描写が丁寧。
「問題を抱えた少年」を救うヒロインがいて、一方で「問題を抱えたヒロイン」を救う主人公も描かれる丁寧な二重構造。
思春期の、あるいは青年期を超えても憑いてまわる「「平凡に生きる/非凡に挑む」ことを、真摯に悩んでいて、心がひりひりした。

傷つかないこと、誰の目からも逃げること。
自分を見てくれる人の目を見ること、自分を出していくこと。
たった一度の人生。世界との向き合い方、かかわり方。

ちょうどまさしく、自分が悩んでいる部分を突き刺された具合であります。
何度も読み返したい。

一貫性がすごいぞ。

凸ノ先生が「吉高由里子さんと鳥貴族に行きたい」と言い続けて何年になるんだろうか。「童貞骨牌」で初めて凸ノ先生を見た時から言ってた気がする。あらゆる媒体でそれを言っている。
少年ジャンプに掲載されての自己紹介欄でも言っていくのか。さすがの一貫性。そのぶれなさが最高なのだ。

「ぱんつ」表記も最高。「パンツ」ではない。
どう違うのだ、と問われると一問一答めいた当意即妙は出来ないのだけれど、やはり「パンツ」ではなく「ぱんつ」だ。
その「甘酸っぱさ」は、2020年に突入せんとする現代人、未来予想図が灰色になっていく青年、魂に色を萌芽する少年、すべてに味わっていただきたいのだ。

何につけても強い軸を持った人間ってすげーな!カッキェー!という話でした。

まとめ

「アリスと太陽」、最高なのでコンビニや書店で読んでください。

そしてアンケートで票を入れてください。

おまけ

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最後に

再三になりますが「アリスと太陽」並びに凸ノ先生をよろしくお願いいたします。

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