本気になれないからこそ辛い
私の人生は平凡だった。
きっと、この先も平凡だろう。
仕事に命を燃やす人になりたかったけれど、自分にはそこまでの能力もなければ、努力する才能もなく、体力もなかった。
仕事がそこそこな分、何か打ち込んでいる趣味があるかといえば、ない。
家庭を大切にしているかといえば、正直、あまり関心がない。
***
私には何もない。でも生きている。
ーーー前言撤回。きっと何かはもっている。
幸い五体満足に生まれてきたし、字の読み書きもできる。
簡単な計算も可能だ。
特別、恵まれてはいないが、恵まれていなくもない。きっと自分にも何かがあると信じている自分がいる。
誰かの何かの役に立ちたいし、立てると信じてしまっている。
私のこの限りある体力と能力を、どこに注げば良いのか教えてほしい。
***
本気になれない辛さもある。
本気になっている人がぶつかっている壁が羨ましい。
私はどこの壁にぶつかっていけば良いのかすら、分からない。
これはこれで苦しいんだ。
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