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大相撲力士の強さを分析してみた

2018年7月場所、御嶽海が初優勝を果たしました。関脇の優勝は、2015年5月場所の照ノ富士以来3年ぶりです。
しかし、3横綱と新大関の栃ノ心が休場、残る大関の豪栄道が10勝、高安が9勝と、上位陣大崩れな中での優勝でした。

御嶽海は本当に強いんでしょうか?

2001〜2018年の全取組結果から各力士の強さを可視化してみました。


強さの判定

力士の強さを判定するには色んな難しさがあります。

まず、幕内力士42人に対して1場所で各力士15回の取組しかありません。全員と対戦するわけではないため、上位陣との取組が多い場所とそうでない場所では勝星に差が出てきます。
また、怪我等による休場があるため、1場所の対戦数が15回でない力士も出てきます。
そのため、単純に勝星の数が強さを表しているとは言えません。

そこで、今回はBradley-Terryというモデルによって強さを判定してみます。Bradley-Terryモデルでは、弱い相手に勝つことよりも強い相手に勝つことが大きく評価されます。

2018年7月場所では上のように判定されます。
上位陣と対戦して8勝の玉鷲が、下位陣と対戦して10勝の阿武咲よりも、強いと評価されています。勝星の数だけで強さを判定するよりも、適切に判定されているように思えます。


御嶽海について分析してみる

まず、2018年7月場所で三役以上の力士について、2018年1,3,5,7月場所の強さランクの推移を見てみます。

調子を落とす力士、休場する力士が多い中、御嶽海がランクを上げてきているのがわかります。

ただ、御嶽海は2018年7月場所が17回目の場所であり、まだまだ強くなる可能性を秘めています。
新入幕から17場所目までの成績を比べてみます。

わかりにくいので箱ひげ図を見てみます。

御嶽海は白鵬に次ぐ勢いで、駆け上がっているに見えます。
というか、白鵬が圧倒的ですね。


白鵬について分析してみる

前の図で白鵬が圧倒的だったので、2001年以降の横綱で比べてみます。
(幕内在位期間 朝青龍:2001年1月〜2010年1月、白鵬:2004年5月〜、日馬富士:2004年11月〜2017年11月、鶴竜:2006年11月〜、稀勢の里:2004年11月〜)

1958年に年6場所制が始まって以降、最速で横綱にまで昇進した朝青龍の強さが改めてわかります。しかし、その朝青龍が全盛期の中、新入幕から13場所で初優勝し、それから現在に至るまで安定してランク1位付近に居続ける白鵬の強さがやはり際立っています。

勝星も見てみます。

白鵬は新入幕以降に11取組以上した場所で、負け越したことがないんですね。


まとめ


御嶽海は強い。いずれ横綱になってもおかしくない。
しかし、朝青龍、白鵬に続く圧倒的な横綱になるのは難しそう。

技術的なことは、下のQiita記事に少し詳しく書いてあります。


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