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CUE

5月28日、下北沢DaisyBarにて仲川さんとtacicaの猪狩さんの弾き語りを聴いてきた。久しぶりの仲川さんで、見るだけなのに緊張してしまった。

仲川さんは髪が伸びていて、天使みたいにきれいだった。着古したtacicaのTシャツも、淡い色のシャツも、白いガチャベルトも、すべてが儚くて大切に包んでおきたくなった。ほんとうは儚くないものも大切に包もうとおもうべきなんだろうけど。

素晴らしい日々から始まった。音源で聴くぶんには大丈夫だが、ライブで聴くと泣いてしまう。

そのあとにムーンサルトで、もう泣いてしまった。生と死の曖昧さ、生と死の明白な境界、どちらも歌っているこの歌がだいすき。

もう曲順がわからなくなったし、ただ微笑んで聴けた歌もあったので書きたい歌についてだけ触れます。セトリを終演後にツイートできる人って記憶力の独立がすごいな…

アトムのギターがかっこよくて良かった。何度聴いても「温度や湿度の関係で外じゃ生きられないなど言わんでくれよ」でグッとくる。

その前の「思い切り履き違えた美学よ」からいいですよね…Cakewalkの「変な考え方 なくさないでいてね」と同じ仲川さんがいる。

珍しくかげろうをやっていた。「人の区切りがちょっと違ったら 夏だったかもしれない空気を」からサビまでの歌詞が特にすきだ。

弾力をもって物事を見るということ、本当にだいじだ。言動や結果の背景をたくさん想像すると疲れるし頭がおかしくなりそうになるが、その痛みに耐えて得られるやさしさがあると信じている。

優しい歌も人間味のあるやさしさがあって良かった。この歌はぜひチキジソの楽曲解説も聞いてほしい。

そしてCakewalk…大泣き…となりの人の気を散らさなかったか不安になるほど無限涙編に入ってしまった。

なんでこんなにやさしいんだろう…こんなにやさしくしてくれる人、仲川さんしかいないよ…

ムーンサルトもそうだけれど、純粋なうつくしさに感動する部分も大きい。ライブでその歌詞を聴くと、本当にこの言葉を考えて声に出す人が存在するんだと毎度驚く。

それからtiny spark!1番すきな歌いくつもあるけれど1番すきだ!!

ここのところ弾き語りで歌っていなかったから久々に聴けてとてもうれしかった。仲川さんに頼ってばかりで情けないが、わたしの生に意味を見出してくれるのは仲川さんだ。

今回こそは躁で仲川さんに会いにいきたいとおもっていたのに、例に漏れず紙袋いっぱいのオレンジを抱えた(しかも紙袋がびりびり)状態で行ってしまった。その紙袋の穴にぺたぺたとテープを貼ってくれるのが仲川さん。

重いから走れないけれど、そんなにすぐ落ちないと思うよと送り出してくれるのが仲川さん。今日はそこに猪狩さんも加わってどきどきするほど心強くおもった。

猪狩さんは歌がうまくてギターが丁寧でおはなしが面白かった。歌詞がよすぎて何度も深呼吸をした。

tacicaは去年よく聴いていて、つらい時期だったのでどうしてもその頃に封をしたくて聴かなくなってしまっていた。でも今日を経てそんな思い出じゃ苦しくなれないほど、ただのあたたかい歌になってくれた。

ライブに行って心が均されたあと、そのままの心で外に出るか箱にしまって外に出るか迷う。今日は箱にしまって外に出ることにした。

うまく行ったら何年も消えない灯りになるように感じている。

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