〈イベント〉Fine祭り2019に行ってきたお話
電車が遅れ、慌てて会場に到着すると…そこには満員御礼のたくさんの人がいた。後ろからよくよく見てみると、男性も思っていたよりも多くいた印象だ。わたしは緊張しながら、一番後ろの席の端っこに着席。
Fine祭りとは、NPO法人Fineさんが1年に1回行なっているイベント。
不妊治療のイベントでなぜに「祭り」なのか?という想いは…
「不妊のことを初めて人前で話せました! とってもすっきりしました!」これは昨年 12 月に大阪で行なった、Fine「おしゃべり会」の参加者、ほぼ全員の感想。
「ええっ?」「うそでしょ!?」と、私たちスタッフはびっくり。
今や日本での年間出生児の 56人に1人は体外受精で生まれる時代。にもかかわらず、やっぱり当事者は「ひとりぼっちだ」と思ってる。誰にも話せずひとりで悩んでる。私たちを取り巻く環境は、20年前と変わってないのだと、ガクゼンとしました。
ああ、なんとかしたいなぁこの現状。なんとかならないの?
「みんな、“ひとりぼっちじゃないよ”、仲間もたくさんいるし、
今はサポーターもいっぱいいるんだから!」
これを、できるだけたくさんの人に伝えたい!!
てなわけで、「お祭り」です!
不妊当事者のお祭り。こんなの今まであった !?
2008年 Fine祭りより
そもそもFineさんの存在もイベントもつい先日まで知らなかったので、色々知りたい、聞きたい想いが前のめりになり、参加を即決。
そして、当日のイベント内容はこちら💁♀️
✔︎ 妊活・不妊体験談発表
・「男性不妊経験者が語る、不妊治療体験談」 / スタッフKさん
・「自分なりの治療の終わりと家族のカタチを探して」 / スタッフNさん
・ 「不妊治療中の夫婦関係振り返り~夫の気持ち、妻の気持ち~」/ ぽこログさん
・「答えのない選択 ~夫婦2人で歩いてみる~」/ スタッフNさん
・「不妊治療は情報戦?」/ maryさん
・「子どものいない未来を歩む」 / スタッフIさん
✔︎「おしゃべり会」(不妊当事者限定)
→カテゴリ別にグループに分かれて、自由におしゃべり
✔︎ 「専門家への無料・個別相談」
→不妊症看護認定看護師さん、臨床エンブリオロジストさんへの無料・個別相談
*エンブリオロジスト=不妊治療の専門技術者
twitterで色々お世話になっている方や、よく見かけていた方とお会いできたらいいなぁ〜と思いながら、まだまだ不妊の様々な話を知りたかったので、今回は6つの体験談の会場へ。
今回スペシャルゲストにスプツニ子!さんがいて、背が高くて見惚れていたが、実際にお話したらとても物腰柔らかく、一気にファンになってしまった。
そして一番後ろの席のわたしの隣には、ぽこログさんご夫婦とDMでやりとりさせていただいたmaryさんそれぞれにお会いできて胸が高鳴り、緊張が和らいだ。
さらに、お会いしたかった代表の松本亜樹子さんにもご挨拶できて、The UPDATAを見てからの大ファンだったのでとても嬉しかった。
✔︎Fineさん活動について
デニーズに代表の松本亜樹子さん含む当時主婦だった7名が集ったことから始まり、2004年にNPO法人Fine設立へ。スタッフは全員不妊体験者。
1 不妊治療患者の支援
2 不妊(治療)の啓発活動
3 患者と医療機関や公的機関の橋渡し
4 患者の意識と知識向上
5 治療環境の向上
医療、公的機関への働きかけや講演会/シンポジウム、イベントや勉強会などの主催など
体験談は個人情報などもあるので、内容は公には今回できず…
maryさんがブログに登壇内容を掲載してくれているのでご紹介!
✔︎ 参加して感じたこと
●体験談の感想
登壇者の方で、印象的だったのは男性の不妊治療についてのお話。
・そもそもこの話題を話しにくい
・プライドが邪魔をしてしまう
・男性の薄い当事者意識
⇩
夫婦間のコミュニケーションや相互のケアの重要性を改めて実感。
さらに、まだわたし自身は検討できていないことは、「不妊治療のやめ時」ついて。確実に治療をすれば子どもを授かることができるという確約がない中で、資金難やメンタルと身体の負担を考えても永遠にできることではない。体験談の半分は夫婦2人の生活を選んだ方のお話だった。そこに着地するまでの葛藤を聞いていると、とても胸にくるものがあった。
● デザインのチカラ
職業柄、クリエイティブの側面からイベントを別の角度での展開、またはアップデートできることはないだろうかと考えてしまう。デザインの力を借りることができれば、もっと若者たちへの関心を引き、きっかけに繋げられるかもしれない。
UI/UXデザインなど様々な事柄で検討できそうなので、具体的に相談できることがないか考えたい。
●不妊の体験を通して
現在進行形ではあるものの、もし不妊で子どもが授かっても、ダメだったとしても、この経験を今後も活かしていきたいと改めて感じる。マイノリティだと思っていた不妊治療が、実は仲間がすぐ隣に多く存在しつつも、言えない、言いにくい社会・風土を少しでも風通りよく出来るようなことに携われたら嬉しい。
予測では今後ますます不妊当事者が増え、不妊における倫理観も変わっていく過渡期だと思うので、今だからできること、今しかできないことをわたしなりに考えていきたい。
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