英語の名前の並べ替えルール

英語で、会社名とか個人名とかを、アルファベット順に並べ替える場面がありますね。その並べ替え方にはルールがあるってご存知でしたか?

アメリカでは、ハイスクールでファイリングという授業があるそうで、そこで習ったファイリングのスキルを全米どこの企業や事務所に行っても使えるように標準化したルールがあるとのことです。

そこで習う基本項目でもある、名前などをアルファベット順に並べ替え(ソート)するルールについて紹介します。

参考文献:Gilbert Kahn, Theodore Yerian, Jeffrey R. Stewart, Jr. Progressive Filing, Seventh Edition. Gregg Publishing Division, McGraw-Hill Book Company, Inc., 1961.

ユニットとインデクシング

例えば、
Jones
Baker
Weber
の3つの名前があったとき、どう並べ替えるでしょうか?

その並べ替え方は、それぞれ1文字目から見比べて、アルファベットの文字の早い順に並べ替えます。

この場合は、1文字目の「J」と「B」と「W」を見比べます。そうすると、「B」が一番前に来て、次に「J」、最後に「W」の順になります。なので、
1. Baker
2. Jones
3. Weber
の順になるのです。

それでは、
Butler
Baker
ではどうでしょうか?

正解は、「Butler」が「Baker」よりも後ろになります。2文字目が「a」のほうが「u」より先だからです。

では、「John Paul Jones」のように複数のワードからなる名前の並べ替えをするときはどうなるでしょうか? 

このときは、まず「John」「Paul」「Jones」のように3つのパーツに分けます。このそれぞれのパーツのことをユニット(unit)と呼びます。そして、ユニットをあるルールに従って並べ、1番目のユニットから順に比較していきます。このように、ルールで決められた順にユニットを並べることをインデクシング(indexing)と呼びます。

インデクシングの20のルール

インデクシングの基本的なルールは20個あります。これは全米でおおむね共通です。

ルール1:個人の名前は、姓、名、ミドルネームの順にユニットを並べる

例題:以下の2人の名前をアルファベット順に並べ替えなさい。
John Thompson
Nora Carolyn Phillips

この場合は、上の「John Thompson」は、「John」と「Thompson」というユニットに分け、姓「Thompson」、名「John」の順にユニットを並べます。「Thompson」を第1ユニット、「John」を第2ユニットとします。

「Nora Carolyn Phillips」は「Nora」「Carolyn」「Phillips」というユニットに分け、姓「Phillips」、名「Nora」「Carolyn」の順にユニットを並べます。「Phillips」を第1ユニット、「Nora」を第2ユニット、「Carolyn」を第3ユニットとします。

そして第1ユニット同士(「Phillips」と「Thompson」)を比較します。

「Phillips」のほうが「Thompson」よりアルファベットが前なので、例題の2人の名前は以下のように並べ替えされることになります。

正解:
1. Nora Carolyn Phillips
2. John Thompson

ルール2:アルファベットの順番は、第1ユニットから順に、前から1文字ずつ比較して決める

まず第1ユニット同士を前から1文字ずつ比較します。第1ユニットが同じときは、第2ユニットを同様に前から1文字ずつ比較していきます。第1ユニットも第2ユニットも同じときは、第3ユニットを同様に前から1文字ずつ比較…というふうになります。

例題:以下の4人の名前をアルファベット順に並べ替えなさい。
Richard Adams
John Peter Buckley
Alice Ruth Buckley
John Carl Buckley

この4人をそれぞれユニット化して姓、名の順に並べると、次のようになります。
Richard Adams:「Adams」「Richard」
John Peter Buckley:「Buckley」「John」「Peter」
Alice Ruth Buckley:「Buckley」「Alice」「Ruth」
John Carl Buckley:「Buckley」「John」「Carl」

第1ユニットを比較すると、「Adams」が先で「Buckley」が後ろなので、「Richard Adams」がトップになります。残り3人は第1ユニット「Buckley」が同じなので、第2ユニットを比較します。第2ユニットは「Alice」と、2人の「John」なので、この2人のJohnについては第3ユニットを比較し、「Carl」「Peter」の順になるので、この4人は、以下のように並べ替えできます。

正解:
1. Richard Adams
2. Alice Ruth Buckley
3. John Carl Buckley
4. John Peter Buckley

ルール3:姓のみのものが、姓名つきのものよりも前に来る

姓が同じ場合、姓のみのもののほうが、姓名のあるものよりも前に来ます。名前がイニシャルのみのものは、フルスペルの名前のものよりも前に来ます。Nothing comes before something. (何もないものがあるものより前)です。

例題:以下の4人の名前をアルファベット順に並べ替えなさい。
Richard Adams
A. Buckley
Alice Buckley
Adams

この4人をそれぞれユニット化して姓、名の順に並べると、次のようになります。
Richard Adams:「Adams」「Richard」
A. Buckley:「Buckley」「A.」
Alice Buckley:「Buckley」「Alice」
Adams:「Adams」

この場合、第1ユニットは「Adams」と「Buckley」を比較し、前に来る「Adams」の2人は、第2ユニットのない「Adams」のみが第2ユニットのある「Adams / Richard」より前に来ます。「Buckley」の2人は、「Buckley / A.」のほうが「Buckley / Alice」より前に来ます。

そのため、この4人は、以下の順になります。

正解:
1. Adams
2. Richard Adams
3. A. Buckley
4. Alice Buckley

ルール4:接頭辞のつく姓は、1つのユニットにまとめる

d', D', Da, de, De, Del, Des, Di, Du, Fitz, La, Le, M', Mac, Mc, O', St., Van, Van der, Von, Von derなどのように、接頭辞のつく姓は、1つのユニットにまとめます。

M', Mac, Mcは、その綴りのままユニット化します。

St.はSaintに書き直してからユニット化します。

例題:以下の6人の名前をアルファベット順に並べ替えなさい。
Phillip J. Deems
William L. MacPherson
William L. McPherson
Dorothy Mack
Vincent DeLuca
George St. John

この6人をそれぞれユニット化して姓、名の順に並べると、次のようになります。
Phillip J. Deems:「Deems」「Phillip」「J.」
William L. MacPherson:「MacPherson」「William」「L.」
William L. McPherson:「McPherson」「William」「L.」
Dorothy Mack:「Mack」「Dorothy」
Vincent DeLuca:「DeLuca」「Vincent」
George St. John:「Saint John」「George」

第1ユニットの「MacPherson」は「McPherson」より前に来ます。また「Mack」よりは後ろになります。「DeLuca」はそのまま1つのユニットとなり、「Deems」よりも後ろになります。「St. John」は「Saint John」に書き換えて1つのユニットに入ります。よってこの6人の並べ替えは、次のようになります。

正解:
1. Phillip J. Deems
2. Vincent DeLuca
3. Dorothy Mack
4. William L. MacPherson
5. William L. McPherson
6. George St. John

ルール5:会社名・組織名(個人名を含まない場合)は、そのままの順に並べる

個人名の含まれない会社名・組織名は、そのままの順番に並べます。

最初の単語が外国語のときは、ユニットを分けずに次の単語と一緒に1つのユニットにまとめます。

例題:以下をアルファベット順に並べ替えなさい。
Center Hardware Store
Curtis Secretarial School
Il Commercio Publishing Co.
Center Grocery Company

Il Commercio Publishing Co.の「Il」は、英語ではなくイタリア語の定冠詞なので、「Il Commercio」は1つのユニットにまとめます。なので、上の4つの名前のインデクシングは次のようになります。
Center Hardware Store:「Center」「Hardware」「Store」
Curtis Secretarial School:「Curtis」「Secretarial」「School」
Il Commercio Publishing Co.:「Il Commercio」「Publishing」「Company」
Center Grocery Company:「Center」「Grocery」「Company」

よってこの6つの会社は次のような順番になります。

正解:
1. Center Grocery Company
2. Center Hardware Store
3. Curtis Secretarial School
4. Il Commercio Publishing Co.

ルール6:会社名・組織名(個人名を含む場合)は、個人名の部分をルール1に従って並べ直す

会社名・組織名に個人名が含まれるときは、個人名の部分については姓→名→ミドルネームの順になります(ルール1参照)。

例題:以下をアルファベット順に並べ替えなさい。
Arthur Miller Corporation
Drew Fruit Store
John Drew Lumber Company
Miller Milk Company
P. T. Miller Corporation

「Arthur Miller」「Drew」「John Drew」「Miller」「P. T. Miller」は個人名なので、それぞれ姓から先に並べ直します。そうすると、インデクシングは以下のようになります。
Arthur Miller Corporation:「Miller」「Arthur」「Corporation」
Drew Fruit Store:「Drew」「Fruit」「Store」
John Drew Lumber Company:「Drew」「John」「Lumber」「Company」
Miller Milk Company:「Miller」「Milk」「Company」
P. T. Miller Corporation:「Miller」「P.」「T.」「Corporation」

まず第1ユニットについては、「Miller」と「Drew」の比較となるので、順番としては「Drew」が先で、そのあとに「Miller」が続きます。ですので「Drew」が共通の第1ユニットとなっている「Drew Fruit Store」と「John Drew Lumber Company」の2社が上位、残りの「Arthur Miller Corporation」「Miller Milk Company」「P. T. Miller Corporation」の3社が下位にきます。

続いては、「Drew Fruit Store」と「John Drew Lumber Company」の2社どうしと「Arthur Miller Corporation」「Miller Milk Company」「P. T. Miller Corporation」の3社どうしの比較となります。

まず「Drew」が共通の第1ユニットとなっている「Drew Fruit Store」と「John Drew Lumber Company」の2社については、第2ユニット「Fruit」と「John」の比較によって順番が決まります。

「Miller」が共通の第1ユニットとなっている「Arthur Miller Corporation」「Miller Milk Company」「P. T. Miller Corporation」の3社については、第2ユニット「Arthur」「Milk」「P.」の比較で順番が決まります。

よってこの5社の並べ替えは次のような順番になります。

正解:
1. Drew Fruit Store
2. John Drew Lumber Company
3. Arthur Miller Corporation
4. Miller Milk Company
5. P. T. Miller Corporation

ルール7:theは無視する

「The」はユニットにはせず、インデクシングにおいては無視します。

ファイリングカードやフォルダのラベルに名前を書くときは、theが名前の最初にくるときは一番後ろに括弧をつけて書き、名前の真ん中にくるときはその位置のまま括弧をつけて書きます。

例題:以下をアルファベット順に並べ替えなさい。
Andrew the Baker
The Charles Baker Corporation
The Baker Dairy

ユニットに分けてインデクシングすると、以下のようになります。
Andrew the Baker:「Andrew (the)」「Baker」
The Charles Baker Corporation:「Baker」「Charles」「Corporation (The)」
The Baker Dairy:「Baker」「Dairy (The)」

正解:
1. Andrew the Baker
2. The Charles Baker Corporation
3. The Baker Dairy

ルール8:ハイフンのついた名前は、会社名なら別々のユニット、個人名の姓なら1つのユニットにする

会社名の場合、ハイフンのついた語は別々のユニットに分けます。

個人名の場合、姓にハイフンがつくときは、1つのユニットにまとめます。

個人名のつく会社も、個人名の部分にハイフンがついているときは、1つのユニットにします。

例:
The John Lee-Barry Company
John Lee-Barry
Lee-Barry Garage

「John Lee-Barry」は個人名で、「Lee-Barry」は個人名の姓の部分になるので、分けずに1つのユニットにまとめます。「Lee-Barry Garage」は会社名と考えられるので、ユニットを別々に分けます。よってインデクシングは以下のようになります。
The John Lee-Barry Company:「Lee-Barry」「John」「Company (The)」
John Lee-Barry:「Lee-Barry」「John」
Lee-Barry Garage:「Lee」「Barry」「Garage」

「Lee」と「Lee-Barry」の比較では「Lee」が前となります。よって並べ替えの順番は以下のようになります。

正解:
1. Lee-Barry Garage
2. John Lee-Barry
3. The John Lee-Barry Company

ルール9:省略語は省略前の形に書き直す

省略形の単語は、省略前の形に書き直してからインデクシングします。

省略形でないシングルレターは、1文字ずつ別々のユニットに分けます。

例:
Robt. Scott
St. George Hotel
Chas. Atlas
ABC Products
CIT Corp.

省略形である「Robt.」「St.」「Chas.」「Corp.」は、それぞれ省略前の「Robert」「Saint」「Charles」「Corporation」に書き直します。「ABC」「CIT」は省略語でないシングルレターなので、それぞれ1文字ずつ別々のユニットに分けます。

よってインデクシングは以下のようになります。
Robt. Scott→Robert Scott:「Scott」「Robert」
St. George Hotel→Saint George Hotel:「Saint」「George」「Hotel」
Chas. Atlas→Charles Atlas:「Atlas」「Charles」
ABC Products:「A」「B」「C」「Products」
CIT Corp.→CIT Corporation:「C」「I」「T」「Corporation」

第1ユニットは「Scott」「Saint」「Atlas」「A」「C」の比較になり、「A」が一番最初、以下「Atlas」「C」「Saint」「Scott」の順になります。従って

正解:
1. ABC Products
2. Chas. Atlas
3. CIT Corp.
4. St. George Hotel
5. Robt. Scott

ルール10:接続詞、前置詞は無視し、会社名の接尾語は独立したユニットに入れる

and, &, for, in, ofなどの接続詞や前置詞はユニットにはせず、インデクシングにおいては無視します。ファイリングカードやフォルダのラベルに名前を書くときは、そのままの順序で書きます。

Bros., Co., Corp., Inc., Ltd., Mfg., Sonなどの、会社名の接尾語については、独立したユニットに入れます。

例:
Macleod & Co., Inc.
Jones and Smith
Harris Co. Ltd.
William Peters & Son

「Macleod & Co., Inc.」の「&」はインデクシングにおいて無視するので、第1ユニットに一緒に入れます。「Jones and Smith」の「and」も同様です。

「Co.」「Inc.」「Ltd.」はそれぞれ「Company」「Incorporated」「Limited」に書き換えます。

「William Peters & Son」の「&」は無視しますが、「Son」は独立したユニットに入れます。

よってインデクシングは次のようになります。
Macleod & Co., Inc.→Macleod & Company, Incorporated:「Macleod &」「Company」「Incorporated」
Jones and Smith:「Jones and」「Smith」
Harris Co. Ltd.→Harris Company Limited:「Harris」「Company」「Limited」
William Peters & Son:「Peters」「William &」「Son」

従って第1ユニット「Macleod &」「Jones and」「Harris」「Peters」の比較となります。

正解:
1. Harris Co. Ltd.
2. Jones and Smith
3. Macleod & Co., Inc.
4. William Peters & Son

ルール11:1語にも2語にもできる単語は、1つのユニットにする

例:
North East Weaving Mills
Northeast High School
Inter State Bus Co.
Interstate Trucking Co.

このような場合、「North East」と「Northeast」、「Inter State」と「Interstate」は同じものとして扱い、1つのユニットにします。

ですのでインデクシングは次のようになります。
North East Weaving Mills:「North East」「Weaving」「Mills」
Northeast High School:「Northeast」「High」「School」
Inter State Bus Co.:「Inter State」「Bus」「Company」
Interstate Trucking Co.:「Interstate」「Trucking」「Company」

上2つの第1ユニットは「Northeast」、下2つの第1ユニットは「Interstate」として同じに扱います。ですのでこれらはそれぞれ第2ユニット同士の比較となります。

正解:
1. Inter State Bus Co.
2. Interstate Trucking Co.
3. Northeast High School
4. North East Weaving Mills

ルール12:地名を含む会社名は、地名を別ユニットにする

地名は別々のユニットに分けます。ただし最初の単語が英語でないときは除きます(たとえばLos AngelesのLosはスペイン語なので、1つのユニットにまとめます)。

例:
New Jersey News Co.
New Haven Clock Co.
Wilkes-Barre Bus Co.
Des Moines Shoe Co.

「New Jersey」「New Haven」は英語の地名なので、それぞれ単語ごとにユニットを分けます。「Des Moines」は英語でない地名なので、1つのユニットにまとめます。

「Wilkes-Barre」は英語でない地名ですが、ハイフンがついており、個人名の姓でないので、ルール8に従ってハイフンの前後の語は別々のユニットに入れます。

従ってインデクシングは
New Jersey News Co.:「New」「Jersey」「News」「Company」
New Haven Clock Co.:「New」「Haven」「Clock」「Company」
Wilkes-Barre Bus Co.:「Wilkes」「Barre」「Bus」「Company」
Des Moines Shoe Co.:「Des Moines」「Shoe」「Company」
となります。

正解:
1. Des Moines Shoe Co.
2. New Haven Clock Co.
3. New Jersey News Co.
4. Wilkes-Barre Bus Co.

ルール13:称号、学位は無視する

称号や学位はユニットにはせず、インデクシングにおいては無視します。

Jr.、Sr.、2ndなどは、独立したユニットに入れます。カードやフォルダのラベルに書くときは、括弧をつけて名前の末尾に書きます。ただし例外が2つあります。

例外その1:称号に続く名前が1つだけのときは、順序を変えず称号も独立したユニットに入れます(例:Queen Elizabethの場合は「Queen」「Elizabeth」とする)。

例外その2:称号が会社や協会の名前の最初の単語の場合には、独立したユニットに入れます。

例:
Dr. Henry Prince
Prince George
Prince George Fisheries
John Prince, Jr.
John Prince, Sr.

「Dr. Henry Prince」(ヘンリー・プリンス博士)は、「Dr.」が称号、「Henry」が名、「Prince」が姓なので、称号の「Dr.」を無視し、「Henry Prince」を姓→名の順に並べ替えてユニット化します。

「Prince George」(ジョージ王子)の「Prince」は、姓ではなく称号なので、ルール13に従えば無視するところなのですが、その後ろに続く名前が「George」1つだけなので、例外その1を適用して「Prince」と「George」に分けてユニット化します。

「Prince George Fisheries」(ジョージ王子漁業)は会社名です。称号「Prince」の後ろに2単語続いていますが、「Prince」は会社名の最初の単語になるので、例外その2を適用して「Prince」「George」「Fisheries」という独立したユニットに入れます。

「John Prince, Jr.」(ジョン・プリンス・ジュニア)「John Prince, Sr.」(ジョン・プリンス・シニア)の「Prince」は姓なので、それぞれ、「Prince」「John」「Jr.」、「Prince」「John」「Sr.」に分けてユニット化します(Jr.とSr.はラベルに書くときは括弧付きにします)。

従ってインデクシングは以下のようになります。
Dr. Henry Prince:「Prince」「Henry (Dr.)」
Prince George:「Prince」「George」
Prince George Fisheries:「Prince」「George」「Fisheries」
John Prince, Jr.:「Prince」「John」「(Jr.)」
John Prince, Sr.:「Prince」「John」「(Sr.)」

第1ユニットはどれも「Prince」になります。「John Prince, Jr.」「John Prince, Sr.」は第3ユニット同士の比較となり、「Jr.」のほうが「Sr.」より前に来ます。

正解:
1. Prince George
2. Prince George Fisheries
3. Dr. Henry Prince
4. John Prince, Jr.
5. John Prince, Sr.

ルール14:所有を示すアポストロフィ以降は無視する

アポストロフィ+sで終わる単語の場合、後ろのsは無視します。

s+アポストロフィで終わる単語の場合、後ろのsはもともとの単語に含まれるため、考慮に入れます。

Consider everything up to the apostrophe. (すべて考慮するのはアポストロフィまで)

例:
Myer's Oxygen Service
Myers' Paint Store
Thomas B. Myer
Henry Myerson

インデクシングは以下のようになります。
Myer's Oxygen Service:「Myer's」「Oxygen」「Service」
Myers' Paint Store:「Myers'」「Paint」「Store」
Thomas B. Myer:「Myer」「Thomas」「B.」
Henry Myerson:「Myerson」「Henry」

ユニット「Myer's」と「Myer」は、アポストロフィの直前までは同じ文字列「Myer」なので、同一のものとして扱い、「Myer's Oxygen Service」と「Myers' Paint Store」は第2ユニットどうしの比較となります。

ユニット「Myers'」はアポストロフィの直前までは「Myers」なので、「Myer's」や「Myer」よりも後ろに来ます。ユニット「Myerson」はもちろん「Myers」よりも後ろです。

正解:
1. Myer's Oxygen Service
2. Thomas B. Myer
3. Myers' Paint Store
4. Henry Myerson

ルール15:政府機関の名前は、米国連邦政府とそれ以外の国の政府とでインデクシングのルールが異なる

米国の連邦政府機関の名前は、「United States Government」→「省(department)の名前」→「局(bureau)の名前」→「委員会(commission、board)の名前」という順に書き直してから、ユニット化します。

米国以外の政府機関の名前については、「国名」→「省(department)の名前」→「局(bureau)の名前」→「委員会(commission、board)の名前」の順に書き直し、ユニット化します。

政府機関名に用いられる「Department of」「Bureau of」「Division of」「Commission of」「Board of」などの語はインデクシングにおいては無視し、カードやフォルダのラベルに書くときは、括弧をつけて書き直した語の後ろに置きます。国名に「Kingdom of」「Republic of」などがつくときも、同様にこれらの語は無視します。

政府機関でない組織の場合は、これらの語も独立したユニットに入れます。

例:
U. S. Dept. of Agriculture(米国農務省)
U. S. Dept. of Commerce, Bureau of Census(米国商務省統計局)
Kingdom of Sweden, Ministry of Defense(スウェーデン王国防衛省)
Republic of Uruguay, Dept. of Trade(ウルグアイ共和国貿易省)
Committee for World Travel

米国の連邦政府機関は「United」「States」「Government」と3つのユニットに分けます。その後ろは省や局の固有名詞だけをユニット化し、「Dept. of」や「Bureau of」は括弧書きにします。

「Kingdom of Sweden」「Republic of Uruguay」はそれぞれ国名だけを取り「Sweden」「Uruguay」としてユニット化し、「Kingdom of」や「Republic of」は括弧書きにします。

最後の「Committee for World Travel」は政府機関ではないため、「Committee for」と「World」と「Travel」を別々のユニットに分けます。よってインデクシングは
U. S. Dept. of Agriculture→United States Government Dept. of Agriculture:「United」「States」「Government」「Agriculture (Dept. of)」
U. S. Dept. of Commerce, Bureau of Census→United States Government Dept. of Commerce, Bureau of Census:「United」「States」「Government」「Commerce (Dept. of)」「Census (Bureau of)」
Kingdom of Sweden, Ministry of Defense:「Sweden (Kingdom of)」「Defense (Ministry of)」
Republic of Uruguay, Dept. of Trade:「Uruguay (Republic of)」「Trade (Dept. of)」
Committee for World Travel:「Committee for」「World」「Travel」
となり、並べ替えると次のようになります。

正解:
1. Committee for World Travel
2. Kingdom of Sweden, Ministry of Defense
3. U. S. Dept. of Agriculture
4. U. S. Dept. of Commerce, Bureau of Census
5. Republic of Uruguay, Dept. of Trade

ルール16:連邦政府以外の米国の行政組織の名前は、自治体名→部局名の順にインデクシングする

連邦政府以外の米国の行政組織の場合は、自治体名→部局名の順にインデクシングします。自治体名は、名称と、州/市/町などを別々にユニットにし、この順にユニットを並べます。部局(department, bureau, division, commission, board等)については、部局名のユニットの中で括弧書きにします。

例:
Dept. of Education, New York State(ニューヨーク州教育省)
Board of Education, New York City(ニューヨーク市教育委員会)
Bureau of Weights and Measures, State of Oregon(オレゴン州計量局)
Water Dept., Town of Verona, New Jersey(ニュージャージー州ベローナ町水道局)

「New York State」は「New」「York」「State」とユニットを分けます。「Dept. of Education」は「Education (Dept. of)」のように1つのユニットにします。

「Board of Education, New York City」も同様です。

「State of Oregon」は「Oregon」「State」とユニット化します。「Bureau of Weights and Measures」は「Bureau of」に続く「Weights and Measures」を「Weights and」と「Measures」にユニットを分け、「Measures」のユニットの中に括弧書きで(Bureau of)と書きます。

「Town of Verona」は「Verona」「Town」とします。「New Jersey」はユニット化しません。なぜならこれはVerona Townの行政機関であってNew Jersey州のそれではないからです。

従ってインデクシングは以下のようになります。
Dept. of Education, New York State:「New」「York」「State」「Education (Dept. of)」
Board of Education, New York City:「New」「York」「City」「Education (Board of)」
Bureau of Weights and Measures, State of Oregon:「Oregon」「State」「Weights and」「Measures (Bureau of)」
Water Dept., Town of Verona, New Jersey:「Verona」「Town」「Water (Dept.)」

並べ替えると以下のようになります。

正解:
1. Board of Education, New York City
2. Dept. of Education, New York State
3. Bureau of Weights and Measures, State of Oregon
4. Water Dept., Town of Verona, New Jersey

ルール17:数字は、英語で綴り直してから、1つのユニットにまとめる

数字は、英語で綴り直した上、1つのユニットにまとめます。但し1,000以上の数字については、例えば1,205は、one thousand two hundred fiveではなくtwelve hundred fiveと綴ります。

例:
Warehouse on 22nd Street
The 6th Street Building
The 6th Street Theater
71st Street Garage
1812 House

「22nd」「6th」「71st」はそれぞれ「Twenty-second」「Sixth」「Seventy-first」とフルスペルで書き直します。

「1812」は「One thousand eight hundred twelve」ではなく「Eighteen hundred twelve」と書きます。

従ってインデクシングは
Warehouse on 22nd Street→Warehouse on Twenty-second Street:「Warehouse on」「Twenty-second」「Street」
The 6th Street Building→The Sixth Street Building:「Sixth」「Street」「Building (The)」
The 6th Street Theater→The Sixth Street Theater:「Sixth」「Street」「Theater (The)」
71st Street Garage→Seventy-first Street Garage:「Seventy-first」「Street」「Garage」
1812 House→Eighteen hundred twelve House:「Eighteen hundred twelve」「House」
となります。

並べ替えると以下のようになります。

正解:
1. 1812 House
2. 71st Street Garage
3. The 6th Street Building
4. The 6th Street Theater
5. Warehouse on 22nd Street

ルール18:個人名・組織名の後ろに地名が続く場合は、個人名・組織名→市町名→州名→通り名の順にユニットを並べる

個人名や組織名の後ろに地名が続くようなリストの並べ替えのルールです。

同じ個人名・組織名が違う住所に現れるときは、市または町の名前の順に並べ替えます。

個人名・組織名と市または町の名前が両方同じときは、州名を比較します。

同じ個人名・組織名が同じ市内・町内の別々の場所にあるときは、通りの名前で並べ替えます。

同じ個人名・組織名が同じ通りに複数あるときは、番地の昇順に並べ替えます。番地にはルール17を適用せず、数字のままにします。

例:
Grant Stores, 20 East St., Boston
Grant Stores, 936 East St., Boston
Grant Stores, West Ave., Boston
Grant Stores, Newark, Del.
Grant Stores, Newark, Ohio
Grant Stores, Peoria

店の名前「Grant Stores」は共通なので、まずは市名の比較となります。市名が同じもの(Newark)は州名の比較となります。

Boston市内にある3つの同じ店は、East Streetに2ヶ所、West Avenueに1ヶ所あります。

インデクシングすると次のようになります。
Grant Stores, 20 East St., Boston:「Grant」「Stores」「Boston」「East, 20」「Street」
Grant Stores, 936 East St., Boston:「Grant」「Stores」「Boston」「East, 936」「Street」
Grant Stores, West Ave., Boston:「Grant」「Stores」「Boston」「West」「Avenue」
Grant Stores, Newark, Del.:「Grant」「Stores」「Newark」「Delaware」
Grant Stores, Newark, Ohio:「Grant」「Stores」「Newark」「Ohio」
Grant Stores, Peoria:「Grant」「Stores」「Peoria」

第1、第2ユニットはどれも共通なので、第3ユニット「Boston」「Newark」「Peoria」の比較になります。「Boston」「Newark」が共通な2つはそれぞれ第4ユニット同士の比較になります。

正解:
1. Grant Stores, 20 East St., Boston
2. Grant Stores, 936 East St., Boston
3. Grant Stores, West Ave., Boston
4. Grant Stores, Newark, Del.
5. Grant Stores, Newark, Ohio
6. Grant Stores, Peoria

ルール19:銀行の場合は、市名→銀行名→州名の順にユニットを並べる

銀行名の場合は、ルール18とは少し異なります。

まず所在する市名を比較し、その次に銀行名を比較します。市名と銀行名が両方同じときは州名を比較します。

ファイリングカードやフォルダに書くときは州名は括弧書きで末尾に置きます。

例:
First National Bank, Miami, Florida
First National Bank, Mobile, Alabama
Ironbound Trust Co., Newark, N. J.

市名である「Miami」「Mobile」「Newark」が第1ユニットに来ます。銀行名は第2ユニット以降に続きます。最後部ユニットの末尾に州名を括弧書きで記します。
First National Bank, Miami, Florida:「Miami」「First」「National」「Bank (Florida)」
First National Bank, Mobile, Alabama:「Mobile」「First」「National」「Bank (Alabama)」
Ironbound Trust Co., Newark, N. J.:「Newark」「Ironbound」「Trust」「Company (N. J.)」

正解:
1. First National Bank, Miami, Florida
2. First National Bank, Mobile, Alabama
3. Ironbound Trust Co., Newark, N. J.

ルール20:既婚女性の名前は、リーガルネームをインデクシングに用いる

既婚女性の場合、通称では「Mrs. 夫の姓名」のように用いられますが、インデクシングにおいてはリーガルネームを用います。リーガルネームは(1)自分のファーストネームとミドルネーム+夫の姓、または(2)自分のファーストネーム+自分の旧姓+夫の姓、のいずれかになります。

ファイリングカードやフォルダに書くときは、Mrs.は括弧書きで末尾に置き、夫の名+ミドルネームを括弧書きでその女性のリーガルネームの下に書きます。

例題:次の2人の女性の名前を並べ替えなさい。
Mrs. Robert C. Egan(リーガルネームはHelen Ann Eganとする)
Mrs. Allen F. Walker(リーガルネームはRose Vivian Walkerとする)

インデクシングは以下のようになります。
Mrs. Robert C. Egan:「Egan, (Robert C.)」「Helen」「Ann (Mrs.)」
Mrs. Allen F. Walker:「Walker, (Allen F.)」「Rose」「Vivian (Mrs.)」

正解:
1. Mrs. Robert C. Egan (Helen Ann)
2. Mrs. Allen F. Walker (Rose Vivian)

まとめ

いかがでしたか?

ファイリングには全米共通の基準があって、名前をアルファベットに並べ替える方法にも統一のルールがあります。

名前を並べ替えるには、単語ごとにユニットに分け、それをルールに従って並べ(インデクシング)、前から順にユニット単位で比較していきます。

インデクシングには20のルールがありました。

ルール1:個人の名前は、姓、名、ミドルネームの順にユニットを並べる
ルール2:アルファベットの順番は、第1ユニットから順に、前から1文字ずつ比較して決める
ルール3:姓のみのものが、姓名つきのものよりも前に来る
ルール4:接頭辞のつく姓は、1つのユニットにまとめる
ルール5:会社名・組織名(個人名を含まない場合)は、そのままの順に並べる
ルール6:会社名・組織名(個人名を含む場合)は、個人名の部分をルール1に従って並べ直す
ルール7:theは無視する
ルール8:ハイフンのついた名前は、会社名なら別々のユニット、個人名の姓なら1つのユニットにする
ルール9:省略語は省略前の形に書き直す
ルール10:接続詞、前置詞は無視し、会社名の接尾語は独立したユニットに入れる
ルール11:1語にも2語にもできる単語は、1つのユニットにする
ルール12:地名を含む会社名は、地名を別ユニットにする
ルール13:称号、学位は無視する
ルール14:所有を示すアポストロフィ以降は無視する
ルール15:政府機関の名前は、米国連邦政府とそれ以外の国の政府とでインデクシングのルールが異なる
ルール16:連邦政府以外の米国の行政組織の名前は、自治体名→部局名の順にインデクシングする
ルール17:数字は、英語で綴り直してから、1つのユニットにまとめる
ルール18:個人名・組織名の後ろに地名が続く場合は、個人名・組織名→市町名→州名→通り名の順にユニットを並べる
ルール19:銀行の場合は、市名→銀行名→州名の順にユニットを並べる
ルール20:既婚女性の名前は、リーガルネームをインデクシングに用いる

これで全米どこへ行っても、混乱せず間違えずにソートができるようになりますね。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

3
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。