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野球用語の英語について

オリンピックで野球が盛り上がりましたね。

ところで、野球はアメリカからわたってきたスポーツなので、野球で使われているさまざまな用語は英語由来のものが多いのですが、日本で時間が経つにつれて本来の英語と違って使われるようになってきた言葉も多くあります。

そういうものも含め、アメリカでは野球用語としてどんな言い方をするのかを振り返ってみます。

野球とは

野球 (baseball) とは、攻撃側 (batting team) と守備側 (fielding team) のチームに分かれて、攻撃側が得点を多く取ることを目指し、守備側は攻撃側が得点を取れないよう守るゲームです。

1チームは9人で構成されます。そのうちの1人が投手 (pitcher) と呼ばれ、グラウンド (baseball field) の中に構成された、1辺90フィートの正方形で構成されるダイヤモンド (baseball diamond) の中央部分に設けられた、直径18フィートの円の形をした土でこんもり盛り上がったマウンド (pitcher's mound) の中心に置かれた、プレート (pitching rubber) のところに立ちます。マウンドの盛り上がりは10インチ以内と決められています。

ダイヤモンドの頂点のうち一箇所に、ホームベース (home plate) という、幅17インチの五角形の板が置かれます。残りの三箇所の頂点の部分には、ベースあるいは (base) とよばれる正方形のクッション状のものが置かれます。反時計回りに、一塁 (first base) 、二塁 (second base) 、三塁 (third base) と呼ばれます。

ホームベースの後ろに、捕手 (catcher) とよばれるプレーヤーがすわり、ピッチャーが投げるボール (ball) を捕球します。投手のいるプレートからホームベースまでは60.5フィート離すことになっています。

投手から捕手に向けてボールが飛んでくるさまを砲台(バッテリー)に見立て、投手と捕手の組のことをバッテリー (battery) ということもあります。

投手と捕手以外の7人のことを野手 (fielder) といいます。投手以外の8人、あるいは投手も含めた守備側の9人を野手ということもあります。

ホームベースと一塁ベースを通る線、ホームベースと三塁ベースを通る線をファウルライン (foul line) といいます。2本のファウルラインの内側の領域をフェア領域 (fair territory) 、それ以外の領域をファウル領域 (foul territory) といいます。

フェア領域のうち、ダイヤモンドの中と、一塁〜三塁の各ベースから数ヤード向こうの領域を内野 (infield) 、それよりも向こうの領域を外野 (outfield) といいます。

投手と捕手は守る位置が決まっていますが、それ以外の野手はグラウンドのどこに立って守ってもかまいません。ただ、通常は、内野手 (infielder) と外野手 (outfielder) に分かれて、それぞれ内野と外野に立ちます。内野手は一塁手 (first baseman) 、二塁手 (second baseman) 、三塁手 (third baseman) 、遊撃手 (shortstop) の4人で、一塁手と二塁手は一塁と二塁の間に、遊撃手と三塁手は二塁と三塁の間に通常立ちます。外野手はホームベースから見て左から順に左翼手 (left fielder) 、中堅手 (center fielder) 、右翼手 (right fielder) の3人が立ちます。これらの9人が守備側になります。守備側のプレイヤーは片手にグローブ (glove) をはめて守ります。捕手や一塁手がはめるグローブをミット (mitt) といい、他の野手のグローブよりも分厚い作りになっています。

対して攻撃側は、打者 (batter) とよばれるプレイヤーが、あらかじめ決められた打順 (lineup または batting order) に従って、ホームベースの両横に描かれた長方形状のバッターボックス (batter's boxes) のどちらかに、バット (bat) を構えて立ちます。

投手は、プレートに立ち、そこから打者のそばにすわっている捕手に向かってボールを投げます。投げる時にはプレートを踏むか、プレートの前に足をつけなければなりません。

打者は、投手から投げられたボールを、バットを振って打ち返すことができます。打者が打ち返さなかった球は、捕手が捕球します。

ホームベースの幅の内側かつ、打者の脇から下、膝から上の空間のことをストライクゾーン (strike zone) といい、投手が投げた球がストライクゾーンをはずれて、打者が打たなかったときは、ボール (ball) がカウントされます。

ボールのカウントが4つになると、四球 (base-on-balls または walk) となり、打者は一塁に進塁できます。

投手が投げたボールが打者の体や衣服に当たったときは、死球 (hit-by-the-pitch) となり、打者は一塁に進塁できます。

投手が投げたボールがストライクゾーンの中を一部でも通過し、打者が打たなかったときは、ストライク (strike) がカウントされます。投手が投げたボールを打とうとしてバットを振って当たらなかった(空振り)時も、ストライクがカウントされます。この時は、投げたボールがストライクゾーンをはずれていても、ストライクがカウントされます。

ストライクのカウントが3つ累積すると、打者は三振 (strikeout) になり、バッターボックスから離れ自分のチームのひかえているダッグアウト (dugout) に戻らなければなりません。ただし、3つ目のストライクの投球を捕手が捕球できなかったときは、打者は一塁に向かって走ることができます。打者が一塁ベースを踏む前に、ボールをひろった守備側のプレイヤーがそのボールを打者にタッチする (tag) か、一塁ベースを踏むか、一塁ベースを踏んだ状態の別の守備側のプレイヤーに送球しそのプレイヤーが捕球したときは、打者はアウト (out) になります。打者が一塁ベースを踏む方が早かったときは、打者はセーフ (safe) となり、一塁に進塁することができます。これを振り逃げ (uncaught third strike または passed ball on a strikeout) といいます。

打者が打ったライナー (line drive) やフライ (fly) のボールがファウル領域内に着地したり、ゴロ (ground ball) を打って、そのボールが内野から一塁または三塁の手前でファウル領域に出たときは、ファウル (foul ball) となり、ストライクがカウントされます。ただし、ストライクがすでに2つカウントされているときは、ファウルを打っても三振にはならず、ストライクカウントは2つのままです。ただし、ストライクカウントが2つの状態で打者が投手の投げたボールに対してバットを振ったとき、そのボールがバットをかすって捕手が捕球したときは、ファウルチップ (foul-tip) と呼ばれ、打者は三振になり、バッターボックスから離れなければなりません。

打者が打ったライナーやフライのボールが着地する前に、守備側のプレイヤーが捕球したときは、捕球地点が内野、外野、ファウル領域にかかわらず、打者はアウトになります。

打者が打ったライナーやフライのボールが内野または外野に着地したり、ゴロを打って、そのボールが内野から一塁または三塁の手前でファウルラインを割ってファウル領域に出なかったときは、フェア (fair ball) となり、打者は打者走者 (batter-runner) となり、一塁に向かって走ることができます。打者走者が一塁を踏む前に、ボールをひろった守備側のプレイヤーがそのボールを打者走者にタッチする (tag) か、一塁ベースを踏むか、一塁ベースを踏んだ状態の別の守備側のプレイヤーに送球しそのプレイヤーが捕球したときは、打者走者はアウトになります。打者走者が一塁ベースを踏む方が早かったときは、打者走者はセーフとなり、一塁に進塁することができます。これを安打 (base-hit) といいます。

塁に出た打者走者は、走者 (base runner) とよばれる立場となります。走者は一塁から、二塁、三塁のベースを順に踏み、ホームベースを踏むことを目指します。走者がホームベースを踏むことをホームインする (score a run) といい、そうすると攻撃側に1点が加算されます。

ホームインする前に、塁と塁との間で、ボールを持った守備側のプレイヤーがそのボールを走者にタッチすると、その走者はタッチアウト (tag out) となり、ダイヤモンドから出なければなりません。走者が次の塁に進まなければならない状態や、もとの塁に戻らなければならない状態のとき、ボールを持った守備側のプレイヤーが、走者の進むべき塁または戻るべき塁を踏むか、その塁を踏んだ状態の別の守備側のプレイヤーに送球しそのプレイヤーが捕球したときは、その走者はフォースアウト (force out) となり、ダイヤモンドから出なければなりません。

ストライクアウト、タッチアウト、フォースアウトを総称してアウト (out) といいます。アウトになった攻撃側のプレイヤーは、ダイヤモンドから出なければなりません。

一度のプレイで2人の攻撃側のプレイヤーがアウトになることをダブルプレイ (double play) 、一度のプレイで3人の攻撃側のプレイヤーがアウトになることをトリプルプレイ (triple play) といいます。

アウトが3つ加算されると、攻撃側と守備側が交代します。3つ目のアウトになった時点で走者がホームインしても、得点は認められません。

守備側が捕球すべきところで落球したりすると、失策 (error) が記録されます。フェアのゴロを扱った守備側のプレイヤーが、出塁済みの走者をアウトにしようとして二塁や三塁や本塁に送球した結果、打者走者が一塁に進塁できたような場合は、野手選択 (fielder's choice) が記録されます。

先攻と後攻の攻守の一連の流れのことを (inning) と言います。野球では通常、9回プレイします。それぞれの回は2つの分割区間に分けられ、先の区間のことを (top half) 、あとの区間のことを (bottom half) といいます。通常、ビジターチームが表に攻撃し、ホームチームが裏に攻撃します。

9回が終わった時に、得点の多い方のチームが勝ちとなります。9回表が終わった時点で、後攻のチームの得点の方が多いときは、9回裏は行われず試合終了となります。スコアボード (score board) には9回の後攻チームのスコアに「X」と記されます。

9回裏が終わった時に、両チームとも同点 (tie) だった場合は、延長戦 (extra innings) が行われます。9回裏や延長戦の裏で、後攻チームがリードしたときは、その瞬間に試合が終わり、後攻チームが勝ちになります。これをサヨナラ (walk-off) といいます。

攻撃側

攻撃側チームの目標は、できるだけ多くの点を取ることです。まずは、打者が、安打や四死球などで、塁に出ることをめざします。

攻撃側は、9人のプレイヤーがあらかじめ決めた打順に従って、打者となって打席 (at bat) に立ちます。次の打順のプレイヤーは、ネクストバッターズサークル (on-deck circle) にひかえます。

通常は、守備側で守っているプレイヤー9人が、攻撃時には打者となりますが、日本のパシフィック・リーグやMLBのアメリカン・リーグなどでは、指名打者 (designated hitter: DH) の制度があり、攻撃専門のプレイヤーが1人います。この場合、投手は打席に立ちません。

打者は、投手が投げてくるボールをみきわめ、ストライクゾーンを通るボールを打ち、ストライクゾーンを通らないボールを振らずに見逃すようにします。

打者が首尾よく塁に出て走者になったら、できるだけ次の塁に進むことをめざします。次に続く打者がバッターボックスに立ったら、走者はベースからリードして (take a lead) できるだけ次の塁に近づくようにします。投手が打者への投球のためボールから手を離したら、走者は次の塁に向かって走ることがあります。投手の投球を捕手が捕球したあと、走者の向かう塁に向かってボールを投げてきますが、タッチされる前に走者がその塁のベースを踏むかさわるかすれば、その塁に進塁できます。これを盗塁する (steal a base) といいます。走者が次の塁にたどり着く前にタッチされれば、盗塁失敗 (caught stealing) で、その走者はタッチアウト (tag out) になり、ダイヤモンドから出なければなりません。

投手の投球時に走者が次の塁へ走っても、打者がファウルボールを打ったときは、その走者はもといた塁に戻らなければなりません。

打者がライナーやフライを打ち、そのボールが着地する前に守備側が捕球したときは、走者はもといた塁に戻らなければなりません(打者はアウトになります)。捕球地点がフェア領域だった場合、走者がもといた塁に戻る前に、その塁に送球されてしまったときは、その走者もフォースアウト (force out) になります。つまりダブルプレイ (double play) になります。

二塁、三塁は、長打が出るとホームインしやすい位置なので、得点圏 (scoring position) といいます。

走者が一塁、二塁、三塁を回ってホームインすれば、攻撃側のチームに1点が加算されます。塁と塁の間で、ボールを持った守備側のプレイヤーにタッチ (tag) されると、タッチアウト (tag out) となり、ダイヤモンドから出なければなりません。

一塁走者や、自分のうしろの塁のすべてが埋まっている走者は、打者がフェア (fair ball) を打ったら、必ず次の塁に向かって走らなければなりません。次の塁にたどりつく前に、その塁に送球されてしまったときは、その走者はフォースアウト (force out) となり、ダイヤモンドから出なければなりません。

一塁走者がいるときに、打者が二塁近くにフライを打ったようなときには、審判員 (umpire) の判断により、インフィールドフライ (infield fly) が宣告されることがあります。インフィールドフライになると、打者は自動的にアウトになります。このルールがないと、走者が一塁のそばにいても二塁のそばにいても、ダブルプレイにすることができてしまうからです。つまり、走者が一塁のそばにいるときには、わざと落球しすぐ捕球して二塁に投げ、そのあとすぐ一塁に投げればまず確実にダブルプレイにできるし、走者が二塁のそばまできているときは、捕球してすぐ一塁に投げればまず確実にダブルプレイにできてしまうことになります。

一塁走者がいるとき、ノーアウトやワンナウトのときは、打者は、下手に打って二塁のそばにゴロを飛ばしてダブルプレイのリスクを犯すよりも、守備側が捕りにくいところにボールが落ちるように、軽く打つことがあります。普通はバットを横に構えて、投げてくるボールが当たる瞬間、バットを手前に引いてボールの勢いを殺し、打者のすぐ近くのファウルラインぎわのフェア領域にボールが落ちるようにします。このような打ち方をバント (bunt) といいます。バントをすると一塁走者は高確率で二塁に進塁できますが、打者走者はほぼ確実に一塁でフォースアウトされてしまうので、ツーアウトのときにはやりません。打者は自分自身をアウトにして走者を進塁させるので、犠牲バント (sacrifice bunt) ともいいます。三塁走者をホームインさせるような犠牲バントのことをスクイズ (squeeze play) ともいいます。

走者が出塁しているとき、ノーアウトやワンナウトのときは、打者がフライを打ち守備側に捕球されると、その打者はアウトになりますが、塁にいる走者は、あらかじめ元の塁を踏みながら待機しておき、捕球された瞬間に、次の塁に向かって走り出すことができます。これをタッチアップ (tag up) といいます。タッチアップした走者は、途中でタッチされずに次の塁にたどりつければ、その塁に進塁することができます。これも、打者にとっては、自らをアウトにして走者を進塁させるので、このようなフライのことを犠牲フライ (sacrifice fly) といいます。

打者が一塁に進塁する安打を単打 (single)、二塁まで進塁する安打を二塁打 (double)、三塁まで進塁する安打を三塁打 (triple) といいます。打者が本塁まで進塁するような安打を本塁打 (home run) といいます。打者が打ったボールが、外野の向こうのフェンスの向こう側に着地したときも、本塁打となり、そのとき塁にいる走者は全員ホームインし、また打者も一塁、二塁、三塁を回ってホームインします。つまり塁にいる走者の数+自分の分だけ得点が入ります。

走者が塁上に誰もいないときに打つ本塁打のことをソロホームラン (solo home run / solo homer / solo shot) といい、1点が加算されます。走者が1人だけ塁上にいるときに打つ本塁打のことをツーランホームラン (two-run homer / two-run shot) といい、2点が加算されます。走者が2人塁上にいるときにバッターが打つ本塁打のことをスリーランホームラン (three-run homer / three-run shot) といい、3点が加算されます。満塁のときに打つ本塁打のことを満塁ホームラン (grand slam) といい、4点が加算されます。

ボールをフェンスの向こうに飛ばさない本塁打のことをランニングホームラン (inside-the-park home run / inside-the-parker / in-the-park home run / in-the-park homer) といいます。

打者が打ったボールが、フェア領域に着地したあとにフェンスを超えていったときは、エンタイトルツーベース (ground rule double) になり、打者走者は二塁まで進塁できます。

特に終盤には、スタメン (starting position player) を退け、別のプレイヤーを打席に立たせることがあります。これを代打 (pinch hitter) とよびます。

アウトが3つ累積すると、攻守交代となります。そのときに塁にいた走者は、次の回でその塁に残りつづけることはできず、次の回の攻撃ではふたたび走者なしの状態からスタートします。

守備側

守備側チームの目標は、攻撃側チームに点を取らせずに守り、できるだけ早くアウトを3つ取って攻撃側にまわれるようにすることです。まずは、打者を三振に討ち取るか、アウトにすることで、塁に出させないことをめざします。

投手は、打者にできるだけボールを打たせないか、打たせたとしても簡単にアウトにできるような処理をするために、速球 (fastball) を投げたり、カーブ (curveball)、スライダー (slider)、チェンジアップ (changeup / off-speed pitch)、ナックルボール (knuckleball)、などの変化球 (breaking ball) を投げたりします。どんな球種を投げるかはしばしば捕手とのサイン (sign) によるコミュニケーションで決めます。

塁に走者を出してしまったときは、その走者にできるだけ次の塁に進ませないようにすることをめざします。投手は、打者に向かって投球する前に、走者のいる塁に向かって牽制球 (pickoff) を投げることができます。走者がリードして (take a lead) いて、ベースを踏まずに、牽制球を捕球した守備側のプレイヤーにタッチ (tag) されると、その走者はタッチアウト (tag out) になります。

牽制球を投げるときはプレートを踏んだままでも、プレートから足を外して投げても構いませんが、一塁走者や三塁走者に向かってプレートを踏んだまま牽制球を投げるふりをして投げなかったときは、その投手はボーク (balk) をとられ、走者は自動的に進塁できます。二塁走者に向かってはプレートを踏んだまま投げ真似をしてもボークにはなりません。また打者に投球しようとして途中で止めた場合などもボークになります。

投手は、試合の最初に登板する先発投手 (starting pitcher) が最後まで投げ切ることもありますが、途中から交代させることもできます。あとから交代して出てきた投手のことを救援投手 (relief pitcher) といいます。救援投手は試合中はブルペン (bullpen) にひかえており、監督からの指示ですぐに登板できるように投球練習しています。試合の最後に出てくる救援投手のことをクローザー (closer) といいます。

監督・コーチ・審判員

それぞれのチームには監督 (field manager) がいて、先発ローテーション (starting rotation) を決めたり、打順を決めたり、投手や他のプレイヤーの交代を指示したりなど、チーム全体を采配します。攻撃側のチームは、コーチ (coach) が一塁側と三塁側のコーチボックス (coach's box) に立ち、走者の走塁についての指示や助言を加えたりします。

野球には、捕手のうしろに立ってボールやストライクを判定したり、ベースのそばに立ってアウトやセーフを判定したりする審判員 (umpire) がいます。高校野球やMLBでは審判員は4人(球審と一塁・二塁・三塁の塁審)、日本のプロ野球やMLBのプレーオフでは審判員は6人(上記の4人と、ファウルライン際に立ってファウルかフェアかの判定や本塁打の判定をする線審2人)立ちます。

統計情報

野球では、打者や投手、野手のパフォーマンスを示す統計情報がしばしば出てきます。

打者の統計情報

打席数 (at bats):打席 (at bat) に立った回数のうち、四球数 (walks) と死球数 (hit by pitches) を除いたもの。
安打数 (hits):フェアを打ってセーフになった回数のうち、守備側の失策・野手選択によるものを除いたもの。
得点数 (runs):一塁から三塁を回って本塁に生還した数。
打点数 (runs batted in: RBIs):打って得点させた走者の数。本塁打の場合、打者自身の数も含める。
本塁打数 (home runs):本塁打の数。
打率 (batting avarage):安打数を打席数で割ったもの。
盗塁数 (stolen bases):盗塁に成功した数。
盗塁失敗数 (caught stealing):盗塁に失敗してタッチアウトとなった数。

投手の統計情報

勝利数 (wins):勝利投手 (winning pitcher) となった数。勝利したチームの、自チームが得点をリードした最後に投げていた投手(先発投手は最低5回投げなければならない)が勝利投手となる。
敗戦数 (losses):敗戦投手 (losing pitcher) となった数。敗戦したチームの、相手チームが得点をリードした時に投げていた投手が敗戦投手となる。
セーブ数 (saves):セーブ (save) が認定された試合数。自チームの得点がリードしている試合に登板し、かつそのリードを失うことなく試合を終え、かつ勝利投手でなく、かつ
・登板時点でリードが3点以内であること
・同点に追いつかれる可能性のある攻撃者が塁上 (on base) ・打席 (at bat) ・ネクストバッターズサークル (on deck) のいずれかにいること
・3回以上投げていること
のいずれかの条件を満たしたとき、セーブが認定される。
投球回数 (innings pitched):投球時点で記録されたアウトの数を3で割ったもの(投球回数5.2とか7.1などの小数であらわすこともある。このときはそれぞれ5 2/3回と7 1/3回のこと。つまりアウト数がそれぞれ17回と22回)。
奪三振数 (strikeouts):打者から三振を奪った数。
勝率 (winning percentage):勝利数を、勝利数と敗戦数の和で割ったもの。
防御率 (earned run average: ERA):9回の投球ごとの、失策によるものを除いて許した得点の数。

野手の統計情報

刺殺数 (putouts):打者が打ったフライを捕球したり、走者をタッチアウトもしくはフォースアウトにしたり、その他直接的に攻撃側のプレイヤーをアウトにした数。
補殺数 (assists):自分がボールに触れた直後に他の野手が攻撃側のプレイヤーを刺した (putout) 数。
失策数 (errors):失策の数。
守備機会数 (total chances):刺殺数と補殺数と失策数の和。
守備率 (fielding average):刺殺数と補殺数の和を、守備機会数で割ったもの。

まとめ

いかがでしたか?

ファースト (first baseman)、セカンド (second baseman)、サード (third baseman)、ショート (shortstop)、レフト (left fielder)、センター (center fielder)、ライト (right fielder) のように、もとの英語の一部を略してカタカナ語になってしまったり、ピッチャープレート (pitching rubber)、ホームベース (home plate)のように、もとの英語の一部が変わってしまったり、さらにはフォアボール (walk)、デッドボール (hit-by-the-pitch)、ツーベースヒット (double)、スリーベースヒット (triple) など、もとの英語とぜんぜん違うカタカナ語になってしまった用語も多いので、英語で言う時は注意したいものです。


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