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サッカー用語の英語について

ワールドカップが日本代表の大活躍で盛り上がっていますね。

サッカーは世界中でプレーされているので、英語由来の言葉も多いのですが、綴り方も含め、サッカー用語は英語でどんな言い方をするのかをみてみましょう。

サッカーとは

フットボール (football) の一種で、足を使ってボールを操ってプレーするゲームです。

フットボールには、ラグビーフットボール (Rugby football) やアメリカンフットボール (American football) などいろいろありますが、サッカーのことは単に football といいます。他のフットボールとあえて区別する言い方として association football ということもあります。アメリカでは soccer といいます。

サッカーは、サッカーボール (football) を使って、長方形型のグラウンド(ピッチ)の中で、1チーム11人以内からなるチーム2チームが敵味方に分かれ、敵のゴール (goal) にボールを入れた数を競うゲームです。

プレイ中は、チームに1人いるキーパー (goalkeeper) 以外のプレイヤーは、サッカーボールを手と腕以外の部分(主に足)で扱わなければなりません。キーパーは、ペナルティエリア (penalty area) 内であれば手や腕を使ってボールを扱うことができます。

敵のゴールにボールを入れることをゴールを決める (score a goal) といい、ゴールした数が多いチームの勝ちとなります。ゴールを決めた数が同じときは、大会によって引き分け (draw) となったり、延長戦 (extra time) やPK戦 (penalty shootouts) で勝敗を決めることがあります。

世界的なサッカーの競技団体として、スイス・チューリヒに本部がある国際サッカー連盟があり、フランス語由来の Fédération Internationale de Football Association 略して FIFA と称します。

FIFA傘下に、世界の地域別に

  • アジアサッカー連盟 (the Asia Football Association: AFC)

  • アフリカサッカー連盟 (the Confederation of African Football: CAF)

  • 欧州サッカー連盟 (the Union of European Football Association: UEFA)

  • 北中米カリブ海サッカー連盟 (the Confederation of North, Central American and Caribbean Association Football: CONCACAF)

  • オセアニアサッカー連盟 (the Oceania Football Confederation: OFC)

  • 南米サッカー連盟 (the Confederación Sudamericana de Fútbol: CONMEBOL)

の6つの団体があります。また国単位にも、209のサッカー団体があり、FIFAにアフィリエイトされています。日本は日本サッカー協会 (the Japan Football Association) です。

男子の大会はFIFAワールドカップ (the FIFA World Cup) 、女子の大会はFIFA女子ワールドカップ (the FIFA Women's World Cup) がサッカーの国際大会の最高峰とされています。FIFAワールドカップはオリンピック以上に世界的に注目されているとされます。

FIFAワールドカップに次いで重要な国際大会として、

  • UEFA主催のUEFA欧州選手権 (the UEFA European Championship)

  • CONMEBOL主催のコパ・アメリカ (the Copa America)

  • CAF主催のアフリカネイションズカップ (the African Cup of Nations)

  • AFC主催のAFCアジアカップ (the AFC Asian Cup)

  • CONCACAF主催のCONCACAFゴールドカップ (the CONCACAF Gold Cup)

  • OFC主催のOFCネイションズカップ (the OFC Nations Cup)

があります。これらの優勝国とワールドカップ優勝国、次回ワールドカップ開催国が参加するFIFAコンフェデレーションズカップ (the FIFA Confederations Cup) という大会もありましたが、2017年の大会を最後に廃止されました。

クラブチームが集まったリーグもあり、イングランドのプレミアリーグ (the Premier League)、スペインのラ・リーガ (La Liga)、ドイツのブンデスリーガ (Bundesliga)、イタリアのセリエA (Serie A)、フランスのリーグ1 (Ligue 1) などが有名です。日本にはJリーグ (J League) があります。

クラブサッカーで最も権威のある大会は各大陸選手権で、欧州ではUEFA チャンピオンズリーグ (the UEFA Champions League)、南米ではコパ・リベルタドーレス (the Copa Libertadores) などがあります。各大陸選手権の優勝クラブはFIFAクラブワールドカップ (the FIFA Club World Cup) に出場することになります。

試合のルール

サッカーのルールは、サッカー協議規則 (the Laws of the Game) に書かれています。

ピッチ

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Soccer_pitch_dimensions.png#/media/File:Soccer_pitch_dimensions.png

サッカーの試合は、ピッチ (pitch) あるいはフィールド (field) と呼ばれるエリア内で行います。ピッチの大きさは、国際試合では長さ100〜110メートル(110〜120ヤード)、幅64〜75メートル(70〜80ヤード)の範囲です。

国際大会でない場合は長さ90〜120メートル(100〜130ヤード)、幅45〜90メートル(50〜100ヤード)の範囲になることもありますが、長さと幅が同じになってはなりません。

長い方の境界線をタッチライン (touch line)、短い方の境界線をゴールライン (goal line) といいます。それぞれのゴールラインに、幅7.32メートル(24フィート)、高さ2.44メートル(8フィート)のゴール (goal) を2本のタッチラインの中間に置きます。ゴールの後ろにはネットが張られることが多いですが、これはルール上、義務ではありません。

ゴール前の、各ゴールポストから5.5メートル(6ヤード)以内、かつゴールラインから5.5メートル(6ヤード)以内のエリアをゴールエリア (goal area) といいます。各ゴールポストから16.5メートル(18ヤード)以内、かつゴールラインから16.5メートル(18ヤード)以内のエリアをペナルティエリア (penalty area) といいます。

ピッチの各タッチラインの中点を結んだ線をハーフウェーライン (half-way line) といい、その中点をセンタースポット (center/centre spot) といいます。センタースポットを中心に半径9.15メートル(10ヤード)の円が描かれます。これをセンターサークル (center/centre circle) といいます。

チーム編成

サッカーは、7人以上11人以下からなる2つのチームがそれぞれ、周長68〜70センチメートル(27〜28インチ)の球形のサッカーボール1つを奪い合い、ボールを相手チームのゴールに入れた数を競います。

各チームにはキャプテン (captain) がおり、試合開始前に先にボールをもらうチームを決めるコイントス (coin toss) に参加します。

先にボールをもらったチームがセンタースポットにボールを置き、試合開始の合図とともにそこからボールを蹴り動かして試合を始めます。これをキックオフ (kick-off) といいます。

キーパー以外のプレイヤーは、足や脚を使ったり、胸に当てたり、額でヘディング (heading) をしたりしてボールを扱いますが、スローイン (throw-in restart) の時を除き手と腕を使ってはいけません。またスローインの時は、両手を使って投げなければなりません。

プレイヤーは、キーパー以外のプレイヤー (outfield player) は特に決められたポジションというのはルール上規定されていませんが、

  • ゴールを決めることが主な役割のストライカー (striker) あるいはフォワード (forward)

  • 相手を追い払いボールを保持して彼らにパスする役割のミッドフィルダー (midfielder:MF)

  • 相手のゴールを阻止することが主な役割のディフェンダー (defender)

の3つの役割に分かれることが多いです。

これらの役割にそれぞれ何人配置するかは、ルール上自由です。フォワードが多くディフェンダーの少ない配置は攻撃的とされ、フォワードが少なければ緩慢で守備的なプレースタイルとなります。このようなチームのプレイヤーのレイアウトのことをフォーメーション (formation) といい、どのような戦い方をするかによって主に監督 (manager) が考えます。

各チームには、必ず1名キーパーを割り当てなければなりません。キーパーは、自陣ゴール前のペナルティエリア内に限り、手や腕でボールを扱うことができます。キーパーは、他のプレイヤーやマッチオフィシャル (match official) と容易に見分けがつくような衣服を着用しなければなりません。

プレイヤーは、ドリブル (dribbling) 、他のプレイヤーへのパス (passing)、相手ゴールへのシュート (shot) などのボールコントロールによってゴールを決めることをめざします。すべてのプレイヤーは、ピッチ (pitch) 内のどこに移動してもかまいません。

ボールをコントロールしていないほうのチームのプレイヤーは、敵のパスをインターセプトし (intercept) たり、ボールを持った敵にタックルし (tackle) たりして、ボールを奪うことをします。

試合の進行は、レフェリー (referee) 1名が最終決定者として行い、アシスタントレフェリー (assistant referee) 2名がレフェリーを補佐します。さらに第4審判 (fourth official) がつくこともあります。得点の有無の微妙な判定や誤審の判定、PKの判定などのために、VAR (video assistant referee) が導入されることもあります。

サッカーでは、ボールがタッチラインやゴールラインを割って外に出たり、レフェリーがプレーを止めた場合にのみ、プレーが停止します。停止後は以下のような指定された方法でプレーが再開されます。

  • スローイン (throw-in):ボールがタッチラインを割って外に出たとき。最後にボールを触ったプレイヤーの相手チームに与えられる。

  • ゴールキック (goal kick):攻撃側が最後に触ったボールが守備側のゴールラインを割って外に出たとき。守備側のチームに与えられる。

  • コーナーキック (corner kick):守備側が最後に触ったボールが守備側のゴールラインを割って外に出たとき。攻撃側のチームに与えられる。

  • 間接フリーキック (indirect free kick):後述のようなファウルがあったとき。ファウルを犯したプレイヤーの相手チームに与えられる。

  • 直接フリーキック (direct free kick):後述のようなファウルがあったとき。ファウルを犯したプレイヤーの相手チームに与えられる。

  • ペナルティキック (penalty kick):直接フリーキックとなるようなファウルがペナルティエリア内であったとき。ファウルを犯したプレイヤーの相手チームに与えられる。

  • ドロップボール (dropped ball):プレイヤーの負傷、外部からの妨害、その他の理由でレフェリーがプレーを止めたとき。

試合中のプレイヤーの交代 (substitution) は、90分間に3人まで、延長戦のときはさらに1人まで認められていることが多いです。交代したプレイヤーは、その試合ではそれ以上参加することはできません。

ファウル、ミスコンダクト、イエローカード、レッドカード

プレイヤーのファウル (foul)、つまり反則行為の代表的なものとしては、ハンド (handball offence) があります。これはプレーが停止していないときにペナルティエリア内のキーパー以外が手や腕をボールに触れたときに取られます。ただし避けがたい偶発的な接触とレフェリーが判断した場合は除かれます。

サッカーは、ボールに対して以外のタックルを禁じています。そのため、ボール以外のプレイヤーに対する蹴り、飛びつき、押し、ラグビースタイルのタックルなどの妨害行為はレフェリーの裁量によりファウルとなります。また相手選手を抱きかかえたり、接触して妨害したり、他人に噛み付いたり、物を投げつけたり、唾を吐きかけたり、抱きかかえたものをボールに接触させたり、などもファウルとなります。

上記のようなファウルを犯した場合は、いったんプレーが止められ、相手チームの直接フリーキック (direct free kick) から始まります。直接フリーキックは、プレーを止め、原則としてファウルを犯した地点にボールを置き、そこから相手チームがボールを蹴ってプレーを再開します。相手チームがボールを蹴るまで、ボールから9.15メートル(10ヤード)以上離れなければなりません。ボールを蹴る場所が相手チームのペナルティエリア内のときは、相手チームがボールを蹴るまでペナルティエリアの外側に離れなければなりません。

ファウルを犯した場所が自陣のペナルティエリア内であった場合は、相手チームにペナルティキック (penalty kick / penalty shot) が与えられます。ペナルティキックは、プレーを止め、1人のプレイヤーがゴールラインから11メートル(12ヤード)離れたペナルティスポット (penalty spot) からゴールに向かってシュートし (shoot) ます。ゴールはキーパーだけが守れます。キーパー以外のプレイヤーは、相手プレイヤーがボールを蹴るまで、ボールから9.15メートル(10ヤード)以上離れなければなりません。キーパーも、相手プレイヤーがボールを蹴るまで、動くことはできません。

ペナルティエリア外のキーパーがハンドしたときは、間接フリーキック (indirect free kick) が相手チームに与えられます。間接フリーキックのやり方は直接フリーキックと似ていますが、間接フリーキックの場合は蹴ったボールで直接ゴールを決めることはできません。蹴ったボールが相手チームのゴールに入ったときは相手チームのゴールキック、自チームのゴールに入ったときは相手チームのコーナーキックとなります。

それ以外にも、オフサイドポジション (offside position) (敵陣内で、かつ後ろから2番目の敵とボールとの間の距離よりも敵側ゴールラインまでの距離のほうが短い位置)にいる味方にパスをしたときは、オフサイド (offside offence) をとられ、間接フリーキックが相手チームに与えられます。また、悪質とまではいえないが危険なプレー、攻撃的、侮辱的、乱暴な言動やジェスチャーなどに対しても、間接フリーキックが相手チームに与えられます。

ファウルがスポーツマンシップに反するとレフェリーに判断されたときは、その行為はミスコンダクト (misconduct) とよばれ、警告としてレフェリーによってそのプレイヤーにイエローカード (yellow card) が示されることがあります。そのプレイヤーの詳細をレフェリーが小さなノートに記録するため、その警告をブッキング (booking) とよぶこともあります。

相手からのゴールを免れるための意図的なハンドや、重大な反則行為、暴力行為、侮辱行為など、悪質性の高いミスコンダクトに対しては、レフェリーはそのプレイヤーにレッドカード (red card) を示し、退場を命じることがあります。またイエローカードを1試合に2回受けたプレイヤーもレッドカードを受けます。

コロナ禍になってからは、他人に対して故意に咳をしたプレイヤーも一発レッドカード (straight red card) となるようになりました。

レッドカードを示されたプレイヤーは直ちにピッチから出なければならず、それ以降の同じ試合への参加は許されません。またチームのテクニカルエリアにとどまることも許されず、競技エリアから退去しなければなりません。さらに交代要員と交代することもできないため、そのチームは1人少ない人数でプレーすることを余儀なくされます。

レッドカードを受けたプレイヤーは、大会によっては、その後の1試合以上について出場停止 (disqualification) になります。同じチームがレッドカードを5枚以上受けた場合は、出場できるプレイヤーが試合要件の7人を下回るため、試合は中止 (abandoned) となります。

試合時間

試合は、標準的には45分ずつの2つのハーフ (half) で行われ、その間に15分のハーフタイム (half-time break) があります。各ハーフは連続的に進行し、プレーが停止しても時計は止まりません。プレーの停止によって失われた時間を手当するために、レフェリーの裁量で試合時間が追加されます。この追加時間のことをロスタイム (lost time)、ストップタイム (stoppage time)、インジャリータイム (injury time) などといいます。FIFAではアディショナルタイム (additional time) と言っています。

この追加時間を決めるのはレフェリーの裁量で、ボールがプレイできない時間を完全に補うものではありません。何分間追加するかは、各ハーフの終わりごろに、レフェリーが示します。第4審判がいる場合は、追加分数の数字を掲げて選手や観客に知らせます。

追加時間が終了すると、試合が終了となります。そのときに両チーム同点の場合は、リーグ戦 (league competition) では引き分け (draw) になることが多いですが、勝者を決める必要のあるトーナメント戦 (knockout competition) の場合は、さらに15分間の延長戦 (extra time) を2回行い、それでも同点の場合はPK戦 (penalty shootouts) で勝敗を決めることがあります。

ワールドカップ

FIFAワールドカップ (the FIFA World Cup) は、4年に1度開催されます。開催国の国内のさまざまな会場で、約1ヶ月かけて実施します。2022年はカタール (Qatar) での開催、2026年はカナダ (Canada)、アメリカ (United States)、メキシコ (Mexico) の共催となります。

開催前の3年間に予選 (qualification) を実施し、本戦 (tournament) に出場するチームを決定します(開催国は自動的に本戦の出場権を得ます)。予選で選抜された32チームが、4年目に本戦に出場します。

本戦は1次リーグ (the group stage) と決勝トーナメント (the knockout stage) とがあり、1次リーグでは4チームずつ8つのグループ (group) に分かれ、各グループ内で総当たり戦 (round-robin tournament) を行い上位2チームが決勝トーナメントに進むことができます。

1次リーグでは、チームの順位づけにはポイント (point) が用いられ、勝ちには3ポイント、引き分けには1ポイント、負けには0ポイントが与えられます。

2位と3位が同ポイントとなったときは、次の基準で順位を分けます。

  1. 得失点差 (goal difference)

  2. 得点数 (number of goals scored)

それでも順位が分けられないときは、

  1. 当該チーム間の直接対決 (head-to-head match) における勝ち点

  2. 直接対決での得失点差

  3. 直接対決での得点数

  4. フェアプレーポイント (fair play points)(1次リーグでのイエローカード、レッドカードの枚数)

  5. イエローカード数(1枚につきマイナス1ポイント)

  6. イエローカード累積2枚によるレッドカード数(1枚につきマイナス3ポイント)

  7. 一発レッドカード数(1枚につきマイナス4ポイント)

  8. イエローカードおよび一発レッドカード数(1回につきマイナス5ポイント)

  9. 抽選 (drawing of lots)

により順位を決定します。

決勝トーナメントは、チーム同士が1回限りの対戦 (one-off match) を行い、必要に応じて延長戦 (extra time) やPK戦 (penalty shootouts) を行って勝敗を決定するトーナメント形式 (single-elimination tournament) となります。決勝トーナメントに進出した16チームはまずラウンドオブ16 (round of 16) / 第2ラウンド (the second round) が行われ、各グループの1位通過チーム (winner) と他のグループの2位通過チーム (runner-up) とで対戦します。

ラウンドオブ16で勝ったチームは、準々決勝 (quarter-finals) に進出し、そこで勝てば準決勝 (semi-finals) 、そこでも勝てば決勝 (the final) に進出します。準決勝で敗れたチームは3位決定戦 (the third-place match) にのぞみます。

決勝に勝ったチームには、純金製のFIFAワールドカップトロフィー (the FIFA World Cup Trophy) が授与されますが、これは永久に授与されるものではなく、試合後の表彰式が終了すると直ちに返還され、引き換えに金メッキのレプリカ (gold-plated replica) が授与されます。優勝チームは、次の大会の優勝者が決まるまで、FIFAチャンピオンズバッジ (the FIFA Champions Badge) を着用する権利が与えられます。

上位3チームのメンバー全員(選手、コーチ、監督)には、それぞれ優勝 (winner)、準優勝 (runner-up)、3位 (third-place) の (gold)、 (silver)、 (bronze) メダルが授与されます。2002年大会時には、4位だった開催国の韓国のために4位メダルが授与されました。

まとめ

いかがでしたか?

BBCのサイトなどでもサッカーの記事が熱心に書かれていたりしていますので、読んでみると英語の勉強にもなって面白いかもしれません。


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