喉に違和感のある人へ、ヒステリー球という病気。

ヒステリー球という病気をご存知だろうか。
東洋医学的な観点から喉に気が溜まると起こる、精神的に病んでいるとなりやすい症状の一つで、言葉の通り喉にピンポン球が詰まったような感覚になる。
最近物が飲み込みづらい、呼吸がしづらいけど内科などで病気が診断されなかった場合は、一度精神科の病院へ行くことをおすすめします。

わたしがこの症状を発症したのは小学校中学年の頃でした。
まだこの病気の名前もなかった頃でした。
お腹は減るのに、突然ものが飲み込めなくなる。食べたくても食べられない、喉にずっと違和感があって、でも周りの大人には言えなかった。

その頃は元々偏食気味で少食だったため、学校の先生や両親にはよく叱られていた。
あからさまに食が細くなったわたしに母が「じゃあ何なら食べられる?」と聞いて「フライドポテト」と答えた時の母の怪訝な表情が怖くて、ずっと誰にも言い出せなかった。
それがこの病症に拍車をかけたように思う。

だから食事が大嫌いだった。こっそりゴミとして捨てても見つかれば叱られる。
だから口いっぱいにご飯を詰め込んで、それをトイレで吐き出してなんとかやり過ごしていた。
"食べれているふり"をしなければならなかった。
給食で出されたコッペパンを潰して机に隠したり、飲み込みきれなかったものをティッシュやハンカチに吐き出したりしていた。
もちろんどれもバレて、ひどく叱られた。
恥ずかしかったし、食べられない自分が嫌いだった。

わたしの場合はひょんなタイミングで急に良くなり食べられるようになったけど、本当は周りにいちはやく知らせて受診できるのが好ましい。たぶん早めに対処すれば、大ごとにはなりにくい病症だから。
わたしは今でもメンタルに不調を感じると喉に違和感を覚えることがある。
ずっとこれに苦しめられるんだろう。

わたしはこの症状が出ると漢方薬の「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」というものを処方してもらうと、たちどころに治る。
漢方以外だと精神安定剤でも症状を抑えられるらしい。

でも、一番はその喉のつかえになってるストレスを解消することが最善なんだろうと思う。
言いたくても言えないことは、喉に気が溜まる。
だから言えばいい。分かってても、それが安易でないから、難しいのだけれど。

もしかしたら喉にポリープが出来ていたり、逆流性食道炎だったり、本当に喉に不調のある場合もあるので、何にせよ早めに病院には行くべきだと思う。
その上で解決策が見つからなかった際は、ぜひ漢方や精神安定剤を処方してもらい、喉のつっかえは早めになくしましょうね。
食べられないのは、言えないのは、とても苦しいですからね。

喉の不調、もしかしたらそれヒステリー球かもしれません。
こういった知識を少し頭の片隅に置いておいてもらえたら嬉しいです。

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