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今求められているリーダーシップ教育の正体とは…❓《書評「これからのリーダーシップ」から》

みなさん、こんにちは😸
舘野ゼミ4期生のゆなです。

前回の記事で第1部の理論編が終わり、今回から第2部の実践編に入ります👍
この記事を読んでいる方の中にも、もしかしたら実際にリーダーシップ教育を受けたことのある方がいらっしゃるかもしれません💭
リーダーシップ教育を受けたことがある方は、ぜひ自らの経験と照らし合わせながらお読みください!

こちらは第2部前半の内容を紹介する記事となりますので、ぜひ第1部の内容をレポートしている過去の記事もご覧いただけますと幸いです🍀


はじめに

今回は「これからのリーダーシップ」第2部第3章1.2の内容をご紹介します📖

このセクションで中心となるのは

なぜリーダーシップ教育が求められているの?
リーダーシップ教育の仕組みは?

というような内容となります✍

前回までは、リーダーシップ理論にはどのようなものがあるのか・時代によってどう変わってきたかが書かれていましたが、今回からはそれらを踏まえて実際にどのようなリーダーシップ教育が実践されているのかについて迫っていきます✊

リーダーシップ教育は、今求められている❕

まずは、企業・教育機関それぞれのリーダーシップ開発の重要性の変化について紹介していきます!

・企業における変化
企業ではこれまでもリーダーシップ開発の重要性は認識されていましたが、近年では新たに2つの傾向がみられています(@_@)

①   リーダーシップ開発の早期化
これまでは「管理職になってから」または「管理職になる直前」にリーダーシップ教育を受けることが一般的でした🖋
しかし企業間競争の激化など、企業を取り巻く環境の変化によって「キャリア初期」にリーダーシップ開発を真剣に取り組もうとする企業が増えてきています。

②   リーダーシップ開発を受ける対象者の拡大
これまではリーダーシップ研修を受けるのは、一部の管理職や管理職候補の人々に限定されていました。
しかし、最近では権限や役職に関係なくリーダーシップ研修を受けた方が良いという流れが生まれてきています👩‍🏫
企業を取り巻く環境変化のスピードはどんどん上がってきていて、よりイノベーションが求められてきています。
その環境下では、組織の上位階層だけがリーダーシップを発揮しているだけでは不十分なのです🙅‍♀️

企業におけるリーダーシップ開発の傾向は「なるべく早く、そして全員に」と表すことができます🙌
そして、この流れは教育機関にまで大きな影響を与えているのです…!

・教育機関における変化
企業におけるリーダーシップ開発の影響を受けて、近年ではなんと教育機関でもリーダーシップ教育は実践されています👍

例として挙げられるのが立教大学経営学部です。
1年次には学部生全員に対してリーダーシップ教育を行っており、現在では全学部の学生が受講可能なリーダーシップ教育科目も設置されています!
それぞれの大学により規模や対象は異なりますが、リーダーシップ教育を導入している大学では、産学連携型のプロジェクト学習が取り入れられるなど、実践的な形式で学習が進められています。

さらに、リーダーシップ教育は大学に限らず高校にも広がりつつあります😲❕
例えば、都立高校では「人間と社会」の教科書の中にリーダーシップ教育の内容が掲載されていたり、授業以外の部活動にもリーダーシップ教育を取り入れたりするなど、授業内外でリーダーシップ開発を促進しようという動きがみられています。

企業・教育機関双方の変化によって、日本国内でリーダーシップ教育の研究・実践のニーズは高まってきています☝
では、その注目されつつあるリーダーシップ教育とはどのようなものなのでしょうか?

リーダーシップ教育の中身はいったい…?

そもそもリーダーシップ教育とは何なのでしょうか?
リーダーシップ教育は、効果的なリーダーシップを発揮するために、個人の能力・資質・行動の向上を目指すことです。
この定義には3つの重要なポイントが示されています👇

①   教育の対象が「個人」であること
②   リーダーの選別が目的でなく、効果的なリーダーシップを発揮するために何が必要かを検討していること
③   リーダーシップは学習可能と捉えていること

この3つは近年のリーダーシップ研究の特徴である、

リーダーシップは権限や役職にとらわれず全員が発揮できる
リーダーシップは才能・センスの問題でなく学習可能である

という前提がもとになっています。

では、効果的なリーダーシップを発揮するために高めるべき「個人の能力・資質・行動」とはどのようなものなのでしょうか?
この本では、4つの要素を高めることで効果的なリーダーシップ行動を促すことができると示されています📚

①   リーダーシップの基礎理解
日本国内では、リーダーシップ教育の実践があまりなされていないため、リーダーシップの理解が高いとはいえない状況です…。
よくある理解としては、一部の権限や役職がある人だけが発揮するものだと考えていたり、「周りを引っ張る」など一部の行動のみをリーダーシップ行動と捉えていたり、リーダーシップは才能やセンスで決まるものだと考えている、などが挙げられます。
このような認識を持っていては、自分にはリーダーシップは関係ないと考えてしまったり、一部の行動に囚われてしまったりして、効果的なリーダーシップ行動をすることはできません💦

まずは、近年のリーダーシップに対する基礎的な知識を理解する必要があるのです。

②   自己理解
近年のリーダーシップ論では、効果的なリーダーシップを発揮するために自分らしさを活かすことに注目が集まっています👫
前回の記事でご紹介したオーセンティック・リーダーシップでも「自分らしさ」というキーワードが挙がっていました。
そんな自分らしさを活かしたリーダーシップを発揮するということは、万人に良いとされるリーダーシップ行動をそのまま行うだけでなく、自分のスタイルに合ったリーダーシップ行動を行う方が効果的であるということです。このような考え方をパーソナリティ・ベースド・リーダーシップといいます。

こういったリーダーシップを発揮するには、自分の弱み・強みを知るなど自分に対する理解を深めることが重要となります✊

③   倫理性・市民性
近年では、カリスマ型リーダーシップなどへの反動から倫理性に対する注目が集まっています。
利己的に行動するのではなく、周りの利益を考える姿勢が効果的なリーダーシップを発揮するためには必要なのです👐

市民性という言葉は日本ではあまりなじみのない言葉ですが、アメリカのリーダーシップ教育ではむしろ非常に重視される概念だそうです(◎_◎;)
市民性とは「コミュニティのメンバーなら、コミュニティが機能し続け、より良くなるように、他者と協同する責任がある」という意味です👓
自分のことだけでなく、周りのコミュニティに目を向けることも、効果的なリーダーシップを発揮するための重要な要素となります👪

④   専門知識・スキル
ここで言われている専門知識・スキルは、主にリーダーシップを発揮する領域における専門知識や論理思考力などのことを指します👀
効果的なリーダーシップを発揮するための幅や深みが限定されてしまうため、これらの能力が必要になってきます。
例えば、ビジネスに関する知識や考える力がなければ、発揮できるリーダーシップは限定的になってしまうでしょう💭

以上の4つの要素を高めていくことが、効果的なリーダーシップ行動をとることにつながります🎀

ここまで効果的なリーダーシップを発揮するために必要な要素について述べられてきましたが、効果的なリーダーシップ行動とは具体的にどのようなことを指すのでしょうか?

まず、リーダーシップ行動とは職場やチームの目標を達成するために他のメンバーへ及ぼす行動のことを指します。

前述したとおり、一般的なリーダーシップのイメージでは「周りを引っ張る・まとめる」ことに関する行動を想起する人が多いです。
しかしリーダーシップ行動の定義を見てわかるとおり、「職場やチームの目標の達成」に資する行動であれば、すべてリーダーシップ行動と捉えることができます。

ここで、具体的なリーダーシップ行動である最小3行動をご紹介します!

①   率先垂範
「率先垂範」とは、自分から動いて他者の模範となることです。
例えば、話し合いの中で最初に発言して他者の模範となり他者が発言しやすい雰囲気をつくることなどが挙げられます✋
率先垂範はリーダーシップ行動の中でもわかりやすく、まず自分から1歩踏み出すという点で最初に意識したい行動です✨

②   他者支援
「他者支援」とは、個人やチーム全体が動きやすくなるように環境を整えることです。
例えば、「話し合いで発言しやすい雰囲気をつくる」「周りのモチベーションを高める」などが挙げられます。
自分の力も周りの力も最大限に発揮できるような環境づくりをする行動です!

③   目標設定
「目標設定」とは、チームのビジョンや目標をつくり、チームメンバーに理解してもらうことです。
例えば、「皆が達成したいと思えるような魅力的な目標を立てる」などが挙げられます🏴
このリーダーシップ行動を行うことは難易度が高いですが、「私たちはどこに向かえば良いのだろうか?」という点を示すことはチームの中核的な役割を担う重要なパートです。

これらのような具体的なリーダーシップ行動のリストは、リーダーシップ教育を受ける人々にとって非常に有効的です👏

先ほど述べたとおり、効果的なリーダーシップを発揮するには「自分らしさ」を活かす必要があるため最小3行動などを指標としながらも、それを真似するだけでなく自分らしいリーダーシップを探求していくことが重要です💡

おわりに

今回は「これからのリーダーシップ」第2部第3章1.2の内容についてレポートさせていただきました📗
リーダーシップ教育は今や企業だけでなく教育機関にも求められていて、一部の人々が必要とするものではなくなってきています❕

次回はこちらの記事でご紹介した4つの要素やリーダーシップ行動の種類を、実際にどのようにリーダーシップ教育の実践に用いていくのかやその評価についてレポートしていきますので、ぜひご覧ください☆ミ

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