舘野ゼミ書評:課題図書「クリエイティブ入門」
こんにちは!舘野ゼミ2期生の恒川紗里奈です!
今回は、課題図書として読んだ原野守弘著の「クリエイティブ入門」についての感想を記事にします!
本の概要
まずはこの本の概要から説明していきます!
この本は、様々な広告を手掛けている原野さんが「誰もがクリエイティブになれる」と、ビジネスパーソンからクリエイターになった自身の経験をもとに書かれています。
この本の中で、クリエイティブに欠かせないのが「好き」という感情です。ゼミでも「好き」を軸にした考え方を大事にしているので、「好き」という感情とクリエイティブはどのような関係性があるのかについて3つをピックアップしてまとめていきたいと思います。
1.「好き」とは「共感」し「連帯」すること
1つ目は「好き」とは「共感」し「連帯」することです。
なぜここをピックアップしたのかというと、舘野ゼミはこのようにして形成されているゼミなのではないかと思ったからです。
私たちは、自分の好きなことを志望理由書で具体的に書き、「好き」に対して自分と向かい合いました。今では、それをもとにメンバーの好きなことに興味を持つことで「共感」し合いながら「連帯」して舘野ゼミができているように感じています。
ここからは本文の中での作者の考え方について紹介していきます。
本の中で、広告とは自分の好きについて語るものと紹介されていています。
「好き」(自身の愛するもの)を全面的に表すと、「好き」に「共感」したオーディエンスがそのブランドに興味を持つことによって市場を広げていき、「連帯」することで仲間をつくり、「個人的な好き」を原点に創造を広げることができると説明され、この原理は、広告のみに関わらず、新しい創造でのポイントとなっているとまとめられています。
私は「好き」を基準としたこの原理を知った時、すぐに世の中の様々な原理に当てはめて考えていました。例えば、アイドルのファン(推しの共感でファンが増える仕組み)やSNSの投稿(好きな投稿が拡散されフォロワーが増える仕組み)など当てはめて考えてみると、幅広い分野で活用できると感じ、「好き」は創造の原点であることが実感できました。
2.創造の3ステップ
2つ目は創造の3ステップです。
ここを抜粋した理由は、この本を読む前は、クリエイティブや創造という言葉は知ってはいるものの、実際にどのようにしてつくり出せばよいのか分からなかったからです。クリエイティブは、舘野ゼミのテーマのひとつでもあって、ここは欠かせないと思い、まとめてみました。
本文での考え方について以下から紹介していきます。
本の中で、創造の3ステップは「好きになる→好きを盗む→好きを返す」というプロセスになっていると紹介されています。ここからは1つずつ説明していきます。
1ステップの「好きになる」とは、好きをストックすると言い換えられます。
自分の中の「好き」をストックしておくことでクリエイティブの引き出しになるため、引出しを多く持っていた方がよいという考え方になっています。
2ステップの「好きを盗む」とは、「好きを抽象化する」と言い換えられます。
盗む=自分のものにするために「好き」を抽象化するということです。例えば、「どこが好きか」「なぜ好きか」を自身に問うなどして、「好き」の分析する過程で生まれたものこそがクリエイティブなアイディアといえると思います。
3ステップの「好きを返す」とは、「つくり方を変える」ということです。
借りたものはお返ししようという考え方です。2ステップで「抽象化」したものは、自分に落とし込んで考えの材料としたため、それを知的資産として還元することを忘れないようにする必要があります。
この3ステップを経ることで、最終的に世の中の人は「新しい」「独創的」と感じると述べられています。つまり、全く新しいものをつくり出そうとするのではなく、オリジナルとは存在しないという考え方です。
皆さんは創造の3ステップを見てどのように感じましたか。
私は2ステップ目が衝撃的で、新しいものをつくり出すときにもマネから始めていいんだと感じました。習い事などでも、うまい人のマネから始めるという言葉をよく聞くと思うのですが、創造の3ステップはこのような原理と似ているのではないかと思いました。
まったく新しいものをつくり出そうとすると、難しく感じてなかなか思うように進まないことが多いと思います。しかし、好きをもとにした既存のものに何かを加えてみるという考え方だと気軽にクリエイティブな発想でつくりだすことができるのではないかと感じました。
3.感情
3つ目は感情です。
ここまで、「好き」について述べていたのですが、そもそもそのような感情はどのようにして発生するのかということについてまとめていきたいと思います。
感情を理解する際には「人間という生き物がもつ習性」について理解する必要があります。人間は「二人羽織」のような生き物であって、人間は脳内で、二人羽織での2人のように「二重の自分」が存在していて、そのうちの1人に動かされているということです。
つまり、人間は感情でしか動かないということで、意識すべき点は、人間の突き動かすものこそが感情であり、私たちはその感情によって動かされているという点です。
1点目でまとめた、「好き→共感→連帯」の一連は、私たちが「感情によって動かされている」ということを感じやすいのではないでしょうか。このようなことを知っていることで、自分と向き合い、自分を認めることができやすくなるのではないかと思いました。
感想
ここからは本を読んでみて私の感想を書いていきます!
私はこの本を読んで、今まで人の「好き」について興味を持とうとしていなかったのですが、多く人の「好き」に触れ合うことで、新たな「好き」に気づけたのだろうと感じ、もったいないことをしていたなと反省しました。
これからは、自分や自分以外の「好き」について深堀して、今の自分をつくり出しているものを見つけていきたいと思います!
「好き」を軸に自らを見つめなおすことで、いつか、何らかの形となって自分を助けてくれるのではないかとワクワクした1冊でした!
拙い文章でしたが読んでいただき、ありがとうございました!
【今回取り上げた書籍】
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